「都会じゃ普通の家族なんじゃない?」最初の晩餐 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
都会じゃ普通の家族なんじゃない?
2019年は没後500年という節目であるレオナルド・ダ・ビンチ。NHK特集もチラッと見たけど、絵画にサインをする風習がない当時の画家であるがゆえに、「モナリザ」なんてのも確実とは言えず、確実にダビンチ作だと言われているのが壁画の「最後の晩餐」のみ。そんな意味も込めてこの『最初の晩餐』を鑑賞しました(どんな意味じゃい!)。
不思議なもので、シネコンのグッズコーナーには今作品と『空の青さを知る人よ』の目玉焼きがダブって置いてあります。ややこしいですが、裏側にスライスチーズがくっついてる方が『最初の晩餐』グッズです。気になるのは父親である永瀬正敏がハムと間違えてチーズを焼いたのか、自信たっぷりの創作料理を食べさせることだったのか?実は私も一緒に焼いたことはあるのですが、目玉焼きの上に乗せて焼くのが正しいのだと思ったのですが、焼きあがる直前に粉チーズをも振りかけるのはいかがでしょうか?(尿酸値高めの人は控えてください)。下に敷くということは、やっぱりハムと間違えたのかもしれませんね・・・いや、誰が見てもわかるでしょうに・・・
重厚な家族ドラマだと思い、結構期待していたのですが、泣かせどころが役者の演技に頼ってしまうシーンだけだったのが残念でした。ちなみに泣けたのは窪塚洋介がチャラ男ではなく立派な大人になって帰ってきたところ。ヤク中疑惑やら、転落事故などで、どうも風変わりなキャラとしか印象がなかったので、芸能界を干されず更生して帰ってきたんだと、なぜだかこんなところで泣けてきました。その後は戸田恵梨香の涙ですね・・・あれだけ大量の涙を出せる女優は少ないと思います。
血の繋がりを強調していなかった点では『万引き家族』のようでもあり、料理で家族の再生なんてところは邦画には多いので何の影響かわかりませんが、やっぱりシンプルイズベスト!変わった料理が出ないところがいい。すき焼きに食べるラー油を入れるのも挑戦したくなるのです。食べるラー油といえば『ペンギン夫婦の作り方』(2012)が良かったけど、終盤には不倫とかの話題にも触れていて、ペンギンとは真逆の人間関係となっていました・・・
もう一つ残念なのが、舞台となる東家がどこにあるのかわからないこと!戸田恵梨香は関西弁っぽい博多弁だし、染谷翔太はもう東京弁に馴染んでるし、赤味噌なら名古屋だし、登山の仕事するなら長野県だし、と、日本のどこなのかさっぱりわからなくしている。台風情報からすると福岡なんでしょうけど、飛行機が台風の影響を受けてなさそうだったし、もう何がなんやら・・・と、エンドクレジットによると上田市が中心らしい。今シーズン3本目の長野県。
ついでに言えば、通夜では真宗系の「正信偈」が読まれてましたが、「あとみよそわか」も仏教から来ているものらしく、妙にこの家族との再生と上手く絡んでいるような気もします。誰か教えてください・・・
kossyさんと感想がすごい似ててビックリww
戸田恵梨香の演技力の高さには感激したものの、私が福岡出身ということもあってか違和感が凄かった。なんか、個人的には評価の割にはという感じでしたね。