「真っ直ぐで強い愛の物語」ウエスト・サイド・ストーリー みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)
真っ直ぐで強い愛の物語
これ程、真っ直ぐで強い愛を描いた青春ラブストーリーを観たことがない。起伏のある物語だが、複雑ではなくシンプルに展開していくので、感情移入し易い。本作が描く強い愛の物語に心揺さぶられる。涙が溢れてくる。
本作の舞台は1950年代のニューヨーク・マンハッタンのウエストサイド。そこでは、格差や貧困などで社会に不満を持つ、プエルトリコ系とポーランド系の若者グループ、シャークスとジェッツが抗争を繰り返していた。そんな状況の中、シャークスのリーダの妹マリア(レイチェル・ゼグラー)とジェッツの元リーダ・トニー(アンセル・エルゴート)はダンスホールで偶然出会い、強く惹かれ合っていく。そして、二人の恋は、次第に両グループの対立を激化させていく・・・。
ミュージカル映画なので、台詞と歌の切り換えが多いが、切り換えに違和感はなくストーリー展開されていく。聴き慣れた曲が多く、場面と曲とダンスの組み合わせもピッタリなので、ミュージカル映画の醍醐味を堪能できる。
挿入歌ツゥナイトが、重要な場面で繰り返し使われる。場面に応じて、時に力強く、時に切なく、時に悲しく使われる。特に、二人が愛を確かめ合う場面での力強さは、二人の愛の強さを際立たせて迫力がある。エンディング曲もツゥナイトなので、ツゥナイトが使われた場面が走馬灯のように蘇り、本作を振り返ることができる。巧みな演出である。
後半のクライマックスでの展開は、いくらでも劇的に強調することはできただろうが、敢えてシンプルな展開にしたことが奏功して素直に強く真っ直ぐに心に刺さってくる。
本作は強い愛を描いてはいるが、現実離れしたラブストーリーだとは思わない。それは、1950年代のように物質的に貧しくても、現代のように物質的に豊かでも、人は人との強い結び付きを求めて生きていくものだからである。人は人との強い結び付き無しでは生きてはいけないものだからである。これが、本作のメッセージである。
明けましておめでとうございます。
丁寧なご挨拶、恐縮です。
こちらこそ広範な知識と深い思索をなさるみかずきさんとお知り合いになれてとても嬉しく思っております。
昨年はロクにレビューを上げる事も出来ませんでしたが数々の共感・いいね をありがとうございました。
みかずきさんのレビュー、いつも楽しみにしております。
本年もどうぞ宜しくお願い致します^ ^
みかずきさん
コメントありがとうございます♪
映画.comへようこそ!
過分なお褒めの言葉を頂き面映いです〜。
七人の侍とベン・ハー、私も生涯トップ10に入ります。
本作はロミオとジュリエットである以上、「何か1つ歯車が違っていれば違う結果が導かれたのに」という人生のやるせなさ、切なさというテーマは削れませんが、それでもそこに救いや希望を、スピルバーグは描きたかったように感じました。
現在、病床にあり旧昨中心のレビューになりがちですが、どうぞ宜しくお付き合い下さいね!
映画に造詣の深いみかずきさん、 LaLaさんとお知り合いになれて嬉しいです。
LaLaさん。こんばんは。
みかずきです。
レスありがとうございます。
マリアとトニーの愛は、一途というよりは、強さを感じました。
特に、マリアは、命懸けでトニーとの愛を貫こうとする意志が画面から伝わってきて切なくなりました。
人間関係が希薄になっていると現代社会ですが、
希薄に感じられたとしても、どんな時代になっても、
人が人との強い結び付きを求めていくのは
決して変わることはないと、本作を観て感じました。
では、また、共感作で語り合いましょう。
-以上-
みかずきさん(^^)/
「ウエスト・サイド・ストーリー」から
スタートですね☆彡
「映画.com」でも
宜しくお願い致します。
フォローもありがとうございました。
スピルバーグ監督が
新たな視点で
この名作を再びスクリーンに甦らせてくれて
新たな世代へと受け継がれてゆくのでしょうね。
ステキなレビューを
ありがとうございます(^^)