「横須賀歌麿のオーラを感じることができるか?」東京アディオス タキシードさんの映画レビュー(感想・評価)
横須賀歌麿のオーラを感じることができるか?
『東京アディオス』観ました
主役の横須賀歌麻呂さんの
サングラスかけた本番スタイルのオーラと
普段の姿のギャップが堪りませんでした。
始まって15分で、彼と観客は同化してしまいます。
しかし大塚監督はその同化を許してくれません。
まだ下へ。まだ下へ堕ちろとばかりに手を引きます。
どこかで置いていかれたり、また同化したり、
あまりのぶっ飛んだ表現に引いてしまったり。
しかし彼の姿、大人になれない39歳の彼を、
最下層の若者の物語と片づける事をできる人は
いるのでしょうか?
彼の姿は今の日本の中間層そのものだったり
するんじゃないでしょうか?
少なくとも僕は彼です。
現実はとっても滑稽で、
N国の立花党首の
「公約してないんだから
NHKをぶっ潰す以外のことはしない」という発言が、ともすると正論ではないかと思えるほど
歪んでいるわけですから。
秀逸だったのは
悔しくてするオナニーです。
久しぶりに思い出しました。
この映画は、まさに現代の『青春の蹉跌』。
最後、やっぱり僕は置いてかれて
「夢を追いかけるとはどういうことか」を
大塚監督に突きつけられるわけです。
あともう一つ、
夢を追いかけていると妹とうまく行かなくなる。
これ、何故なんでしょう?
もの凄く身につまされました。
そんなシスコンの僕には
堪らない映画であったことは
確かです。
渋谷の王将で餃子を食べながら余韻に浸ります。
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