劇場公開日 2022年2月11日

「前半は間延びするけど…涙」ウエスト・サイド・ストーリー きいさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5前半は間延びするけど…涙

2023年9月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

舞台、前回の映画は未鑑賞ですが、有名な作品なのでメインの数曲とストーリーの大筋は知っている状態で鑑賞しました。

それでも「えっ、この歌もこの作品のだったの?」と驚く曲があり、私自身は世代ではないですが、耳に残る名曲が多く、歌い継がれているんだなと感じました。

一曲一曲が長いのと、セリフは少なく、町、移民、ジェッツとシャークス、少年達のこれまでや今をナンバーで語るシーンが多く、若干間延びしていますが、最後の1時間は一気にストーリーが進み引き込まれます。
そして、舞台のように脚元が安定した場所ではない屋外やセットの中であれだけのパワフルなダンス…終始見応えありました。
ちょっと古びたような映像加工や、ジェッツは青、シャークスは赤、登場人物の来ている色をチーム分けているのですが、その衣装も一人一人色味が絶妙で、観ていて楽しかったです。

前知識はあまりなかったですが、舞台や前作の写真をみる限り、脇役の中ではアニータが1番ポイントなんだろうと思っていました。
初めてちゃんと鑑賞した今作、やはりアニータがよかったです。
どこか中立公正、鑑賞している私たち視点な考え方を持っていたりして共感できます。マリアのよき姉的存在、愛情と人情に溢れた女性でした。
決闘後、マリアに「愛についてあなたが1番よく分かってる」と懇願され、受け入れた時のアニータが印象的です。

その後、ジェッツ団に絡まれた勢いで、つい嘘をついてしまう…人間だし、そりゃそうなるわと思います。
間延びしたと書きましたが、結局最後は泣きました。
途中までは、トニー、ベルナルド、リフを中心にして少年たちの抗争や葛藤、時代背景をみる映画でしたが、後半は、最後に残された女性2人、それぞれの愛の物語を観てるような感覚になった作品でした。

きい