死体語りのレビュー・感想・評価
全3件を表示
初めてのブラジルホラー
思ってたより気持ち悪くて面白かった。
自分が不倫してたくせに、一切悪びれなく祟ってくる嫁の執着。とばっちりを受けたとはいえ、嫁側に同情心は一切起きない。逆に子供犠牲にしていいんかい!ってツッコみたくなるくらい。
ラスト、何が悲惨って、何も悪いことしてないララさんが被害受けまくるのが可哀想で可哀想で。父親が子供達から離れざるを得ないのは、まぁ自業自得かな。
指輪ホラー物語
前半部分が狂気じみていて面白い。とにかく死体の造形や解剖シーンがグロくてやばいくらいなのですが、そんなのへっちゃらな死体安置所職員のステニオが死体たちと会話する。ある時、死体の一人スージョがステニオの妻オデッテが浮気していることを告げるが、怒ったステニオはスージョの兄貴を使って浮気相手を殺すという計画を思いつく・・・
まぁ、浮気相手ジャイミを殺すだけだったのに、現場を目撃したオデッテも殺されてしまう。多分、オデッサまで殺すことは考えていなかったのだろう。ステニオの悲痛な叫びと慟哭が証明していると思う。
そんなこんなで後半は悪霊となったオデッテが次々と罠を仕掛けてステニオを追いつめていくストーリー。ジャイミの娘ララも父が殺され母は病気で倒れたことによって、ステニオの息子エドソンと娘シサに親近感を覚えて優しく接するようになる。しかし、オデッテの呪いは止まるところを知らない。ステニオへの復讐のみならず、自分の子供たちをも恐怖のどん底にたたき落とすのだ。
死体と話すことができるんだから、殺人事件なら警察に通報すれば一躍ヒーローになれると思うのにそうしないステニオ。そして中盤には「死体の秘密をバラすと、死ぬ」などと忠告を受けたりする。呪いの恐怖感よりも、息子の愛を勝ち取れるかどうかが気になって、後半は怖さを感じない。それより若い娘ララとどうにかなっちゃうんじゃないかと、エロい面でハラハラさせられたりするのです。かわいそうな子供たち・・・特に誕生日プレゼントが〇〇だったなんて、トラウマ級だろうに。
”A deadman's secret is a deadly secret.” 前半だけなら、☆5
映画のオープニング・クレジットが終わるや否やどこかに向かう救急車の場面となり、2人の救急救命士の会話から、彼らが向かっているのが、病院でなく、死体安置所(AKA:morgue)という事がわかる。そして着いていきなり............の会話?
Is the dick wash here? (笑い声)
This one won't peep anymore. Piece of cake.
............................................
Bro got Swiss-cheesed.
なんていかにもブラジル人らしいステレオタイプの冗談ばかりで人をくったような働きぶりだけれども、すみません、ブラジルの方。謝るなら書くなってか?そのお相手をしているのが、死体安置所(the City's Forensic Office)で主に夜勤で死体の解剖所見を行っている主人公のステーニョ。
You're a sucker!
Unlike me, who enjoyed life as I pleased.
Way better than you, and you know why?
Cause while you're in here washin' stiffs,
..............................................................Come again?
上記のセリフは、誰が言っているのかと言うと死体さんです。そうステーニョの別の顔は、死んだ人たちの生の声を聴くことができる能力を備えていること。この映画を面白くして欠かせない設定で、同じような内容のものをすぐに思い浮かぶのが、モルグに運ばれ、死体ロッカー(AKA:crypt)に置かれた死体が 主人公に ”HELP ME” と言った瞬間に1日前に主人公がタイムスリップをして事件を解決する物語を描いたアメリカFOXテレビで放送された「TRU CALLING(2003)」。また最近の人体解剖の映画としては、監督自ら遺体安置所を入念なリサーチをしたといわれている映画「The Autopsy of Jane Doe(2016)」が挙げられると思う。余談として、人体解剖の載っている雑誌としては、タイの屋台や出店や雑貨店で普通に売られている”191 MAGAZINE Thai Sex And Violence Magazine” 通称:191(警察への緊急電話番号と同じ)や"アチャーガム"という雑誌。個人的には、あまり思い出したくはない......。その内容はというとカワイ子ちゃんの裸と一緒に検死台で頭蓋骨を輪切りにされ、脳みそ丸出しの遺体やガス中毒か毒や薬物を飲んで亡くなった遺体などをモザイク無しで載せているキモイ雑誌も存在する。最初見たときドッヒャ~ッとしかなかった。
シナリオとしては、夜勤明けに雑貨屋で酒をひっかけてから帰るステーンニョ。金がないのかいつも付けにしようとして店のおやじジェイムから煙たいことも言われる。しかも家に帰れば帰ったで、嫁さんのオデーテからは”臭い”なんて言われて相手にもしてもらえない毎日を過ごしていたステーンニョ。ある日、死体ちゃんから秘密の情報を得た彼は、してはならないことをしてしまう。
A dead man's secret is a deadly secret.
Now you're marked.
生々しいギミックを使ったゴア表現、特に死体の解体や死体の血を洗い流す映像が画面からも死臭が漂うのではないかと思わせる凄惨な場面のオンパレード。しかし..........⁉
この映画、始めの40分までのところは、スリラーとして非常に興味の沸く作り方をしているのにもかかわらず、その40分を境に映画のテイストが変わり、ただのjump-scares horror映画(突然の大きな音と映像の変化で観る人を驚かせ手法を用いたホラー映画)に成り下がってしまっている。あくまでも個人的意見なので、そのようなホラーが好きな方からすれば見る価値があるのかもしれない。
1部の評論家の意見として参考になるのか?..............
芸術や音楽にスポットライトを当てているウエブサイトで、そのサイトの目標として芸術の世界で限界を超えようとしているのにもかかわらず過小評価されているジャンルやアーティストを紹介することをモットーにしている。 Boston Hassle
熱烈ファンのレビュー:The Nightshifter (2018) dir. Dennison Ramalho
「この映画をすべて通して、”死体語り”という映画は、ECコミックが持っていた恐怖、辛辣なユーモア、そしてはらわたを描くホラーとして魅了している。」(ECコミック:1940~50年かけてのアメリカの漫画雑誌。心理学者による”暴力やホラーなどの描写が子どもたちを非行に走らせるとして”規制の対象となった。)個人的意見として聞き流してほしいのだけれども、この意見は前半の40分のところまでで、後半にもゴアな表現が描かれてはいるが、かなり違ったありふれたという言葉が合いそうな描写となっている。
CineVue
設立の目的として映画の世界からのより多様であまり知られていないリリースされた映画のいくつかにスポットライトを当てて、支持する独立した映画サイト。
#LFF 2018: The Nightshifter review より
「説得力のある主役の演技、独創的なシナリオ、そして社会的背景のおかげで成功し、サンパウロは並外れたレベルの暴力に満ちた都市として紹介されている。」
後半は悪霊と化した奥さんのオデーテから逃げ回る情けない人に成り下がり、しかも子供も彼女の為に震え上がっているのに何もいい手立てを打たず、悪霊の感情?を逆なでするだけ逆なでするためにだけに奔走をして、大激怒を食らう何とも言えないステーンニョさんです。ラストは......"猫に小判"・"豚に真珠"・"馬の耳に念仏" など日本にはいいコトワザがあるように、何故、神は彼にこのような素晴らしい能力を与えたのか信じられない行動をとって映画は終わりを迎えます。
amazon.comではprimeビデオとして英語吹替で配信されている。
全3件を表示