劇場公開日 2022年2月11日

「こんなリメイクならあり!」ウエスト・サイド・ストーリー kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0こんなリメイクならあり!

2022年2月21日
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鑑賞方法:映画館

「ウエストサイド物語」といえばミュージカル映画の傑作というのが世間の評価。だから、衛星放送でやっていたのを観た記憶はある。そんな名作を今さらリメイクするってどうなのと懐疑的だった。スピルバーグが監督していなかったら観ていなかったかも。
アップタウンの不良とダウンタウンの不良の対立だと勘違いしていたから、プエルトリコ系移民との対立に設定を変更したのかと思っていた。前者は「アウトサイダー」だった。設定は前作と同じ。記憶はおぼろげだが(不良の設定を勘違いしているくらいだから)、話は結構前作に近い気がする。
でも、とてもよかった。懐疑的だった自分を叱りたい。とにかくダンスと歌が素晴らしかった。そして、カメラワーク。こんなところから、こんな見せ方するんだと驚くシーンがいくつもあった。2人の出会いのシーンなんてとてもかっこいい。
いや、正直話はどうなのよとは思う。出会ってから恋に落ちてともに生きていこうとするスピードが尋常じゃない。ベースがロミオとジュリエットだから、それが昔のラブストーリーといえばそれまでなんだけど。
そして今回気になったのがセクシャルマイノリティと女性の自立の描き方。時代の変化を感じたが、大筋の話を損なうことなくさり気なく入れてるのは上手かった。こんな感じで不朽の名作をリメイクする流れがあるんだろうか。こんなリメイクなら観てみたい。

kenshuchu