ウエスト・サイド・ストーリーのレビュー・感想・評価
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スピード感を持って生まれ変わった
率直に面白かった。
米トランプ政権からの、欧米における移民排斥の動きや、黒人・有色人種への白人警官の暴行殺人に対する抗議暴動など、こじれにこじれた今の時代に作り直した意義は大きかったかなと。
旧作=61年版はミュージカル舞台の映画化を明確に打ち出し、「このシーン、このシチュエーション」という感じで、場面切り替えをし、あえて舞台劇っぽく同一方面からのカメラワークを主に撮っていた印象だったのですが。
本作では現代ハリウッド風に、あちこちのカメラから、動きあるカメラワークにて撮影されていました。
スピルバーグといえば『激突』『JAWS』から続く、ヒッチコックやディズニー作品で育った世代らしいクレーンショットを多用した画面作り。
『ジュラシック・パーク』のような圧倒的スピード感。
旧作のようなもっさり感はなくなって、サクサクと物語が進みます。
いくらスピルバーグといえども、原作のミュージカルを大幅に変更することなく、ほぼそのままなのですが、「決闘後に2グループがそれぞれ敵討ちの抗争を続けるかグダグダする」くだりを短く切り上げたのは、見易さの上で大正解だと思いました。
また、街の開発で移民たちの棲家が潰されていく様が、旧作での「頭の悪い不良どもの意地の張り合い」にしか見えない決闘から、「追い詰められての出来事」に見え方がかわったのが、構成として実に上手かった。
長さを感じさせない古典的ラブストーリー
156分の長尺で、聞き馴染みのある音楽と素晴らしい歌声が響き渡る。何より照明技術が素晴らしかった!トニーのトゥナイト、何度でも見たい。若者たちの力強いダンスも生命力に溢れてます。 移民との共存の難しさは現代の世界中でも起こっていて、60年の時だけでは解決してくれないのだなと思う。 芯持って力強く生きるアニータ、生きたいと願うマリア。女性の立場が弱いのも、まだまだ世界中に横たわっている問題。。 決して悲観的になるのではなく、この物語を明日へ活かせるように。ミュージカル映画として、長さを感じさせない良作でした!
バーンスタイン!
彼の不滅が証明されたような映画。 僕らのスピルバーグが優しい切り口ながら、現代を… でも、最後にスピルバーグマジックを、希望を期待してた。 それは僕ら自身かな。 スゴイ入の洋画でしたが、これからもみんな見て、希望をみんなで叶えたい。
なくなった運動場
1 ニューヨ−クのスラム街を舞台に、2つの不良少年グループの抗争と禁じられた愛の行方を描く。ブロードウェィミュージカルの二度目の映画化。 2 1961年版の前作から半世紀振りの再映画化となった。時代背景やメインスト−リ−は概ね前作と変わりはない。その中で、佳曲揃いのナンバーや切れの良い群舞に彩られたシ−ンはやはり心に刺さる。とは言え、前作をTVで初めて見たときのインバクトに比べれば感動は少ない。とりわけ、ク−ルのナンバーは、前作と本作では入るところが違っていたが、群舞の迫力と完成度は圧倒的に前作が優っていた。 3 前作は、舞台版も手掛けた演出家が共同監督となり、セットを活かした舞台ミュージカルの趣きがあったが、本作はカメラワークや空間の使い方がより映画的であった。 2つの映画版の大きな違いは、決闘の目的の明確さにあった。シマを巡る争いに違いはないが、前作は運動場の争奪であった。しかもファ−ストシ−ンとラストシ−ンも運動場であり、舞台としても効果的に使われた。これに対し、本作は、シマは特定されてはいない。しかもこの街には、居場所はなくなるとさえ言っていた。どちらが先に出ていくかみたいなこととなる。こうしたことから、どこでもない夜のストリート上でラストを迎える。味気ないものとなった。 4 スピルバーグの演出では、決闘で使うための銃の扱いや決闘場所を尋問するための警察署の場面などサラリと流せば良いところをもたついていたり、国籍や言語にこだわりすぎていた印象を持つ。 5 俳優ではリタ・モレノの扱いは敬意を示したものであり、効果的な役どころとなった。 マリア役は目が印象的なラテン系の女優を抜擢したが、前作のナタリ−ウッドの美貌にははるかに及ばなかった。
初めてのウエスト・サイド・ストーリー
うすうす感じてはいたのですが、設定を変えたロミオとジュリエット、ほぼ同じようなストーリーでした。ジュリエット設定の女の子は死なないで終わりましたが。
瓦礫のセットとかダンスのシーンは素晴らしく、映像は見応えがありました。
でもお話の内容はあまりおもしろさを感じず。
ロミジュリの戯曲は大好きなので古典の設定で観た方が自分にはおもしろいし、この作品は元はミュージカルということなので、舞台で観た方がいいのかなと思いました。
リメイクした意義が見えず
ウエストサイドストーリー
「ロミオとジュリエット」から着想した
NYスラムの移民系アメリカ人不良の抗争と
その間に芽生えた禁断の恋と悲劇を描き
レナード・バーンスタインの楽曲で
1957年にブロードウェイで
上映されたミュージカル
ロバート・ワイズ監督で1961年に映画化し
大ヒットおよびアカデミー賞10部門を受賞
ミュージカル映画の古典の名作として
語り継がれている
今作はそれを60年ぶりに
スティーブン・スピルバーグ監督がリメイク
個人的にはその1961年の旧作は
たまにBSとかでやってるとついつい
見ちゃう位に好きでなんですが
今作はどうだったかというと
あまりに「忠実すぎて」しまい
これなら旧作でいいんじゃと
思ってしまうほどでした
クリエイターサイドの方が
評価高いんでしょうね…
NYも今では世界都市みたいな感じ
ですが移民の窓口であり
古くは1800年代から治安は
ムチャクチャ悪く1900年代
中盤以降でも放置されてる
死体をまたいで通勤してたとか
すごい話を聞きます
治安があまりに悪いことから
地価が底値まで下がり過ぎたた
ところで買い上げて再開発から
財を成したのがかの
ドナルド・トランプの父
フレデリックと言われています
ちょうどそのころの話です
そうした再開発によって
取り壊された瓦礫などのセットは
よくできていましたが
まあやっぱりセットです
旧作ではなにせ「当時」ですから
本物なわけですしそれを超えるも
なにも無理がありますよね
ストーリーもほぼ同じです
リメイクにあたって何か追加や
改変を大きく受けた感じはないです
なにせ元ネタはロミオとジュリエット
ですし変えようがないんですけどね
スピルバーグ監督の撮影チームが
最高の力を発揮しているのは
わかりますが
どうしても
三つ星シェフがあの名店の
伝説の味を再現!
みたいな印象しか受けないのです
内容的には60年ぶりに作りました
と言いますが
10年前に作っても20年前に作っても
こんな感じでしょうね
つまりわざわざ作った理由があんまり
わかんなかったです
いまだにミュージカルの定番ですし
一昨年の特異なビジュアルで話題となった
CATSみたいのならまだわかるんですが
まあ自分の映画偏差値はそんなもの
60年前にアニタ役だったリタ・モレノ
がドック役で出てるってのは
ちょっと面白いけど
リマスターされた旧作でいいと思います
公開初日に IMAXで
公開初日にIMAXで観ました。
どの映画もそうなのかもしれないけど、本編が始まる前のIMAXの紹介の方が迫力があって、本編はIMAX効果がそれ程ではないなと思いました。
リメイクだからしょうがないけど、今の時代に合ってない⁈なんか冷めて見てしまいました。
アニータの歌いかたとか、ダンスとか演技は好きでした。恋人が亡くなってからのシーン。掛け合いで、主役のマリアとアニータが歌い出すシーン、アニータで感情移入できても、マリアが歌い出した瞬間冷めてしまいました。ミュージカルだから、台詞を歌うっていう感じが、台詞より、歌ってる、綺麗に歌う。が優先的で、台詞っぽくなく冷めてしまいました。歌ってるだけ。な感じ。感情で歌ってほしかった。
マーベルよりもDC?
どこまでリメイクするのか?それとも改悪か?などと期待と不安が入り混じりながらの鑑賞となりましたが、オリジナルの『ウエストサイド物語』では好きじゃない部分があったため、それを解消してるだけで満点にしちゃいました。もっともオリジナルを鑑賞した上での話です。
オリジナルの何が不満だったか・・・それはジョージチャキリスを中心としたプエルトリコ出身のシャーク団が顔に墨を塗っただけの偽物だったこと。舞台版をそのまま映画に移植したかのような美術。逆に舞台版を観たい欲求に駆られました。それがスピルバーグ版ではさすがにスクリーンの良さを前面に出していて、細かな設定や歌詞そのものも書き換えていて分かりやすかったところが非常に良かった。
最も大きな改変部分はドクの店の店長がドクではなく、彼と結婚していたバレンティーナが演じてドクは死んでいることになってたこと。それというのもオリジナル版でアニータ役としてアカデミー賞助演女優賞を獲得したリタ・モレノがバレンティーナ役として登場させるためだろう。彼女はまた製作総指揮にも名を連ねているのだ。
その他にもダンスホールでジェット団が青、シャーク団が赤という鮮やかな衣装でまとめられていて、そこに登場するマリアが赤のベルトをアクセントにした白いドレスだったこと。アメリカ国旗、プエルトリコ国旗ともにこの3色だというこだわりさえ感じる(じゃ、フランスはどうなる?って質問は受け付けません)。レンガの壁に描かれていたのもプエルトリコだったし、かなりリスペクトがありますね。また、シャーク団のリーダーであるベルナルドがボクサーという意表を突く職業だったことも青コーナー、赤コーナーといった意味を持たせていたのかもしれません。
細かな相違点を挙げればキリが無いのですが、ボーイッシュな女子の扱われかたもジェンダー差別といった点で現代的だったし、冒頭のベイビー・ジョンが受けた傷は痛々しいし、警察署内という場面(オリジナルでは路上)もあったし、地下鉄や教会も使われるし、なんと言っても決闘場所が高速道路下から塩の倉庫だったりすることが意外ではありました。チェックしていた車のナンバーなんかは全く違うものでした(相変わらずナンバーが気になる)。
そんな相違点の中、最もしびれてしまったシーンがアニータ(アリアナ・デボーズ)対元アニータ(リタ・モレノ)のやり取り。これはもうオリジナルを復習したモノ勝ち!デボーズもオスカーにノミネートされてるし、アニータが賞を取りやすい位置にあるってことですよね。もう一点、「トゥナイト」(クインテット)ではアニータのパートが追加になっていて、今夜決闘だ!今夜会おう!に加えてアニータが今夜エッチな夜を・・・と、艶っぽい部分もあり、最高のアレンジとなっていました。「サムウェア」もトニーとマリアが歌うはずのところを元アニータのリタ・モレノが歌ってましたね♪意味が変わってくるけど、オリジナルを回顧せずにはいられません♪
全体的な完成度で言うと、スピルバーグ版が上のような気がします(路上でのアメリカのシーンが超絶すごい)。そしてタイトルに書いたマーベルとDCですが、オリジナル版では武器を何にしようか迷ってるときに「光線銃を使わないキャプテンマーベル」の名が出るのに、今回はスーパーマンやバットマンの台詞が!ただ、漫画好きの少年が読んでいたのは「キャプテンアメリカ」だと思います。配慮してありますなぁ・・・
あるスピルバーグファンの方に言わせると、彼の作品には必ずといっていいほど“手のアップ”があるそうです(調べてないので定かじゃない)。『E.T.』ではモロだし、『ミュンヘン』にもあったし・・・等々。そして今作でもリフとベルナルドが握手するところ、拳銃を握るところなど。今後鑑賞するときには気をつけたいと思います。
さて、余談になりますが、曲目で「アメリカ」が一番好きだったのには理由があって、プログレッシブロック(死語?)のイエスが「アメリカ」という代表曲が好きだからです。これはサイモン&ガーファンクルの曲のカバーなのですが、イントロの中にバーンスタインの「アメリカ」が隠されているのです(サブリミナル効果か?)。そして同じくプログレッシブロックのエマーソン・レイク&パーマーも「アメリカ」を演奏しているのです。ちょと調べて改めて聴くと「アメリカ」のテーマ部分は最初だけで、「新世界第4楽章」やら「熊蜂の飛行」やら「トッカータとフーガ」といったクラシック曲がどんどん登場するという変わり種だとわかります。ぜひ聴いてみてくだされ・・・
こんな長文を読んでいただき、ムーチョス・グラシアス、ブエノスノーチェス。
アニータのダンスがキレキレだった
1950年代のニューヨーク・マンハッタンのウエスト・サイドには夢を求めて世界中から多くの移民が集まっていたが、人種差別や貧困に直面し、移民の若者たちは同郷の仲間とグループを作り、他のグループとは対立しあっていた。特にプエルトリコ系のシャークスとポーランド系のジェッツは激しく敵対していた。そんな中、ジェッツの元リーダーで服役明けのトニーは、シャークスのリーダーの妹マリアとダンスホールで出会い、お互い一目惚れの両想いだったが、周りからは反対されてた禁断の恋だった。
その頃、2つのグループは決闘となり、ジェッツの現リーダーがシャークスのリーダーにナイフで刺され、怒ったトニーがシャークスのリーダーを刺した。2人は死に、そして・・・という悲しいミュージカル作品。
マリア役のレイチェル・ゼグラーは子犬のような愛らしい顔で歌は素晴らしかった。
どのダンスもキレキレで素晴らしかったが、特にアニータ役のアリアナ・デボーズのダンスがキレキレで最高だった。
今は亡きバーンスタインとニューヨークフィルの演奏を聴けて嬉しかった。
2時間半があっという間に感じた素晴らしいミュージカルだった。
映画は最高!しかし…隣の席
ホントに是非ともアカデミー作品賞を受賞してほしいですし! 監督賞も受賞してほしいです! ホントに良かった♪ めちゃくちゃ伝わってきました。 リメイクというか… スピルバーグ監督らしい映像とこだわりも随所に感じられましたし。 主演の2人が素晴らしいからこその後半の展開が胸に刺さる 〜〜〜〜〜〜〜〜 のですが… 新宿のTOHOシネマズで IMAXレーザーでの観賞だったのですが… IMAXレーザーの上映が、朝イチの9:30~の回の次がいきなり20:05〜の回とか… もう、勘弁してほしい。 封切り初日なんですから、もっと時間を割いてほしかったですね。 とはいえ…事情もあるでしょうから、そこを譲ったとしても F列だと足を伸ばせるので、足の不自由な私としては助かるのですが… 私の彼女の右隣の席に座った とんでも外国人男性二人組の失礼な態度が酷すぎて… チャラい方のヤツが、前のE列の席の背もたれに上着のジャンバーをかけっぱなしにしたり。 どこかで買ってきたアイスモナカを食べながらペチャクチャしゃべってたり… 上映中の盛り上がってる真剣なシーンで笑いだしたり。 ホントにマナーのかけらもなく。 泣けるシーンで、隣で笑いながら会話とかされると ホントにシラケるのに… こういうの… いつまでも、どこにでもいる。 いつまでも撲滅されない。 なんだか… 映画の内容とリンクしちゃいました。
若気の至りの行き着くところ
1950年代マンハッタンのウエストサイドを舞台にプエルトリコ移民の不良グループとイタリア系+ユダヤ系白人の不良グループの争いと、そこに絡む恋愛をみせるお話。 フルで通して観たのはもしかしたら初めてかも知れない…まあ、ストーリーは間違いなく既知ですが。 今更だけど、前半のアップテンポな部分はあっと言う間だけれど、やはり中盤での歌唱はまどろっこしさを感じる。 まあ、それでも流石は今更これをリメイクするだけあって上手いことつくられてはいるけれど、そもそものストーリーが恋愛系苦手な自分には個人的に尻すぼみなイメージで、ミュージカルじゃなかったら90分でまとめて欲しいぐらいのイメージだし、やはり長さを感じてしまう。 まあみられたけれど、期待を超えるものは特になかったかな。
とにかく音楽が素晴らしい!ミュージカルというより、ミュージックックムービー?!
スピルバーグ監督の映画には、シーンとベストマッチした「ETのテーマ」など記憶に残る名曲がある その監督が、今回はストーリーに添える音楽ではなく、音楽でどこまでストーリーを表現できるか、 を試みた作品だった気がした。 とにかく! 映画全体がオーケストラのコンサートを、映像を観ながら聴いているよう。 セリフ最小限。字幕いらないくらいに、場面や登場人物の心情を、厚みのある音楽が語る。 そして、おなじみの歌がさらに場面を盛り上げ、 エネルギッシュなダンスが画面を彩る。 クライマックスへの持っていき方、フェードアウトの仕方、画面の作り方はさすがスピルバーグ監督!熟知していて職人級。 ストーリーに思い入れがある人には、どうかなぁ… 映画音楽好きな人には楽しめるかも。 ダンスもよかったけど、「ラ・ラ・ランド」のオープニングほどの新鮮な印象のダンスはなかったかな…
老いた、、IMAXで観ながら そう思った。
1961年の12月に公開された『ウエストサイド物語』は私のクリスマスプレゼントとして家族でテアトル東京でシネラマで観た。 冒頭の空撮でニューヨークに引き込まれ、ソウルバスのタイトルに最先端のアートディレクションを感じ、ジョージ・チャキリスの足が巨大画面、いっぱいに映り、それからの怒涛の歌と踊りラス・タンブリン(その後、来日した時、日生劇場で観た)タッカー・スミスのカッコよさに痺れ、リタ・モレノの「アメリカ」で沸騰した。 その後、ロンドンでもチャキリスがsトニー役の舞台も観た。 ウエストサイド物語は私が観た生涯の最高作だと思った位だ。 それは スピルバーグも同じで、15歳の時に父親と劇場に行き、翌日からは食卓でスピルバーグは全ての歌を諳んじる程、夢中になっていた。 だから、今度の『ウエストサイドストーリー』のエンドロールでは 『父に捧げる』と献呈されている。 しかし 情に棹とは禁物なのだ。 リタ・モレノに温情を与えたのも含め、巨匠の眼に曇りを感じた。 巨匠の最大の失敗作、、、1961年にあの感動を味わった者は押並べて思うだろう
歌とダンスが最高
ウェスト・サイド・ストーリーははるか昔、小学生のころに映画だとも知らずにテレビでやってたのをなんとなく見たのが初めて。ミュージカルというもの自体よく理解してなかったくらい幼かったので、突然みんなが踊りだしたりするのがなんとも奇妙でおかしかった。
しかし映画に使われている曲のうち、tonight、America、crazy boyは強烈に印象に残って、大好きになった。とくにcrazy boyは友達とかを煽るのによく使ったなあ…。
これって要するにロミオとジュリエットの現代版ってことね、と子供のころは単純に思っていたのだが、今回改めて観て、移民問題や人種差別を扱った、社会派の物語なんだということを知った。LGBTや戦力の抑止力の話も出てきてて、「差別と争い」ということの本質を描こうとしてる。
今回の映画は、歌もダンスも最高だし、演技もすばらしかった。
映像も昔風の撮り方をしてて雰囲気がある。いわゆるエモいというやつか。
最後マリアが自殺すんのかな、と思ったけど死ななかった。
個人的には死んだ方がより良かったのでは、と思ったけど、トニーの遺体をシャークスとジェッツが協力して運んだところが感動的だったんで、死なない方がやっぱり良かったかな。
ミュージカル大好き!
オリジナルはたしか高校の音楽の授業で初めて(多分LD?)鑑賞し、その後大人になってDVD購入し何度も観ました。 舞台は2019年ステージアラウンド東京で来日キャスト版鑑賞しました。(昔四季のも観たことあるかも) オリジナルがあまりにも名作だし、舞台にも色々な版があると思うので、今これに挑戦する、リメイクする意味って何かなとは思っていたのですが、感想としてはオリジナルを超える越えないではなく、単純に楽しめるものでした。 そもそもミュージカル映画が苦手って方は多分これも無理だろうと思うけど、ミュージカルが好きな方をガッカリさせるような内容ではないと思います。 オリジナルの「アメリカ」が好きな曲・シーンでしたが、その曲の扱い方が新しい演出で楽しかったです。(クラプキ巡査はオリジナルが好きです) 所々オリジナルと内容が違うところがあって、あれ?と思ったり演出の好き嫌いはあったものの、スピルバーグ監督のこだわりがみられて(影の使い方、色彩感覚、舞台セット、美術等)、新しくつくる意味を感じたし、トータルで観てよかったと思わせてくれました。 オリジナルは舞台寄りで、新作はあらすじや話の流れを大切に作ってる感じがします。 完全に新演出で現代劇にする方がいいという意見もあると思いますが(アニーみたいに)、私はこれで良かったです。 また、個人的には舞台より映画の方がいい場合もある(シカゴとか)ところだけど、舞台には舞台の良さ、映画には映画の良さがあり、ウエストサイドが名作たる所以だなと感心しました。 何よりバーンスタインの音楽がそのままでうれしかった!名曲の数々に改めてワクワクしながら鑑賞することができました。 「ウエストサイドストーリー」や「サウンドオブミュージック」が大好きだった父から何度も映画館に通った話を聞かされていたので、父を思い出す特別な作品でもあります。(父が生きていたらどう思ったかききたかったな。) そんな方も多いのではないでしょうか。
どうか彼らが...。
本来、去年映画館で観る最後の一本として考えていた本作「ウエストサイドストーリー」。残念ながら延期になってしまい、去年最後に観たのは「ヴェノム/レット・ゼア・ビー・カーネイジ」になった。まぁ、それなりに良かったかな。 そんな事があっての、満を辞しての本日の公開。1961年版を観るタイミングが取れず、予習なしの視聴になったのは少し心残り。 本作。私としては非常に満足度が高い一本でした。本作は映画だからこその演出と同時に舞台的な画面作りがされているという不思議なバランスをした映画だなぁと感じました。ここに関しては、映画として見過ぎると違和感を感じる人もいそうだなぁと思いました。ただ、私はここがハマりました。舞台は映像作品と違い、細かな表情演技や編集による演出技法が発揮できない分、ある種の誇張された演出と舞台設計が成されるものです。それ故に、それをまんま映画に持ってくると、臭かったり下手に見えたりしてしまいます。そんな中で、本作はそのバランスが凄く良くできてるというのが素晴らしいと思いました。ここは、1961年版はどうなのかなぁと気になる所ですね。 そして、画面が終始素晴らしい。私はレンタルや午前10時の映画祭などで過去の映画を観るのをそれなりに好んでいる人間なので、本作のリメイクとしてのリスペクトから作り込まれた美しさと豪華さには終始気分が高揚していました。 しかしです。映画として素晴らしいというのは観客としてはありがたいことな訳ですが、それが「ウエストサイドストーリー」というのはいかがなものか、と思わずにはいられません。本作は、ウエストサイド・マンハッタンを舞台にしたロメオとジュリエットというのは、もはやネタバレというか古典なので言及を許してほしいわけですが、1957年に公演が始まって以降も本作が人種問題の重要な作品として現在も現実的だというのだ。この作品がただのフィクションとして楽しまれる日が来ないまま60年以上が経過してるわけなんですよね。これほどの悲劇があるのでしょうか。 「Somewhere」という曲が非常に印象的でした。私はこの曲を聴いている時にジュディガーランド主演「オズの魔法使」の一曲「Over the rainbow」を思い出していました。同時に「ジュディ/虹の彼方に」を。 舞台に立つ彼女にどうか幸せになってほしい。「ジュディ/虹の彼方に」を観ている間、私はそう思わずにはいられない。 ウエストサイドストーリーも同様です。階段で愛し合う彼らにどうか幸せになってほしい。この悲劇がこのリメイクで終わる事を、心から願うばかりです。 そんな永らく続く人種問題なんかをスピルバーグには意識しないでもらいたいんだ。私は、彼が生きてるうちにゴジラ作ってもらいたいんだ。だからさ、みんな仲良くしろ!争うにしても、スピルバーグがゴジラ作ってからにしろ!(作るかは知らないけど。作ってくれたら絶対行くぜ!) というわけで、(どういうわけなのか...)映画館で一見の価値が十分ある作品です。
事前に映画の性質を見ていないと評価は下がるかな…(本文参照)。
今年34本目(合計307本目/今月(2022年2月度)7本目)。 ※ 先週の日曜日に「ギャング・オブ・アメリカ」を見に行ったのですが、どこまで脚色されているかわからず、正確な資料にあたることが必要なところ、当然偉人伝などに乗っているわけでもなく、大阪市立図書館等でも検索が難しく、一方でセンシティブな話題を扱っているので、どう評価するか迷っています。とりあえずこの映画の評価はいったん保留します(それでも★4.5はあると思います)。 さて、こちらの映画。 ここの特集や予告にも書いてある通り、ミュージカル映画の分類です。最近の映画だと「ディア・エヴァン・ハンセン」などが近いのではないかと思います。ストーリーはちゃんとありますし、そもそも元映画ありの映画なので、あることないこと付け加えることはできない状況です。 この性質上、「映画館でやっているんだから映画」とは言えますが、映画というより「ミュージカルもの」(劇団四季さんでやっているような類型)に近いのかな…という印象を受けました(趣旨的にかなり掘り下げるべきところも、音楽と踊りで済ませているところ等)。 このことは元映画もあるし、ここでも「ミュージカル映画」と予告はされていたので、それを見ていれば問題はないのですが、(描かれていた、当時の)アメリカの問題、つまり、移民問題をテーマに(一か所だけ、ユダヤ人問題も出てくる。ポーランドがらみ)、それを扱い、その対立を「ミュージカルに」描くというタイプです。 このため、扱う内容はそこそこセンシティブな話題ですが(当時も今も、アメリカの一つの抱える問題は、移民問題)、それを「踊りと音楽ですませる」というのは、好き嫌いが出てくるかな(趣旨的に、これはちょっと…)というところです。 ※ かつ、数週間前から流れる、いわゆる予告編ではここまでの展開は読めないため(もちろん、原作を知っていれば、わかるのでしょうが…)。 さすがに有名監督の方の作品ですし、このことさえ気にしないなら、移民問題など正確に描かれているので(ただし、当時の話)、今週は一押しできるのでは…と思います。 採点は下記が気になったところです。 ----------------------------------------- (減点0.1) 上記のように、移民問題(南米、プエルトリコを扱う)が絡むため、スペイン語も結構でます。ただ、看板やスペイン語の翻訳など、最初こそ丁寧に出ますが、途中から何もなくなり、特にスペイン語は誰でもわかるものではないので、ここはもう少し配慮が欲しかったです。 (減点0.2) 結局、上記と重複はしますが、「原作ありと認識していく、移民問題という重い問題を扱うが、それらも音楽と踊りで片づける」と見るか、「いや、さすがにそこまで重い話題を音楽と踊りで片づけるのはどうか…」という点は二極化すると思います。かつ、いわゆる「予告編」ではこの点一切触れられていないので(たしか、「あなた、プエルトリコ人?」という問いかけ1か所は出ていた?)、ちょっと「不意打ち」かなぁという気がしなくもないです。 ただこのことも程度問題で、特に先週は某怪獣映画の「おかげ」で、「予告編でわかりようがないところで本編見たら意味不明に過ぎる」という苦情が殺到したのも事実で、本映画はそこまではない(それでも、原作みてればわかるでしょ、という反論も理解しうる)点も考えると、減点幅はこの程度です。 ----------------------------------------- なお、いわゆる「大人の営み」という類のシーンはない一方、上記の人種差別問題などを扱う関係で、一部不穏当な発言もあることはありますが、それでも最低限なので、今週どれ観に行こうか?となったら、「映画というより、ミュージカルもの」ということを前提にする限り、推せると思います。
作品の持つ圧倒的な力を実感
アカデミー賞10部門を受賞した傑作ミュージカル映画のリメイク……ではなく、基になった舞台の2度目の映画化である。それもスピルバーグ監督による初のミュージカルだ。 冒頭のカメラワークにしびれる。セリフなど1つもなくても何が起きているのかわかる。すごい。一気に映画の世界に魅き込まれ、156分という長さを忘れた。まさに至福の一時。御年75歳の巨匠はまだまだ健在である。 1961年の映画はテレビで何度も観たが、ちゃんとした形で観たことは(おそらく)一度もない。字幕・ノーカット・ノートリミングで観直したいと思った。
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