ミッドサマーのレビュー・感想・評価
全625件中、41~60件目を表示
すね毛数える方が面白い
◎ あらすじ
不慮の事故で家族を失った主人公は、深い悲しみから精神が不安定になっていた。
そんな中、自身の恋人や友人と共に、スウェーデンの奥地に存在するコミューンを訪れる。白夜の下、草花に囲まれた神秘的な環境で90年振りに開催される夏至祭で、主人公たちはその共同体の異様な文化を目の当たりにする・・・
◎ 総評
面白いと友人に勧められたので、本作を鑑賞することにした。
お勧めしてもらったので頑張ってみたが、正直に言えば、時間を返してほしい。
◼︎ 見どころ
・謎の合唱団に囲まれながら、セックスさせられる成人男性が見られる。しかも、腰振りが止まると、おばさんの補助を受けて、強制的に腰を振らされるのでシュールさが倍増する。
・フルチンで逃亡する成人男性が見られる。
◼︎ 好みではないところ
・主人公がコミューンの一員に選ばれた理由を視聴者に納得させるために、前半の鬱パートをあえて冗長にしていると推察できるが、普通に長いし、暗いだけでつまらない。もっと別の描き方をすべきだったと思う。
・コミューンが異常であることは間違いないが、それはごく一般的な感覚を持つ我々現代人の視点であり、秘境で暮らす彼らにとっては生贄文化が当然のことなので、必ずしもそれをホラーとして描写して良いのかという疑問が残る。
・主人公が精神疾患を抱えているにも関わらず、自分で睡眠薬を所持しておらず、毎晩友人に睡眠薬を分けるようにお願いしているのだが、20代前半になってろくに自分の世話もできないのかと呆れる。また、そもそも男だけで楽しい旅行になる雰囲気のところに「彼氏の恋人」が割り込んでくることに対して、(似たような経験をしたことがあるからか)嫌悪感を禁じ得なかった。
・やばい場所だと分かった時点で、車を盗んででもすぐに逃げるべきだったと思う。あまりに鈍感というか、普通に現実で起きた場合は、逃亡一択だと考え得るので、アホらしく見えた。
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場面①:典型的な鬱の主人公
スウェーデンに出発する前のシーン。登場人物の性格や、彼らの関係が輪郭を帯びてくる。
医師国家資格を持っていないので、「典型的な鬱」と書くべきではないが、自分自身や周囲の人間が鬱病持ちなので、「過去の記憶が何らかのトリガーによってフラッシュバックし、不安感や気持ちの昂りを抑えられず、動けなくなり、唸るしかない」様子の主人公を見て、経験則的に「鬱っぽいな」と思った。
主人公が精神的に不安定になると、彼氏に電話をかけ、彼氏はそれにうんざりしている様子が窺える。彼の友人らは、口を揃えて別れを促すが、当の本人は後悔する可能性を考慮して、なかなか踏ん切りがつかない。
作中で「別れてすべきことに集中した方がいい、博士号とか(意訳)」というセリフが出てくるので、おそらく博士課程で人類学を専攻している大学院生と思われる。
彼らのグループの中に現地のコミューン出身者がおり、特殊な祭事が開かれるということに注目して、その祭りを論文の主題に据えるために、全員で帰郷に同行することになった。
精神疾患持ちの主人公は、ひょんなことから彼氏がスウェーデンに向けて、出発することを知り、事前にスウェーデン行きを聞かされていなかったことに憤慨。「まさか来ないだろう」という希望的観測の下、彼氏が主人公も同行しないかと誘ったところ、本人は乗り気に。
場面②:秘境に存在するコミューンの神秘的な様相
スウェーデンに到着してから、4時間以上も車で移動する必要があるほど山奥に位置する共同体がどのようなものかビジュアライズされる。辺りは一面草花が咲き乱れ、白夜の関係でほとんど太陽が顔を出す秘境には、白装飾に身を包んだ共同体の「家族」が待っていた。
マリファナ(?)でハイになって、幻覚に悩まされ、気絶して一日目が終了。
場面③:90年振りに開催される儀式の前夜祭
コミューンの生活拠点に移動し、「家族」からの歓迎を受ける。
みんなで食卓を囲み、周辺を散策。何やら明日には、「重大な儀式」が控えているとのこと。
場面④:重大な儀式の正体
重大な儀式の正体は、老人による自死だった。
衝撃的な慣習に主人公たちは戦慄するが、コミューンにおいて、バイブルとも言える書物「ルビ・ラダー」によれば、生命は輪廻転生を繰り返すという。
場面⑤:消えていく友人たち
主人公を除く友人たちが、少しずつ姿を消していく。
ある者はコミューンの異常性に気づき、都市に戻ると伝えて消え、また、ある者は「先祖なる木」に小便をかけ、「家族」の怒りを買った後、どこかに連れて行かれてしまう。
「ルビ・ラダー」を写真に保存しようとした結果、撲殺されてしまう者もいれば、現在の「女王」に見初められ、女王と(おそらく薬を盛られて)半ば強制的に性交させられた後、捕えられた者も現れる。
場面⑥:儀式の正体と物語の結末
儀式の正体は、コミューンの内と外から合計9人の生贄を捧げるものだった。
全ては計画されており、スウェーデン行き自体が、コミューン出身者の友人による外界から生贄を連れてくるための罠だった。周囲の人間が騙され、生贄にされる中、「家族」の女たちで、倒れるまで踊り続ける「コンペティション(*競争、大会)」で優勝し、クイーン(女王)となった主人公は、彼らの考えに共感し、「家族」の一員となる。
タイトルなし(ネタバレ)
妹と両親を亡くし傷心の主人公。頼られ過ぎ、依存され過ぎで別れたい彼氏。仲間を加えてある村へ。主人公は女王、仲間は生贄、彼氏も主人公に選ばれ生贄に。
評価は二択
スウェーデンには行きたくなくなった。
たぶん、彼女は救われた。
スウェーデンには行きたくなくなったし、夏至の日が怖くなった。二度とこの映画を見たくない。もちろん好きでもない。
なのに、この映画に高い評価をつける私は何なんだろう。
輪廻転生の考え方は人を救うこともある(ような気がした)。
こんなに明るく美しい世界のホラーもあるのね
グロテスクにしたらいいわけじゃない
Amazonプライムでみました、グロい。レビュー長くなります
ディレクターズカットとオリジナル版が別々になっています。
オリジナル版の感想です。
飛び降りた死体や最後祭壇で燃やされる死体の描写も
あまりにグロくて胸糞。
90年に一度の儀式で、飛び降りる謎の儀式。
飛び降りて死ぬのに失敗すると、皆が泣き叫び棒で顔を何度も潰されて殺されます。
おばあさんは顔から飛び降り
顔が潰れました。
その後に口などに枝を大量に詰められ
燃やされます。
その他にも皮を剥がされ、神殿では藁を敷き詰められたり
死んだ熊の中に生きたまま敷き詰められ燃やされたり。
剥いだ皮を被って人を殺したり。
顔の皮を被っているだけでは無く、下半身の皮も剥いで着ているのは怖かったです。
背中の皮を削がれて肺がむき出しにされた状態で、宙づりのシーンは目に花を刺されていて悪趣味だなと思いました。
客観的に観るとグロい、信者たちは神聖な儀式としての映像が続いていました。
どの宗教でも周りから見たら異常でも、信者たちからしたら普通なのはあると思います。
最初の時点で、どういう展開で誰が黒幕でどういう順番で消されていくのかがほぼ読めてしまいます。
カルト集団がいる村に招待した男は
彼氏の友達の見た目優しそうな男の人。
所々彼氏の彼女(主人公)をアプローチします。
家族が自殺してその話題をしたくないし、
辛いのをギリギリで耐えているのに
わざとその話題をして
弱いところに入り込む所もリアルでした。
こういう頭が良い人は周りから見たら良い人に見えるので誰かに相談しても「心配してくれてただけなのにそう思うのはひねくれ者」だと相談者の印象が下がり信じて貰えないのが辛いところ。
この村に残ってくれるよう誘導している箇所がいくつかあります。
・老人飛び降りで錯乱したヒロインに「俺もきみと同じ(親が火で死ん)だ」と言って問題をすり替えたりなど。
2時間 27分の映画でしたが長くて無駄に引っ張りすぎなシーンが多い、歌とか踊りとか。
恐怖体験ではなく、単なる不快感を与えられました。
彼氏が飲んだジュースには生理の血と薬と陰毛が入っている感じでした。
そのジュースを作った女性と、その周りで喘ぎながら踊って歌っている12人の全裸の女性が二人を囲み
花に囲まれて性行為をするシーンがあって、唐突なモザイクと喘ぎ声を増幅させた歌声で何を見させられてるんだろう状態でした。
最後は村に一緒に来た友人(既に死体)も彼氏(熊の中で虫の息)も一緒にお焚き上げ、それを見て笑う主人公。
最終的には、家族を失って精神的に参っていた主人公が、このカルト集団の家族として受け入れられ、笑顔を取り戻すというところで終了です。
彼氏は、自分が楽しい時間が過ごせればいいという主観的な考えが多く、それ故に喧嘩などの面倒ごとは避ける性質が多く見られました。
主人公の楽しいときも悲しいときも傍にいて、共有したいという考え方とは真逆であったように感じます。
主人公は喜びだけではなく、彼氏のセックスを目撃してしまった際には悲しみの共有することも経験します。
今まで寄り添ってくれていた彼氏は、主人公の家族が亡くなり涙しているときには傍にいてくれては居ましたが、彼は主人公をなだめようとするだけで一緒には泣いてくれはしませんでした。
主人公の悲しいという感情に対して同じように泣き叫んでくれたホルガの人々こそ、家族のあるべき姿なんだと主人公が感じた瞬間であったように感じます。
家族のように迎え入れてくれたホルガの人々の中に、あるべき家族の姿を感じたのかなと思いました。
村人が村から脱出するサバイバル的展開なら盛り上がったかも。
考察も読みましたが、こういう文化もあるという事だけ分かりました。
映画としては「浅いものを深いように見せる」映画になってしまっていると思いました。
これに絶賛の声を送る方とは、私は価値観を共有できないのだろうな、と考えでしまうほど私はつまらないと感じました。
しかし、長過ぎる。
ひたすら不快になれる映画。
最初はミススペリングかと思ったが、スウェーデン語なのでスペリングがsommerになっているようだ。怖い、というよりもスタートからひたすら不快な映画。性に関わる描写がやたら多く、人の死に方も気持ち悪い(繰り返すが怖い訳ではない)。主人公(ダニー)にとってはボーイフレンド(クリスチャン)との関係(というか彼そのもの)も不快だろうし、カルト社会での暮らしはもっと不快だった筈だが、何故女王になるまでダンス競技会で頑張ったのか、が僕は全く分からない。周りが彼女に勝たせるように仕組まれていたのか?ともあれ、フローレンス・ピューの演技力は素晴らしい。彼女は最後に笑った後でどうなるのだろうか?どう考えてもバッドエンドになりそうなのだが?この映画を観てスウェーデン旅行をキャンセルする人もいるのではないか(僕は出張を含めて3度程行ったが余り魅力的なところではない)?
色彩豊かな最悪国際交流。
ぜひとも失恋した人にはオススメしたい
カルト宗教の演出や表現技法に関しては面白い
初っ端のダニーの家族の悲劇は必要だったのか?と思う。
結局スウェーデンに着いてから最後まで、家族の不幸が彼女へ影響があったようには見えなかった。
そして、ペレは初めからダニーを積極的にコミューンに連れて行こうという雰囲気ではなかった気がする。どちらかと言えばパーティの後に、誂え向きな奴(ダニー)が勝手に来てくれたから計画変更という印象。
当初はスウェーデンでの女漁り旅行からの適当な女を捕まえてコミューン行きだったのではないかと会話から推測。
コミューンに入る直前で道路の映像が反転したのは凝った演出だなと感じた。
ここから先は今までの視点と変わるというのが見ている人に伝わる。
宗教には「普通の人から見ればこんなにも狂った行事でも信者からすれば神聖な儀式」があるというのが表現されてて面白かった。
彼らにとって死は単なる残酷ではないという話なだけ。死と言う表現だけでグロ映画と決めつけるのは稚拙かと。
ただ、この宗教による考え方の違いは、地域特有の奇祭とかネットワークビジネスのイベントとかに通ずるものがある。信者(それが当たり前になっている者)は妄信して狂ってる。
人生を16年区切りで考えて四季を超えれば死期っていうのは面白い設定だなと思った。
余生を遊ぶという考えがなく、師として後続に継承したら嬉々として命を落とし0からやり直すサイクルを永久に繰り返す。
個人的には人生100年時代で生産力のない老人たちに無駄に年金を吸われ続けるくらいなら、人生定年制度(80歳くらい)を設けてくれと思ってるので面白い風習だなと思う。
ただ、サイクルで生まれ変わるのだったら、先祖の木を後生大事にしてる意味はなんだろうか。
生まれてきた赤ちゃんがちょっと前に死んだ先祖な訳だから、先祖の木を大事にする意味はよく分からない。
よそ者をバリエーション豊かに殺していくのは何の意図だったのだろうか。
宗教的な色んな殺し方があるという表現だったのか。
あとは、コミューンに入ってすぐに出てきた生殖にまつわるの絵の意図はよく分からなかったな。
女性の局部に何かしてる描画があったが、単に陰毛を切ってるだけの単なる軽微な伏線か。
もっと深い意味があるのかと思ったが。
性交シーンに関しては、それじゃ出ないだろというのが正直な感想。
絶対に萎える。
人におすすめできるかと言われればおそらく出来ないので星2.5だが、見聞を広めるという意味では面白い作品だと思う。
尻は押さんでいい
観客の全オトコが叫んだであろうひとこと。
メンヘラ妹の暴走で両親まで失い、自分もメンヘラ真っ盛りの主人公ダニーが、彼氏で若干ダニーのメンヘラぶりに辟易としているクリスチャンとその仲間が計画しているスウェーデン旅行に無理くり同行、メンタル弱っている時に無理やり行くものだから行く前も飛行機の中でも、序盤からもうガタガタ。
クリスチャンの友人たちも表向きは歓迎しているものの、彼らの裏目的のスウェーデンのフリーなんちゃらを満喫するプランがダニーの動向で頓挫気味に。
その中で、皆を招待したスウェーデン人のペレだけはダニーにとても優しく接した。時々地雷を踏みつつも。
そして到着した翌日から、滞在予定のスウェーデンの片田舎、ホルガ村で行われる夏至祭が始まる。それは、クリスチャンやダニーが想像すらできなかった壮絶な儀式で幕を開ける。
序盤はとにかくクリスチャン並みにダニーのメンヘラっぷりに悩まされる。自分で無理やり前に進んでは地雷を踏んで号泣の繰り返し。もうちょっと無理のない選択はできんもんかとイライラする。
クリスチャンもその友人もなかなか曲者ばかりで、ダニーに対して優しい(優柔不断?)だけど行動の端々で狡さと薄情さがにじみ出るクリスチャン、絶対隠し事している優しくて信用できないペレ、この中では唯一まともか?と思わせてやっぱりゲスいジョシュ、もう煩悩しかない感じのウォーロックくん(名前忘れた)。登場人物で感情移入できる人が皆無なのが良いのか悪いのか。
ホルガに入ってからは、夏至祭を疑似体験。なんかすごく意味ありげで、実は気持ち悪って感情を植え付けるだけかと思われる儀式の数々。
お祭り初日でいきなりエンジン全開のビッグイベント(ここは観てのお楽しみ)、その他イベントも盛りだくさん。マッシュ伊藤でお馴染みマジックマッシュ祭り、みんなで静かに青空レストラン、ホルガ版ナートゥ・ナートゥ、スタンドアップ神輿、尻押しワッショイ、ビンゴ大会など。
恐らく両方観た方は似た感じだなーと思われる映画があるけど、そちらが宗教観が強めにあるのに対してこちらは生命に対する考え方、生きることと死ぬことの意味、価値観を強めに描いてる。言いたいことは分からんでもない。ただ人間だけが自然に逆らって生き、死んでいくのはどうなんやろなと。これは自然を運命に置き換えてもいいかも。
最後の笑顔も含めて、結局誰に自分の感情を重ねていいのかが最後まで掴み切れなかった。
大変不安定で気持ちの悪い世界観を、抜けるような青空と素晴らしい自然の中でやってます、というのが売りの映画かと。若干似すぎてしまったかなぁ。
祝祭ブラックコメディホラー?(グロ)
大学生グループがフィールドワークのために訪れた村が、実は訪問者を取り込んだり生贄にするカルト村だった。
と、ストーリーは割とシンプルなのですが。
ドラッグ使用、老人の投身自殺、セックスの儀式、炎の儀式…なんか、奇習を詰め合わせて「ね、不気味でしょう?」って監督に言われてる感じがします
アッテストゥパンの崖は北欧の民間伝承としてあるんですね。Wikipediaありました。
セックスの儀式は、ダ・ヴィンチ・コード?とかでもでてきた秘密儀式みたいだし、炎の儀式はアイヌのイヨマンテですか?
気持ち悪い儀式を詰め合わせて、底抜けに明るい画面と独特の音楽でお化粧した作品
ちょっと変なもの、悪趣味なものを見たい、というときにお腹いっぱいにしてくれるかも(?)
アリ・アスター監督様‼️
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