「そう被写体に愛情がないの、そう感じちゃうね」最初の晩餐 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
そう被写体に愛情がないの、そう感じちゃうね
クリックして本文を読む
映画「最初の晩餐」(常盤司郎監督)から。
父親の通夜で、母の作った料理を食べながら、
主人公の小さい頃の体験を思い出していく。
最初の献立が、ちょっと変わった「目玉焼き」で、
通夜に駆けつけた親戚の人たちは驚くが、
「これ、親父が初めて俺たちに作ってくれた料理です」
この台詞で、タイトルの意味が理解できた。
お互い家庭のある身だった二人(両親)が、
結婚したということで、その子供である主人公は、
どうしても愛情不足を感じて育ってしまったのだろう。
彼は都会でカメラマンとして生活をしようとしているが、
「写真コンペは不採用」。
その担当者と、ボソっとこんな会話を交わす。
「本音言うとね、冷たいんだよね、隣太郎くんの写真」
「冷たい?」
「そう被写体に愛情がないの、そう感じちゃうね。
まぁ、でもそれって持ち味でもあるしね、
一概には何とも言えないけどさ」と突き放す担当者。
小さい頃の寂しい記憶が、大人になっても影響してる、
そんな設定に、思わず頷いてしまった。
家族の愛情って、いつまでも心に残るんだなぁ。
コメントする