「科学的でない」映画ドラえもん のび太の新恐竜 きいろいぼうしさんの映画レビュー(感想・評価)
科学的でない
子供が見ていたので隣で試聴。子供の頃読んだ大長編ドラえもんといえば、時折挟まれるF先生の科学的な話は、時に壮大で時に厳しく、子供ながらに知的好奇心を刺激され、大人になっても覚えている知識も少なくないが、本作は科学よりも情緒が全面に出過ぎていて、見ていて白けた。
恐竜の擬人化も度を越していて、あたかも人間の友達のように描写されるため、本来言葉や感情が通じないはずの動物と、ほんの一瞬心が通じ合った(かのように見える)時の煌めきが希釈されているように感じた。
一緒に見ていた子どもは満足していたので娯楽としては良いだろうし、何か心の糧になるところもあろうが、大人としてはさほど楽しめなかった。
今回はテレビで見たが、子ども向け映画の同伴は大人にとっては退屈なことが多いが、せっかく鑑賞代を払うのであるから、子ども向けとはいえ大人の鑑賞者でも楽しめるような作品が見たい。
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