ウエスト・サイド・ストーリーのレビュー・感想・評価
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☆☆☆☆(前半) ☆☆☆☆(中盤) ☆☆☆★★(後半) 2022年...
☆☆☆☆(前半)
☆☆☆☆(中盤)
☆☆☆★★(後半)
2022年2月11日 TOHOシネマズ錦糸町オリナス/スクリーン2
『ウェストサイド物語』がミュージカル映画の金字塔である事に異論はないのだけれど。それまでのミュージカルは、、、
〝 明るく・楽しく・他愛もなく・ただただひたすらにハッピーにさせてくれる典型的なボーイ・ミーツ・ガール 〟
…であったのですけどねえʅ(◞‿◟)ʃ
ストーリーなんて無くて良いのです。
とにかくアステアを始めとする《個人技》の素晴らしさに酔う極上のひと時が大好きなんです。
それが、『ウェスト…』以降は完全に群舞に変わってしまい。結果的にミュージカル映画とゆうジャンルの衰退を招いてしまった功罪は大きいと思っています。
そんな愚痴を、今はあんまり書き込まない方が良いのかも、、、って事で今はこのくらいに。
以下は取り留めもなく
♬ トゥナイトの場面
特大のセット。流れるようなカメラワーク。
思わず泣きそうになった。
でも、今改めてこれを作る意義はそれ程には感じられなかったかなあ。
いや!分かりますよ。現在の分断や差別主義、それに暴力の横行するアメリカ社会をなぞり。1961年版では冒頭のヘリコプターショットを、(おそらくはCGでしょうが)変わりゆく街並みの瓦礫から描き、大事なモノが失われて行く社会を憂いている。
それが、今の現代にも通じているとゆうメッセージなのでは?…と。
でも、お互いに争っているのは、どちらも移民とゆう低所得者同士なだけに、、、
スピルバーグとしては。再映像化にあたって、オリジナルのブロードウェイ版に対するアプローチであったのは分かるのですが。その為に、舞台版で第2幕にある♬ I Feel pretty はどうしても決闘後になり、後半の最後の方になってしまう。
この曲の性格からして、パーティーで《運命的な出逢い》に対する喜びを歌い上げているのだから。やはりここはロバート・ワイズ版で変更された曲の順番に軍配を上げたくなる。
但し、♬ アメリカ で、舞台的な空間を飛び出しての大群舞へと移行する演出は本当に素晴らしかった。
元々のロバート・ワイズ版でも素晴らしかったのですが。それに輪をかけての巨大なセットを背景に、出演者&スタッフ一丸となって観客に〝 夢とゆうマジック 〟へと誘ってくれた。
でも、でもなんですけど。せっかくの♬ COOL なのに全然COOL じゃあなかったのにはちょっとガッカリでしたなあ〜。
ジェット団が、様々な悔しさを押し殺して表現するこの曲。ワイズ版での素晴らしい演出があったからこそ、この作品が世界的にも名作として認知された最大の要因だったと思うのだけれども。
とりあえずスピルバーグは、(薄々、前から感じてはいたけれど。どんなジャンルでも思いのままに撮れてしまう)ロバート・ワイズになりたいと思っていたのだろう…と。
スピルバーグの映像センスがとにかく素晴らしい。
「アイデアとは既存の要素の組み合わせである」というのはよく言われることだ。
本作はシェイクスピアの「ロメオとジュリエット」にアメリカの人種問題を絡めたところに巧さがある。
さらにこのスピルバーグ版が公開された2021年当時のアメリカは人種問題が大きく取り上げられていた時期でもあった。
そういう点でも、スピルバーグのセンスは洗練されている。
物語としては、アメリカのニューヨークのウエスト・サイドで、ポーランド系アメリカ人のジェッツとプエルトリコ系アメリカ人のシャークスが抗争を繰り広げている。ジェッツのメンバーで刑務所から戻ってきておとなしくしているトニーは、現リーダーのリフから、グループに戻ってくるように誘われるのだが、イマイチ踏み切れない。それでも、彼らが参加するダンスパーティーに参加してみたところ、マリアというプエルトリコ系の女性に出会う。マリアはシャークスのリーダーのベルナルドの妹だ。ベルナルドが妹とトニーの交際をみとめるわけがない。これが悲劇のはじまりだった。
というもの。
ストーリー自体は「ロメオとジュリエット」なので、オリジナリティ云々というものではない。むしろ見どころは、誰もが知っているストーリーをいかに面白く見せるかというところだろう。
本作は歌と踊りが見事なだけでなく、映像がとにかくすごい。派手なCGがあるわけではなく、あくまでも日常を舞台とした作品にもかかわらず、映像の作りが超絶技巧だ。すべてが制御されていて、どうやるとこういうものができるのかわからない。一点の乱れもない完璧な映像だ。こういうところを見ると、やっぱりスピルバーグはビジュアルの人なのだという認識を新たにする。
なお、オリジナルを観たことがないので、どこがどう違うとか、現代風にアレンジされているかどうか、といったところはわからない。
製作費は147億円で興行収入が111億円なので、赤字である。これは映画業界がパンデミックからの回復を目指していた時期だったことや、「ヴェノム2」や「シャン・チー」といった作品は人気があったが、本作のようなおとな向けの作品は人気が低かったという事情もあるようだ。
観終わってから、シーアのPVで有名なマディー・ジーグラーが出演していたことに気づいて観返したのだが、ちゃんと映っていたのは1シーンだけで、踊っていなかった。セリフつきのエキストラみたいな扱いで、ファンとしては残念。
それはともかく、スピルバーグは毎年1本は公開してるんじゃないかっていうくらい作品を作り続けているのがすごい。それだけに腕が落ちないのだろう。そして、もう77歳だというのに、本作のような若い恋人たちが直球の純愛を文字通り歌い上げる作品を撮れるという、精神的な若さにも感動した。とにかく作り続けることで洗練されていく。そんな当たり前のことに気づかせてくれたことに感謝したい。
ウェストサイド・マンハッタンの雰囲気はとても良かったが…
かの名作をスピルバーグ監督がメガフォンを取ったっ!ということで期待度マックスで鑑賞。
ちょっと期待し過ぎたかも…もうひとつオリジナルを越えられない感が拭えない。ウェストサイド・マンハッタンの感じはとても良く、その中でもプエルトリコ組のシャーク団女子はパワフル&カラフルで相当映えていたが、それ以外はそれ以上でもそれ以下でもないといったところか。アンセル・エルゴートもはまり役と思いきや、どことなくしっくりこないし、その他の配役も同様の印象。このご時世の中、いまだに良くも悪くもオリジナルのブロードウェイ・ミュージカル感をインスパイアし過ぎたのか。
期待し過ぎただけに少々酷評気味になってしまったが、それでも何だかんだと最後まで楽しめたのは、やはりスピルバーグ監督の手腕なのだろう。
ミュージカル
映画には馴染みがなくどうしても食わず嫌いしてしまうが、観てしまえば段々と違和感なくなり楽しめた。
ミュージカル特有の突っ込み所はあるが、それよりもダンスの完成度が凄い。
俳優さん達は撮影で相当痩せたのではと心配になる程。
ストーリーはベタな禁断の恋を織り混ぜた、ギャング同士の抗争だが、古き良き時代の雰囲気がしてなんか良かった。
ラストで対立していたギャング同士がトニーを運ぶ場面が良かった。
やはり仲良くが一番。
スピルバーグ監督が再映画化
今この時代に観るにはキツイ。
シェイクスピアのロミオ&ジュリエットを原案にしたウエストサイド物語をさらにリメイクしたもの。最新の映像技術でこの内容をハメられるとキツイ。内容の古さが浮いてしまって違和感しかない。
アリアナ・デボーズは良かった。それだけ。
ああトニー、どうしてあなたはトニーなの? 踊る阿呆に歌う阿呆、阿呆は死ななきゃ治らない。
1950年代、都市の再開発が進むニューヨークのウエストサイドを舞台に、対立する2つのギャングの抗争と、その争いに翻弄される若き男女の恋愛を描いたミュージカル・ラブストーリー。
監督/製作は『インディ・ジョーンズ』シリーズや『ジュラシック・パーク』シリーズの、巨匠スティーヴン・スピルバーグ。
主人公である元ギャングの青年、トニーを演じるのは『きっと、星のせいじゃない。』『ベイビー・ドライバー』のアンセル・エルゴート。
👑受賞歴👑
第94回 アカデミー賞…助演女優賞(アリアナ・デボーズ)!
第79回 ゴールデングローブ賞(ミュージカル・コメディ部門)…作品賞/主演女優賞(レイチェル・ゼグラー)/助演女優賞!✨✨
第27回 放送映画批評家協会賞…助演女優賞!
第75回 英国アカデミー賞…助演女優賞!
原作はシェイクスピアの有名な恋愛悲劇「ロミオとジュリエット」(1597)から着想を得て制作されたブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド物語』(1957年初演)。
1961年にも映画化されており、本作の製作総指揮も務めているバレンティーナ役のリタ・モレノ(御年91!)はこの1961年版ではアニータを演じている。またこの時の演技により、彼女はプエルトリコ系として初のアカデミー賞助演女優賞を獲得した人物となった。
スピルバーグは10歳の頃に初めて『ウエスト・サイド物語』のLPを聴き、その楽曲に魅了されたという。
少年時代の思い出の作品であり、それを映画化したいという思いをずっと抱き続けていたスピルバーグだが、75歳にしてついにその宿願を果たしたのである。おめでとう🎉
2021年に死去したオリジナルクリエイターの1人である作詞家・スティーヴン・ソンドハイムもこの映画の完成に立ち会えたというし、リタ・モレノも再び『ウエスト・サイド』に出演する事が出来た訳だし、再映画化における最良のタイミングにギリギリ間に合ったという感じですね〜✨
あらゆるジャンルの映画を制作してきたスピルバーグだが、意外にもミュージカルは初。
初めてでこのレベルのものが作れるってどんだけ天才なんだよおい…。改めてスピルバーグの恐るべき才能と能力を見せつけられた。
音楽、ダンス、歌、役者、映像、セット、ロケーション、カット割…。何から何まで世界最高レベル。公開から2年しか経っていないが、すでにクラシックと呼んでも差し支えがないほどに堂々とした映画である。
奇を衒らった演出やストーリーに頼らず、がっぷり四つの横綱相撲のようなシンプルな強さで一気に押し切る。
いやぁ見事。こんな芸当が出来るのは今やスピルバーグだけなんじゃないでしょうか。
とまぁ凄い映画だとは思うんです。ただ、個人的に好きかどうかはまた別問題な訳で。
そもそも私、ミュージカル自体そんなに得意じゃない。「歌と踊りはわかったから早く物語の続きみせてーな」とか思っちゃうタイプ。
また、今回初めて『ウエスト・サイド物語』に触れたので、ブロードウェイ版や1961年版に対する思い入れも一切無し。
ストーリーも碌に知らない状態で鑑賞した今作。素直な意見を言わせてもらえば「信じられん馬鹿共だヨ!!」、その一点である。
ストーリーに重きを置いた映画ではないということは重々承知しているし、これが人種間対立とそれに起因する暴力、多重化する差別構造、そして若者たちのやり場のない苛立ちを表したアレゴリーであることは理解している。
しかしですね。舞台演劇なら良いのかも知れないけど、より具体的でリアルな”映画”という媒体では、この物語はあまりにも陳腐に見える。
だってこれたった2日の間に起きた出来事なんですよ!!いやいや、短期間の内に燃え上がりすぎだろぉ…。
目と目が合った瞬間ストンと恋に落ちるというのも「そんな訳ねぇだろ」と思っちゃうし、兄貴を殺したっつーのによくおめおめと妹の前に顔出せるなトニーよ、そしてそんな男とよくセックス出来るなマリアよ、とか、そういうあり得ない事が目につきすぎて全然物語に入って行けなかった。
恋人が殺された直後のアニータに対して「でも私はあの人が好きなのよぉ〜〜🎵」って…。おいマリアよ、お前なぁ…。
ロマンチックな恋愛悲劇であることは認めるが、トニーの行動が短絡的過ぎて、彼が死んだ時も「うん、まぁ自業自得だな」くらいにしか思わず。
トニーとマリアの、絵に描いたような情熱的な恋愛を飲み込めるか否かでこの映画の評価は分かれる気がする。私は全然ダメでした🙅🏼
あとこの世界線のニューヨークの警官の無能さに呆れる。「ウエスト・サイドを全面封鎖だっ!」とか言っておいてガバガバじゃねぇかおいっ!!
まずバレンティーナのお店に警官を向かわせろよっ…。ホシの職場を張るのは基本でしょうに。全然人手が足りてないっぽいけど、4人くらいしか警官いねぇんじゃねえのこのNY…?
こういう点も、多分舞台劇だと気にならないんだろうが、映画だとすっごく気になっちゃう。
ジェッツとシャークスの奴らも、お互いに本当にバカでもうどうしようもない。勿論、多感な若者のやり場のない感情と活力が暴走していく危険性を示す事がこの物語のキモなんだけど、どいつもこいつも全然好感が持てなくて、終始「別にこいつらがどうなってもどうでも良いよ…」という感じで観ていた。
これもまたちょっと気になっちゃうところなんだけど、このNYには半グレじゃない本物のギャングはいないんだろうか。デ・ニーロとかパチーノとかジョー・ペシみたいな、マジにヤバい奴らの存在が全く描かれていないことにも違和感が…。って、今更『ウエスト・サイド物語』のストーリーにとやかく言ってもしょうがないんだけどね。
確かにミュージカルシーンは素晴らしい!
体育館でのマンボや、プエルトリカンの怒りや苦悩を陽気に歌い上げる「アメリカ」、トニーとリフの決別シーンである「クール」など、そこだけを何度も見返したくなるシーンは沢山ある。
楽曲の良さは認めるが、ただやっぱり150分オーバーは流石に長い。歌の良さ、踊りの良さではカバーし切れない冗長さがあった。
それと、まぁこれは比べるもんじゃあないのは重々承知で述べるが、本作の後に公開されたインド映画『RRR』(2022)、これも人種間の対立をダンスバトルで表現していたが、どっちが凄いかと言われると確実に『RRR』の方が凄い。『RRR』の方を先に観ていたことで、本作のミュージカルシーンのインパクトが薄れてしまったというのは間違いない。
という訳で、個人的にはイマイチ乗り切れず。
ただ、有名な『ウエスト・サイド物語』がどういう作品なのかを学ぶ事が出来たという点で、本作を観た価値は大いにあった。
スピルバーグがミュージカル初というのは先に述べたが、実は本作でマリアを演じたレイチェル・ゼグラーはこの作品が映画初出演。彼女、ミュージカルが初めてとか初出演とかじゃなくて、映画出演自体が初めてなんです。初めてでこの演技って、凄いとかそういう次元じゃない。演技力は抜群だし歌唱力も凄い、おまけに見た目もキュート。すごい逸材が出てきたもんやで…。
彼女は2025年公開予定の実写版『白雪姫』で、白雪姫を演じる事が決定している。南米にルーツがある彼女が白雪姫を演じるということで、また無益な論争が起こるであろうことは想像に難く無いが、馬鹿馬鹿しいゴタゴタに神経を擦り減らす事なく、女優として大きく成長していってほしい。
前半は間延びするけど…涙
舞台、前回の映画は未鑑賞ですが、有名な作品なのでメインの数曲とストーリーの大筋は知っている状態で鑑賞しました。
それでも「えっ、この歌もこの作品のだったの?」と驚く曲があり、私自身は世代ではないですが、耳に残る名曲が多く、歌い継がれているんだなと感じました。
一曲一曲が長いのと、セリフは少なく、町、移民、ジェッツとシャークス、少年達のこれまでや今をナンバーで語るシーンが多く、若干間延びしていますが、最後の1時間は一気にストーリーが進み引き込まれます。
そして、舞台のように脚元が安定した場所ではない屋外やセットの中であれだけのパワフルなダンス…終始見応えありました。
ちょっと古びたような映像加工や、ジェッツは青、シャークスは赤、登場人物の来ている色をチーム分けているのですが、その衣装も一人一人色味が絶妙で、観ていて楽しかったです。
前知識はあまりなかったですが、舞台や前作の写真をみる限り、脇役の中ではアニータが1番ポイントなんだろうと思っていました。
初めてちゃんと鑑賞した今作、やはりアニータがよかったです。
どこか中立公正、鑑賞している私たち視点な考え方を持っていたりして共感できます。マリアのよき姉的存在、愛情と人情に溢れた女性でした。
決闘後、マリアに「愛についてあなたが1番よく分かってる」と懇願され、受け入れた時のアニータが印象的です。
その後、ジェッツ団に絡まれた勢いで、つい嘘をついてしまう…人間だし、そりゃそうなるわと思います。
間延びしたと書きましたが、結局最後は泣きました。
途中までは、トニー、ベルナルド、リフを中心にして少年たちの抗争や葛藤、時代背景をみる映画でしたが、後半は、最後に残された女性2人、それぞれの愛の物語を観てるような感覚になった作品でした。
良作のミュージカル映画
ネタバレあり
昔の未鑑賞
予備知識はロミジュリかな?って程度。
アニータが強い女で好きや!
体育館でのダンスがすごいよかったな〜〜。
アメリカもよかったな〜〜。
男性陣のダンスうますぎて驚き。
指パッチンがなんかダサいけど悪っぽくてよかったよ。
がっっっつりロミジュリでラスト悲しくなったからちょっと下がるけど、
踊りがよかったからまた見たい。
22.3.30 映画館
スピルバーグはスピルバーグだった
元祖と違って眠くならず
1961版は午前10時の映画祭かなんかで映画館で観た、1981年生まれ。
音楽は趣味のフィギュアスケート鑑賞とか、部活の演奏会で演奏したとか、ドラマgleeで聴いたとかで、大体知ってる。マンボとアメリカが好きよね。
1961年版は途中眠くなったのを覚えてて、多分ベルナルドとリフが死ぬあたりがだいぶあやふや。あと、警官がもっともっと感じ悪かったイメージ。ベルナルド役の人がロシュフォールの恋人たちに出てたので、お久しぶりって気分になった位?あんまり覚えてない。
で、2021年版は、音楽以外の記憶が薄かったものあり、新鮮に見られた。そして、ロミジュリもそうやけど、出会って終わるまでのべ2日なのにびっくりした。
ダンスパーティで出会った翌日の夜にトニーは死ぬんだもんね…
トランスジェンダーと思しき、ジェッツに入れてもらえへん子が最初から最後までうろちょろしてたけど、あの子に当たる子が1961年版にいたか、全然記憶にない…
ともかく面白かったし、よかったよ。
楽しめました。
マンボ!!が1番好き!
「ロックはあるけどロールはどうした」の名言を思い出させる、巨匠による"正しい"名作リメイク。
この作品を見て、場違いかも知れないがキース・リチャーズの言った名言「ロックはあるけどロールはどうした?」を思い出した。
不朽で「アンタッチャブル」なクラシックを現代にリメイクするに当たって、スピルバーグはこれ以上ないほど完璧に「正しく」やり遂げた。(唯一の注文は「ランブル」後にインターミッションが欲しかった位か…。)トニー・クシュナーの驚く程よく練り直された知的な脚本を、映像作家として映画史に残る巨匠による余りも美しいシーンの数々。何よりも時代を経てオリジナルにアニタとして出演したリタ・モレロによって、「Somewhere」をこの時代に併せて新たな意味を持たせただけでもこのリメイクの意義は有り余る程にある。だけど、オリジナルがこれ程までに今も残るのは、映画全編から発せられる荒削りで生々しいエナジー、言い換えれば産みの親であるジェローム・ロビンソンの振付の表現者としての迸る魂が、あのフィルムには刻まれているからだと。それはこのバーンスタインのスコアを使う以上は、もうどうしようも無く必須なのだ。皮肉にもスピルバーグの見事な仕事がそれを裏付けてしまった。また若き名匠デュダメルがこの作品の為に、バーンスタインのスコアをこの美しい画に流麗に再現させているのも、この作品を一段素晴らしい物にしていると思うのだが。。
それでも「ウエストサイド・ストーリー」が観たくなったら、迷わずオリジナルをチョイスしてしまうだろうな。それが全てだと思う。
永遠の課題に挑む。
元々は60年ほど前に製作された映画の再映画化で
前作は荒さもあるが、新鮮さと衝撃度もある。
何故スピルバーグは、今、、、と思うが
出来上がった映画自体は自身のものにしている。
この物語は1600年頃に発表されたシェイクスピアの
「ロミオとジュリエット」を下敷きにしているのだが
家vs家、人vs人、国vs国と今に通じる物語を書いた
シェイクスピアの才能の高さを感じる。
また作曲をクラシック系のバーンスタインが担当しており
ブロードウエイ用にいくつか作曲をしていて
映画にはなってないが「オン・ザ・タウン」の曲も素敵だ。
シェイクスピア、バーンスタイン、ワイズ監督の才能により
前作「ウエストサイド物語」が世に出たと思うが、
今回のスピルバーグは、現代風に少し洗練させて
自分好みの映画に仕上げた、と理解している。
特にエンドクレジットの映像には
一見なんでも無い映像を重ねいるが
彼のメッセージが含まれている
そんな気がしてならないのである。
ミュージカル好きだけではなく
製作者の意図を受け止めながら
本作の色彩と大胆さに酔いしれたい。
また、前作と比べて観るのも楽しいと思う。
※
映像綺麗だなあ(だけ)
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