「良い意味でドラマと変わらない世界」ダウントン・アビー aさんの映画レビュー(感想・評価)
良い意味でドラマと変わらない世界
これに文句を言うダウントンファンはいるのだろうか…
オープニングのテーマソングと一緒に使用人のベルが映る予告編を見た瞬間、ダウントンの月日を思い出して泣けてきた人はもう登場人物がいつも通りダウントンにいてるだけで5億点くらい付けるんじゃないですかね。
そして中身も最高だったので5000兆5億点ですね。
ドラマは吹替で見てたので劇場版も同じキャストにしてくださった配給会社さんありがとうございます!!!
女帝ヴァイオレット様のああ言えばこう言うセリフの応酬が本当に最高です。
トーマスの相変わらずの性格と「まぁ見てろ」の何か企んでるセリフ、三上さんの吹替大好き!
自分たちの仕事に誇りを持ってる使用人達の出番がないイライラ、これ絶対後で回収とかされるんやろーな、って思いながらその通りになってもザマミロ!ダウントンの使用人は優秀なんやからな!って何目線か知らんけどめちゃくちゃスカッとする。
カーソンさんの現場復帰にちょっと呆れ気味のヒューズさん、でもやっぱり余所者に好き勝手されるのは我慢できない!アンナと共に革命を起こす過激なところも最高。
やっぱりカーソンさんとヒューズさんが一緒じゃないとね。最後、仕事を終え家路につくこの二人のカットがたまらなく美しかった。
報復を終え憤慨する王室使用人達に「知りませんけど」ってしれっとスルーするダウントンの使用人達の何と清々しいことか!
ダウントンの未来に悩むメアリーのプレッシャー、そしてその答えに導くヴァイオレットのクライマックスは思い出しても涙腺が緩みます。
コミカルなシーンもあればじんわり泣けるシーンもあり、ドラマ同様テンポが早く2時間近くがあっという間。
それなのにメインキャラクター描写には一切手を抜かない、当主サイドと使用人サイド、どちらかに重きを置いてしまうとバランスが悪くなる。それぞれの見せ場があってドラマファンのための映画でした。
見終わったダウントンファンと語りたい、そんな気持ちにさせてくれる傑作でした。