「リメイクだからってここまで高揚できる映画もそうそうない」ウエスト・サイド・ストーリー ONIさんの映画レビュー(感想・評価)
リメイクだからってここまで高揚できる映画もそうそうない
超超超超素晴らしい。冒頭のほうからグイグイくる。明らかに古典のルックスでありながら現代的アクション&ダンスを堪能できる。バーンスタインのスコアはやっぱり超絶凄いのはズルいくらいだけどその音楽と共に駆け出す躍動感を的確に捉えている前半だけで、その動きだしでウルウルくる。ウエストサイド物語は正直そこまで好きな訳ではないけどサントラは何度も聴いてるので、その音楽に負けない映画を現代に再生できてるだけでも凄いなぁと。逆にヴォーカル(特に脇役)は昔の方が個性的でサントラのほうは負けてるかも。
でも、これ確かミュージカルが街に出たことの衝撃で永遠の映画になった風に聞いてたけど、その後「シェルブールの雨傘」もあったり、そもそものロミジュリでいうとバズ・ラーマンのもあり、いろんなのを経て「ララランド」があってからの原点回帰からか街中で踊り出しても違和感はない。むしろ今のほうがすっきり飛び込んでくるくらい。にしても、やっぱりあの貧民窟の掃き溜めの美しい花、そしてラブシーンは今いつの時代の何を見てるのかわからなくなるくらい素晴らしい。
リメイクと聞いて、そうか今の時代にあってるかもと思える民族のネタ、対立の愚かさ、そして全体的にバーンスタインサウンドを今の映画館でガーンと聴かせるのはスターウォーズのオープニングを今の映画館で体感するのに近い。チラッとシンゴジラで伊福部サウンドに涙したのに似てる(笑)。シンウエストサイド物語的な要素もありますね。久々にポップコーン買って映画館に入ったけど、まったくポップコーンに手が伸びなかったな。
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