「”マジンガーZの格納庫を現実に作ったらどんな設計/見積もりになるか...」前田建設ファンタジー営業部 kizkizさんの映画レビュー(感想・評価)
”マジンガーZの格納庫を現実に作ったらどんな設計/見積もりになるか...
”マジンガーZの格納庫を現実に作ったらどんな設計/見積もりになるか?”という実在の建設会社WEBコンテンツをもとにした半自伝映画。
おぎやはぎ風にじんわり来るコメディ。
けどそれ以上に会社員の熱さに震えました~。
とにかくナイスキャスティング!
こんなキャラにはこの役者!ってのがドンピシャでハマってる感じ。
特に小木さんが意外にもいいなー。
真剣にテキトーなこと言っちゃう感じがめっちゃ合ってる。
岸井ゆきのもテキトーに生意気な感じがよい。
『愛がなんだ』に続いて適役です。
上地雄輔だけはちょい邦画の苦手なコメディ部分が出すぎちゃってる演技でむず痒くなるとこはあったかも。
コメディとしては、小手先の笑いや目先の笑いよりしょーもないことを全力でやってる大前提が面白い。
フフッとたまにニヤけちゃう感じ。
それが同時に熱さにも繋がってるのがいいです。
笑うために観に行ったつもりが、こんなハートに響くなんて。
自分もメーカー勤務なんで”こういう語っちゃう人いるいる”とか”それに引いてる人いるいる”だとかニヤニヤしながら見てました。
それが笑えると同時に素敵なことだなと思える。
働いてる人にぜひ見てほしい。
考えが変わるかも。
いま自分が勤めてるメーカー会社は、夢が無くなってる。
自社の力を信じて、協力するような場面が無くなってる。
それに比べて前田建設の人々のなんとカッコいいことよ。
最初はまったくノリ気じゃなかった広報部が、自社の技術や情熱に触れることでやる気が出てくる。
外から見たらどうでもよさげなことを、自分のこだわりのために全力でやる。
この映画の存在自体がコメディなんだけど……めっちゃハートにくる!
バカらしく描いてるけど歴史、技術、情熱が生きてる会社は熱いなと、
冒頭はノリについていけるか見計らって、
中盤からグイグイ引き込まれて、
終盤には胸が熱くなってる。
尻上がりに面白くなってくる作品。
だから余計に終盤のあのシーンはいらんかったよなぁ、と;
せめて短く;
上映後にまわりからも同じ意見が聞こえた。
あと”マジンガーZ”っていうキーワードで特定の人たちが本気を出すってのがいいなぁと。
みんなをつなぐ”国民的作品”ってのに弱いです。