「最後に鳥肌が立った。原始的な、根源的な畏怖を揺り起こされたような…こんなホラーは日本では(ジャパニーズホラーとやらを作っている限りは)生まれないだろう。」ミッドサマー もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
最後に鳥肌が立った。原始的な、根源的な畏怖を揺り起こされたような…こんなホラーは日本では(ジャパニーズホラーとやらを作っている限りは)生まれないだろう。
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儀式の最後、生け贄の館が燃え上がるシーンで全身に鳥肌が立ち、しばらく治まらなかった。体に火がついた生け贄の一人が泣き叫び出すと同時に、ホルガの人々も、有るものは泣き叫び出し有るものは笑い出す。そのときに、ふと一緒に叫び笑いたくなった。怖い。話はいたって簡単。映画の冒頭で家族を失くしたダニーが映画の最後で新しい家族を見つける話。(何せダニーがパニック障害の発作を起こしても一緒にパニクってくれる家族なのだ。) オジンとオバンとが投身自殺した時点で彼らが生きて帰れないことはわかってしまう。あとの楽しみはダニーとクリスチャン以外はどういう風に消されていくのかということ。そしてダニーとクリスチャンとが最後にどうなるかという興味だけで引っ張っていくのだが、牧歌的でもあり薄気味悪くもあり、美しくもありおぞましくもある、という世界は結構飽きさせない。ホルガに行く途中で走っている車からの視点が180度引っくり返る、いつか夢て見たようなシーンがある。その時、これは面白そうな映画体験になりそうな気がしたが、あそこで既に非日常の世界に入っていた訳だ。
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