「絶妙な距離感。 家族とは。」最初の晩餐 巫女雷男さんの映画レビュー(感想・評価)
絶妙な距離感。 家族とは。
「酒目的で葬式来る奴居るよな」
「酒呑むと暴れる親戚いるよな」
そんな事序盤考えて観ておりましたが、この映画はそんな映画じゃ無かったw
すまぬ💦
父の死をきっかけに、通夜にて家族が揃い、懐かしき思い出を振り返りながら、今現在を再度見つめ直す御話。
シリアスに家族が思い出ふけっている時に、周りで親戚達がそんな事もいざ知らず行動している姿は対象的で滑稽だ。
どちらも再婚どうしの父と母、それぞれの子供達。
最初はギクシャクしていたが、中間良いとこ取りの家族で上手く行っていた。
アクセントとなるのが創作料理。
目玉焼きにハムじゃなくスライスチーズ。
赤味噌&白味噌による合わせ味噌。
外で育む焼き芋。
焼き魚に骨が無い理由。
血は繋がっていなくても、寄り添う形が家族の絆を見せてくれる。
しかし、
ある時を境に家族の心は離れていく。
義理兄弟は別れを告げ、今に至る。
今までの絆を突き放す様に。
久しぶりに兄弟2人に会うシュン。彼が全ての映画の流れを変えた。
家族でさえも分かりきれない部分はある。
だけど、しっかり伝える。コレ大事。
絶妙な距離感。そう思わせてくれる映画だった。
俳優的には、
美也子少女期役:森七々。童顔は分かるがランドセルまで似合うとはwwラストレターの役よりすげぇや💦
1番愛情が分かる存在で有りながらも、最後に突き放され少し捻くれ、愛情に乏しかった青年期末っ子役:麟太郎役を染谷将太は見事に演じた。
カッコ良い所を持って行った青年期シュン役の窪塚洋介には魅力を感じた。
立派な父親だと思うけどね。なんだかんだあっても、小さい頃与えたモノがキチンと子供の職業になってんだから。(与えて貰った事ないからわかんねぇやw)
子供家庭設定がベタながら、キチンと脚本で唸らせてくれる映画。
家族を想う映画。
最後の写真1枚に過去・現在・未来が詰まっていると思った。