「想像の3倍気味の悪い猫達の物語」キャッツ がやさんの映画レビュー(感想・評価)
想像の3倍気味の悪い猫達の物語
逆に映画館に行かなきゃ絶対最後まで見れなかっただろうつまらなさ。正直言ってこれは今年に名を残す駄作だと思う。(以下字幕版のみを見た感想になります、ネタバレではないですが内容の感想を含みます)
まず公開前から言われていた猫たちのビジュアルの気味の悪さ。これは見ていくうちに慣れるだろうと思っていた。しかし全身毛に覆われた、人間の顔と身体をした猫達の、不気味な違和感は最後まで消えなかった。明らかにCG満載な気味の悪い猫のダンスや動きはどうしても、見てて心地よいものではない。特にイドリスエルバ演じるマキャヴィティは、猫耳付けて全裸で踊ってるのかと思うくらい違和感ありまくり。
次にストーリー。この映画はセリフが少ない、ほとんど歌で進んでいく。しかしその肝心な歌すら意味不明。元々ミュージカルの曲なので韻を踏むことを重視に考えて作詞されているのか、ストーリーを伝えれるほどの歌詞がない。
他にも、素性が謎な故に感情移入できない主人公含む登場人物達、なんか魔法が使える猫、結局"天上"ってなんやねん、といった謎の猫ワールド全開。映画にするためにヴィクトリアという猫を主人公枠にしたんだから、もっとストーリー性を追加しても良かったはず。この映画が一体誰に向けて何を伝えたいのか全くもって伝わらなかった。と思ったら最後に、それを見越してかこんな事を視聴者に向けて言ってくる、オブラートに言うと「ほら、猫達って人間に似てるくない?自分に重ねてみんだよ!」みたいな説明がましいセリフが待っている。
この映画に向いてる人はストーリーは特に関係無しにミュージカル映画が観れる人、猫のビジュアルに耐え切れる人くらいかなと思います。同じ監督作品、レミゼラブルの感動を期待してる人は絶対観ない方が良いです。