ミッドサマーのレビュー・感想・評価
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美しかった
人によるかもしれないが、私はすごく好きだった。
日が沈まない美しく楽園のような場所、真っ白な生地に刺繍が施された衣類を纏う人々は俗世から離れ(ある意味)ストレスとは無縁な生活を送っている。スウェーデンの設定だがあまりスウェーデン感は見受けられなかったような。
しかし完璧を装いつつも所々に見え始める辻褄あわせと何が起こるかわからないハラハラ感が背筋をゾクゾクさせた。
1人ずつ人がいなくなり、なんとなく何が起きているのかは想像できるのに最後まで明確にされないところもたまらない。
燃え盛る火の中でペレの隣に座っていた人が恐怖に負け断末魔をあげるシーンは、楽園から現実に引き戻される様子がとても分かりやすく、美しかった。
グロテスクなシーンや驚かせてくるシーンこそ少なかったが、胸糞要素盛りだくさんなのに鑑賞中は嫌でも夢中になってしまい終わってから疲れがどっとくる、後味が悪いわけでもなくスッキリとまとまっていて清々しささえ感じた。
この監督の映画は見たことがないし感想もあまり書かないから文章にしてみると見落としているところが沢山ある気がする、もう1度、次はジンジャーエールを買わずに見てみようと思う。
監督のインタビューを見て30倍怖くなった。
最後のダニーの笑顔について。
鑑賞時の印象としては、ホルガの考え(死は救い)を受け入れることにより恋人を殺した罪悪感から解放された笑顔かと思った。
また、家族の死についても考え方が変わった部分があるのかと。
(あと少しだけ、ホルガ民のあまりの泣き芸に笑ってしまったのかとも思った…
私は笑ってしまった。こいつら顔は嘆いているけど涙出てないなというのもあって。
クリスチャンとマヤの行為を見た後のシーンもそうだけど、ホルガの人たちの「共感」は
人ではないものが人の行いをただ真似ているようで不気味さがある)
私は、何言っててもいざ死ぬとなったら怖いよなと思ったし、本編でも志願して生贄になったホルガの男性2人が、炎に包まれる直前には怖がり逃れようとする素振りを見せていた。
なので、『ダニーはホルガの考えを信じた事で救われた。ただし自分の番がくるまで……』という後味の悪い終わり方かと思った。鑑賞直後は。
しかし鑑賞後にアリ・アスター監督のインタビューを読み、最後のシーンは観客にカタルシスを感じさせるための物と知った。
私はカタルシスを感じることはできなかった。
「不誠実」という罪と「死」という罰が釣り合っているとは思えなかったから。
(マヤとの行為もドラッグを飲まされた上でだったし)
しかしダニーの憎しみは、クリスチャンとマヤの行為を見た事によるものだろうか。
私はそれよりも、ホルガに来るまでの生活の中で積み重なったものが大きいと思う。
家族を一度に亡くしたダニーの悲しみは、多くの人は一生味わうことがないほど深い悲しみだと思う。
それ以降のダニーの生活はずっと「非日常」で、ダニーの非日常に踏み込もうとせず「日常」を続けているクリスチャンから、他人事というのが透けて見えて、ダニーを傷付け続けていたのではないだろうか。
ではクリスチャンはどうすればよかったのかというと、正直、1年も引きずらずに(事件が起こる前に)別れておけばよかったとしか言いようがない。
別れを先延ばしにしたのはダニーへの気遣いじゃなくて”別れる”という大仕事が煩わしかっただけ。
ダニーが家族を亡くし、同情から寄り添おうとしても、心が伴わないので傷付けるだけで、結果死刑にされるという…。
(しかしそんな不誠実な恋人でも、ダニーにとって、家族を亡くした直前には居ないよりはマシだったと思うんだよな。誰でも良いから縋る先が必要だったと思う。なので、結局ダニーはより良い依存先(ホルガ)を見つけたからクリスチャンが要らなくなっただけで、なんとも自己中心的にも思える…)
私はダニーに共感しきれない、この映画だと死罪になるべき側の人間なんだと思う。
そう思うと恐ろしくて、映画本編の不気味さなどは全て吹き飛んでしまった。
綺麗な景色と恐怖描写がベストマッチ
スウェーデンの奥地の村で開催される祭に
アメリカ人の大学生が巻き込まれる話。
かなりの衝撃作でした。
上映終了後のシアターの空気がどんよりしてた。
衝撃が強すぎて一緒に観に行った人と
しばらく喋れなかった。絶句とはこのことか。
村は一見インスタ映えしそうなぐらい綺麗。
そんな綺麗な景色とグロキモ描写が対照的で
不気味さが最高レベル。
意味の分からない展開や回収されない伏線もあり
見てて頭がパニパニック。
トラウマレベルの映画だったけど、
もう一回見返したいと思ってる自分もいる。
これがアスター作品の魅力なのかー
ちなみにカメラワークとか衣装とか音楽は
個人的にはかなり良いなと思いました。
もしかしてだけど、つまらないんじゃないの?
作家性を期待して観に行ったら思いがけない方向に作家性を炸裂してくれて、ナンジャコリャ?になってしまったか。
例1)『ドライヴ』期待してからの〜『オンリーゴッド』みたいな
例2)「レオン』期待してからの〜『フィフス・エレメント』みたいな
ずっと不快な音が
物語中、ずっと不快な音が流れている感じです。自分は映像よりそっちの方が怖かった。マジで精神病んでる時は、見ないほうがいいと思った。
物語の本筋とは関係ないかもしれんが、エンディングで流れる音楽がなぜかアップテンポのアゲアゲな曲で、イメージにそぐわないような気がした。最後まで、暗い沈んだ感じの音楽でいったほうがいいのではないかな。
グロテスク
面白いか面白くないかで言えば、面白くないんだけど、つまんないか、つまらなくないかで言えば、映像の美しさとグロテスクな描写は刺激的だ。でも、これはある程度の社会経験がない人には理解されないし、普通の人は理解したくない作品だと思う。
グロ注意?
本日は『ミッドサマー』!.......うーん、これ予告編の盛り上げ方と本編の感想が違うタイプのやつや(あくまで個人的な感想です)🤔🤔💭
なによりも先んじておきたいことは、ジャンルとしてはサスペンスホラー?思いがけずそれなりのグロ表現があるので、耐性のない人は◤◢◤◢注意◤◢◤◢ 完全にPG15やろコレ←と思って確認したら、案の定(そりゃそうですよねー!)
※途中退出された方も居ました.......。
出だしから予想外の方向で不穏なんだけど、淡々と不穏が続くので、もっと緩急が欲しかった🙄💭
この映画のなにが怖いって、感情さえも同調されることで自分のもので無くなる恐怖と、その恐怖を吸い上げている人間たちの虚ろさ?
あと薬ダメ絶対😂😂😂
なによりも、他者=共同体に依存して何も考えない「家族」の在り方が、まんま日本の縮図でしかないので日本人みるべき🤦♀️🤦♀️🤦♀️
とりま、わたしは最後の女王の表情が理解に及べなかったので、精神が健康なんだなと思いました(笑)
🤔🤔💭(そもそも冒頭のいくつかの表現で、他者によって自分を制限させられる関係性というものが我慢ならなかったので←)
この作品をオススメするかと問われれば、全く(苦笑)
この精神性を勧めるくらいなら、正しく『プレーム兄貴、王になる』を推奨したいと思います😂
わたし、なんて健全!!(笑)
映画館を出る時に、いくつかのシーンがギャグに見えた!という意見がチラホラ聞こえてきたんだけど、アレをギャグだと思える精神状態が健康なんです.......君は健康なんやで?
でも、そんな人には向かない映画『ミッドサマー』←なんだそりゃ~~~😂
真冬の死は重く、真夏の死は晴れやか
非常に20代の女性の観客が多いことで知られる本作。
アリアスター前作に比べ、驚くほどイノセントで全く目新しい作風となっている。サイコやスリラー、ホラーとも一線を画すものであり、ある種のカタルシスをもたらすあたりに、若い女性達が群がっているのだろうと推測する。
90年に一度の祝祭(実際は90年は嘘だろうが)、が9日間開催される。ここへ招かれた6人の部外者。招かれるべくして招かれた人達と、そうではなかった1人の女性。これが何を意味するのかは最後に分かる。冒頭に出てくる巨大な熊と女性の絵にも注目したい。また劇中にはいくつものサインが隠されているので細部にわたり注視してほしい。カメラワークを含め、循環(サークル)のモチーフが至る所に散りばめられている。冒頭の大雪にMidsommarとはなんと粋なメッセージなのか。
喜怒哀楽を共にする共同体ホルガ。伝統的なしきたりに基づいた儀式の数々。「死」に対する価値観が「循環」であると思えば、「死」が悲壮と結びつくことはないだろう。また「死」と対照的な「生」の描写も神秘性を保ちながら独自の世界観を確立している。
北欧の透き通る淡い色彩を失うことなく、カルト性を融合させた唯一無二の作品だ。
胸糞悪い。。
綺麗な映像を挟むことで
より気分を悪くさせるそんな映画。
飛び降りた死体や最後祭壇で燃やされる死体の描写も
チープで偽物であるのが
明らかで感情を入れるのが無理だった。。
その癖、裸体や死体損壊など
胸糞悪い印象しかない
ワーストワンの作品。
脳に来る感
映像だけ見ていると牧歌的でのどかな雰囲気ですが、全く違いすごく怖い話です。結局自分の常識から外れた事を信じている人間が一番怖い。タイトル、ストーリ、映像、音とそのギャップ、細かいところまで構成されていて完成度が高いと思いました。時間が長いけど見どころが多いです。2001年の宇宙の旅を観た時のように脳に来る感がありました。
なにを賛美してるのか?
緑と茶色の大地に青々とした空。美しすぎるユートピアに鮮やか過ぎる花々が、何かを暗示る様に不自然で不気味だ。
様式美的な美しさはパラジャーノフの様に完璧で、理不尽な残酷さはグリーナウェイを彷彿させ、内面の感情は滑稽な動きで表す、その動きにピナバウシュのダンスを見る。
この贅沢な表現力は、奇妙で不思議な空間を作り出していた。
共依存カップルの微妙なすれ違いと、ダニーの表情の微妙な変化が猟奇的なエンディングを予感させる所や、実は笑いどころ満載でB級な所、だいぶ好みのタイプだった。
季節は巡る 生命は廻る
花は生命の象徴としてよくたとえられます。
そして季節ごとにいろいろな花が咲きます。
また、ヒトの一生も度々季節にたとえられます。
芽吹きの春 成長して開花する夏
結実する秋 種を残し衰退する冬
花はいずれ枯れてしまいます。
でも季節が巡ってくればまた咲きます。
ヒトもいずれ一生を終えてしまいますが
種子や宿根が絶えない限り生命は継承していきます。
そういう意味では、花もヒトも等しく自然の一部なのです。
よそ者からみたらまゆつばモノの
古来からの土着風習ならびに宗教的祭事。
そして哲学的、というより儒教的な教えを含んだ
どこか、いびつな倫理観のなかで
常につきまとう不安と恐怖と
祝祭の喜びに満ちた何とも言えない高揚感とが
ないまぜになっていくラストに、感情が置いてきぼり!
9日間という祝祭の過程で
ヒトの生命をひとつひとつ捧げながら
ヒトの感情もひとつひとつ切り離していく。
それらすべてを火にくべて自然に返しフィナーレとする。
ヒトの節理をも自然のサイクルとして組み込まれていくかのように…
けして祝祭というオブラートに包んで
崇高ぶっているだけの映画には思えない…
『へレディタリー 継承』の方がミニマムかつソリッドな
語り口だと思いますが、観終わった印象は同じで
呆然… 転じて、じわじわとインパクトが強まっていく感じ…
考えれば考えるほど深淵にハマっていく感じ…
そんな、噛めば噛むほど味がするスルメ映画だと思いました!
う〜ん、、
不協和音、幻覚で歪む画面にずっと子どもの頃の悪夢を見ている感じ。
おどろおどろしい出来事が全て白でとんでる。
家族の死や近親交配によって存在する先入観のない存在、メイクインとしての初めての儀式など、もう少し回収して欲しかった。
それにしても、ラストは絶対そっち選んじゃダメでしょって思った私は性格が悪いのだろうか。
あれでスッキリニッコリできちゃうか。
白夜の終り
これは理解できるとかできないとかそういうレベルの作品ではないんでしょうね。
ただ、思い出したのは昔好きで読んでた五木寛之の北欧を舞台にした小説。
ヴァイキングの祭りとか白夜の何とかとかいうものだったと思います。あまりに昔なので内容はよくおぼえてませんが、夜の来ない白夜によって精神が壊れていくというような内容だったと思います。
わたしは、うわっ、そんな世界もあるんだーと一時北欧に憧れたりもしてました。
しかし、宗教とか風習とかいうものは興味本位で深入りしてはとんでもないことになるんだなぁと、
NGですね。
こわい怖い。
大爆笑。
それまでもツッコミどころ満載で、笑いを堪えてはいたんだけど、女王を決める踊りの戦いあたりからツボに入ってしまい、イスが揺れるくらい笑ってしまった。
これを世の中がどう受け止めてるの?
なんで満席なの?
この新型コロナ騒ぎで、みんな外出を自粛してるっていうご時世に!!
本人たちは大真面目というシュールさが可笑しすぎて、怖さも吹っ飛んだ。
不思議な味わいの映画。
こういうのを面白がって生きていける感性は必要だと思った。
さよなら。アリ・アスター。
もう、最初に思ったのはそれですもん。ヘレディタリーより怖くないってだけでも、期待外れですもん。
と言うか。
観賞帰りのJR。実況中継したいくらい。コレを見た帰りと思われる女子のグループが数組います。めちゃくちゃ盛り上がってます。大笑いしてる子がいます。ジワジワくる怖さって言うより、ジワジワ笑いが湧く映画だと。嫉妬の恨み良く分かるらしい。女王に選ばせてくれる、って言ったのに最後はビンゴかよ!(ちょっと違います) いや、笑って欲しかった。一緒に笑ってほしかった、なんて盛り上がってて、楽しそう。
いや君達、ウケすぎ。嫁入り前の娘さん達が、電車の中で、それは無いで。なんぼ車内ガラガラでも。俺は鶏小屋で緊張が切れた、と言うか我慢の限界を超えました。
見る価値はあった、コメディ・ホラーどした!
いやホンマ良く笑う子だわ。まだ笑ってるw
不可抗力
「何かおかしい」と気づいた時には遅く、八方塞がりで逃げる事のできない恐怖。
いわば、抗うことのできない運命。
明るいからこそ恐ろしく、美しい狂気。
「これが文化だ」と言われれば、それが「死」であってもなぜか否定はできない。
それは他人には形容できない。
しかし、どこか居心地の良い、ホルガ村の人々と過ごす「家族」のような雰囲気。
アイデンティティを共有しているのだろうか。
これが、アリ・アスターが言う「家族物語」なのだろうか。
考えれば考えるほど面白い。
あらすじだけだとありがちB級ホラーなのに
人の死がいちいち深刻。
映像、音楽も美しく、CGの使い方もさりげなく安っぽさがない
ヘレディタリーでも感じたが
この監督、じわじわ精神を追い込んでくのがほんと上手いですね。
ラストシーンもヘレディタリー同様、妙な高揚感ある感じで好き。
難解で理解が追いつかない…
監督自身が本作を「ダークコメディ」と言っている通り確かに「ホラー」ではありません。びっくりして怖がったり、何かが襲ってくるかも?!とビクビクしたり、そうゆうホラー的な怖さはありません。色彩も予告通り、美しくて幻想的で楽園のよう。
でもその美しくて朗らかな佇まいと笑顔の人々を不気味に感じたり、全く意味が分からない空間の恐怖がそこにありました…。
ただ、とにかく本当に全く意味が分からなかったので、ナンダコレ以上の感情になれず、楽しめたのかというと、微妙…。「サスペリア」を観た時の感覚に近い…。
これから深堀りして、紐解いていこうと思います。(この作業が楽しいんだな!)
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