カセットテープ・ダイアリーズのレビュー・感想・評価
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青春あるある
予備知識なしで観た。
というより、ポスターとタイトルだけで観ようと思った、パケ?ジャケ?鑑賞(笑)
正直、ブルース・スプリングスティーンはよく知らず、なんとなく聴いたことあるという程度。
でも、この時代の移民2世の主人公には響いたんだね。
当時パキスタンからの移民が多かったのはなぜだろう、と時代背景にも疎い自分。勉強不足…
あと、何度もユダヤ人というキーワードが出てきたけど、当時のパキスタンにはユダヤ人が最強だったの?
人種差別とか、親子の確執とか、環境は違っても10代の頃のモヤモヤは世界共通なのかも。
相対的には自分は恵まれた環境だったとは思うが音楽を通して成長できた主人公が羨ましくもある。
ジャベドとガールフレンド、あまりお似合いとは思えなかったけど(笑)
妹がかっこいいなぁと思ってしまった。
あと、個人的に放送室にいた子が可愛い。
ブルーススプリングスティーン‼️
音楽と人生
ブルース・スプリングスティーン って、誰ですか?
予告編も観ていませんでしたが、観てみました。最近、面白そうと思うものは、ほとんど鑑賞済だったので、消去法で、これを観たのですが…。これ、実話ですか?エンドロールの時、写真が出てたから、実話なんですよね?…で、これ、誰ですか?そもそも、私は、ブルース・スプリングスティーン すら知らないんです。ブルース・スプリングスティーン でさえ、実在する人ですか?と問いかけながら観ていました。ちょっと年齢層が高かったような気がしたのですが、ブルース・スプリングスティーン 世代の方たちだったのかな…と観賞後に思いました。
そんなことは、さておき…。音楽の好みはあるかもしれませんが、やっぱり、音楽っていいな…って思わせてくれます。それから、ちょっと、人種差別的な内容も含んでましたが、学校の先生や、お友達など、良い人も多かったですね。校長先生の対応も面白くて好きでした。親子の問題もありましたが、これは、お母さんが素晴らしかった。こんな良い人たちに巡り合えば、彼は、成長するし、素敵な人に育つはずですね。
ちょっと涙もあり、心温まるお話でした。これで、ブルース・スプリングスティーン を好きなら、たまらないんでしょうね。
親と子の人生と、社会的な問題と。
音楽がとても良い演出をしていると思う。
ストーリーも変に複雑でなくわかりやすいので気軽に楽しめる作品。
親と子供の人生は別物ではあるが、全く切り離して成り立つものでは無く
お互いを認め尊重することが大切なのかなと。
最後に、父親が息子に車の鍵を渡して運転を促すシーンが全てを物語っていたと思う。
社会的背景を含む友人や近所や街との関係も描かれていて、
今に至っても、まだまだ移民問題や、人種問題があるこの社会で考えさせられる作品でもあると思う。
自分の知らない歴史を勉強できました
いや~これ、めっちゃ良かったぁ! 音楽は好きなんですが、映画とな...
いや~これ、めっちゃ良かったぁ!
音楽は好きなんですが、映画となるとミュージカルや、音楽+青春ストーリーな作品が苦手で(ララランドは愛してます)楽しめるか心配なところもちょっとあったんですが、そんな心配は杞憂に終わりました
流れてくる音楽が世代的にドンピシャだったのもありますけど、物語の背景にある、家族、友人への想いや、誰しもが夢を膨らませる年頃の思いや成長する姿に、共鳴度合いが素晴らしく高く、ストーリーに入り込みやすいんですよね。
主人公のジャベドの周りの大人たちが何気に粋な人が多いのも素敵
「ティ◯○ニーはクズ、、」とか最高なセリフだったしw
バナナラマ少女、ワム野郎とかニヤリとしちゃうセリフも満載だし、「1917」で活躍したGOTのトメンことディーン・チャールズ・チャップマンの登場にもにやけたし。
ミュージカル的なシーンもあることはあるけれど、高校生の等身大の歌声なのが、ミュージカル然してなくて自分にもちょうどよかったのかも。
そして、ボスことブルース・スプリングスティーンの曲。知ってる曲もあったけど初めて聴く曲のほうが多くて、それでも歌詞の力強さが、主人公ジャベドや友人ループスを突き動かす原動力になるのがよく解ったなぁ。
(でもペット・ショップ・ボーイズは最高です\(^o^)/)
サントラ買わず
この人よく見たらゲースロで1917
音楽が好きでも嫌いでもお勧め。
お話の内容については、多くの方が書いているので重複するところは省略。
パキスタンといえば、インドとの間でのカシミール地方をめぐる紛争がよく知られていますが、移住先のイギリスにおいても(イギリスから独立を勝ち取った形となった)、何かと移民は雇用のパイを奪ってしまう、文化が合わない…と差別されたり低くみられたようです。
そうした差別問題に対して(なお、極端な排斥運動はあまり描写されない)、自身も暴力で訴えていくのではなく、自身の夢を音楽という形でかなえていくことで、少しずつ回りの目を変えていきたい、換言すれば、移民への差別はあるけれども、学力次第では一定の道が開かれていた当時のイギリスで、必ずしも「親の希望」とは相いれない形で、自分のやりたいことをやる、(悪い意味での)「古い習慣にとらわれない」、「夢を信じる気持ちや作品を作る力、学力…は逆風が吹く自身を変えてくれる」という信念で、自身の夢をかなえていく、良い内容だな、と思いました(実話に基づく、とのことで、最後に実際の当事者の方の写真などが出ます)。
あえて0.3点減としたのは、以下の通りでしょうか。(4.7点ですが、そのようにつけられないので0.5減扱いにしました)。
0.3点減: 実は「カセットテープ」という点はあまり本質論ではなく(ただ、当時は今のような最新式ウォークマンもiPhoneもあるはずもない)、「音楽」が一つのファクターとなります。むしろ、実在のミュージシャン(今年で70歳だそう)の音楽に主人公が触れ合うこと、それが「夢をかなえるために頑張ろう」という方向に向かっていくのであり、その点が本タイトルだけではわかりづらい(ややもすると、「カセットテープ」を延々聞くだけの映画に思えてしまう)のが、やや「もったいない」印象を受けました。
※ こうしたことはすべて説明があるので大丈夫ですが、最初から「カセットテープの時代なんて…」ってなっちゃうと、もったいないので。
ライトなミュージカル展開とヘビーな人種問題と。
今振り返れば80年代って輝いていたなと思うけど実際にはイギリスではサッチャー政権によるアレコレがあって不況の閉塞感からパキスタン等の移民への差別が深刻だった時代。シンプルなストーリーに社会問題、家族問題を絡ませていてただ楽しいだけじゃ終わらない作品でした。
いや、もちろん十分楽しかったよー!ミュージカル好きにはたまらないモブな展開はとにかく上がる♫ カセットのウォークマンなどの80年代アイテムや「ハイスクールはダンステリア」ばりの学校。そしてペットショップボーイズ、a-haからのブルース・スプリングティーン!
親子問題は「そんな家早く出ちゃえば?」って思ってしまう程に家長の父さんが封建的で理不尽なんだけど、それでも親の気持ちもよくわかる年齢にこちらもなってるわけで。どちら側にも感情移入していたからラストはとっても◎
「ハングリー・ハート」のイントロで涙腺崩壊し最後まで泣いていました。映画で泣けるって爽快だよなぁとあらためて思えた作品。ありがちでベタだけどそれも全然いいじゃない!!
それにしてもイギリスが舞台の作品ってどれもたまらなく魅力的よね。
ロックンロールの未来を見た、その名もブルース・スプリングスティーン!
ボスことブルース・スプリングスティーンの楽曲がモチーフとなった作品とのことで鑑賞。
ボスの歌詞やアティテュードから伝わるボスの魂が本作の主人公を変容させ成長させていくストーリーと、ボスの歌に鼓舞されて前に進んできた自分がめちゃくちゃ重なり、ヤバいくらい感動しました。あまり2度観しないのですが、本作は速攻で再鑑賞しましたね!
とはいえ、正直、感じのいい佳作レベルの作品なので、2度目の鑑賞はそこそこ。1回目はあれだけ感動したのに、自分の意外なほどのシビアな審美眼にちょっとビビりました。
舞台は80年代後半のイギリスの田舎町。パキスタン移民の2世である高校生ジャベドは貧乏な家庭で育ち、強権的な父親や近所のネオナチたちにビクビク怯えながら非モテ人生をしょんぼり生きています。友だちのバンドの歌詞を書いたり詩を書いたりと文藝には強いのですが、自信はありません。
ある日、高校で同じインド系の同級生・ループスに声を掛けられます。ジャベドは彼の聴いている音楽について尋ねたところ、ループスは「ボスだ」と答えます。
ジャベド「ボスって誰?」
ループス「この腐った世界で真実を導く男さ」
ジャベド「マジで?」
ループス「(無言でボスの『ボーン・イン・ザ・USA』と4thのテープを渡す)、まあ聴け。絶対に俺に感謝するから」
こうしてジャベドはボスのテープを借りました。家に帰ると親父は失業し、将来の見通しは立たなくなり、家族がさらにギスギスするという現実が待っていました。失望し、自らしたためた詩を廃棄するジャベド…
すべてが嫌になったその夜、ジャベドはループスに借りたボスと呼ばれるアメリカ人のテープを聴きます。流れてきたのは『ダンシング・イン・ザ・ダーク』という曲でした。
Can’t start a fire, Can’t start a fire without spark...
火花がなければ火が点かない。まさにこれはジャベドの現実を歌ってました。これまで何かしたくても動けなかったジャベド。しかし、この夜、ついにジャベドは火花を見つけたのです!その名は、ブルース・スプリングスティーン!
ジャベドは覚醒し、自らの中に何か強烈な力が湧いてくる実感を得ます。これが天啓だ。この人は俺のことを歌っている!俺のことを解ってくれている!俺はこの世でひとりぼっちではない、俺はこの人のように、この世界を生きることができるかもしれない!
ジャベドは捨てた詩を拾いに行きます。ブルース・スプリングスティーンという希望を得たジャベドは、この夜に生まれ変わり、新しい人生を踏み出して行く…というストーリーです!
もうね、ジャベドがボスの『ダンシング・イン・ザ・ダーク』と『プロミスド・ランド』を聴いて生まれ変わるシーンが、最高中の最高!ホントに最高だった!
スプリングスティーンの音楽というか歌詞は、自分を負け犬と思い込んでいる連中に希望の光と勇気を与えるんですよね。空虚なポジティブとはまるで違う、闘いを挑む勇気こそが自分の人生を切り開くことをボスは高らかに歌い上げているからです。そこには、ボス自身が体験したであろう迷いと葛藤のリアリズムがあり、ボスの曲らそれを越えた人間だけが持つ説得力を有しているのです。だからこそ、未来を失いながらも、何とか前を向きたい人間にボスの歌は刺さるのです。
俺も28くらいの時、ボスの宇宙的大名曲『涙のサンダーロード』でジャベドとまったく同じ体験をしてるんです。俺の方がはるかに年寄りでしたが、内容はホントに同じだった。あの至高体験・神秘体験が曲は違えど同じボスの楽曲で、しかも映画の中で追体験できるなんて!ハンカチがぐしゃぐしゃになるくらい涙が出ましたよ。このシーンを観れただけで、俺は本作を観た意味があると確信してます。
ボスの福音で生まれ変わったジャベドは自分の人生に闘いを挑みます。生きる勇気を得たジャベドは、ループスという親友を獲得し、ネオナチの威圧にも屈さなくなります。そして社会運動をしているイザベラという女の子とも仲良くなり、幼馴染みの父親(この人もボスファン!)が経営している古着屋でバイトを始めます。論文で頭角も現し、大学進学も現実的になっていきます。
とはいえ、父親との関係は難しく、ジャベドを悩ませます。本作の核は、自分を生きる勇気を得たジャベドが父親と対決し乗り越えていく物語だと感じました。高校ではいろんなことをスムーズにクリアしていくジャベドですが、父親はラスボス的な強さがあり、かなり手こずりました。
そして、本作の素晴らしい点は、単に自立して父親の制空権から逃れる以上のサイコマジック的な展開が待っていたことです。この父と子の描き方はホドロフスキー師匠の『エンドレス・ポエトリー』に匹敵する、感謝や赦しを感じさせるものでした。これはボスの『No one wins until everybody wins』の精神が反映されていると思います。ボスの魂が、イギリスのパキスタン移民の親子にサイコマジック・ボムをもたらしたのだと感じました。
さらに、プチ・ミュージカルシーンが2ヶ所あり、それがとても魅力的でした。もちろん楽曲はボスで、しかも俺が世界で最も愛する曲『涙のサンダーロード』と、おそらく世界のボスファンたちに最も愛されている曲『ボーン・トゥ・ラン』だからたまらない!
『涙のサンダーロード』は、本来アイデンティティを確立するための第一歩を踏み出す前夜を描いた曲ですが、本作では恋の悦びを表現していました。友人の父である古着屋の親父もジャベドと一緒に歌っていてアツかった。だけど途中でライブ音源のスローバージョンになるのはいただけない。ボスは『涙のサンダーロード』をよくスローテンポにして歌いますが、あれあんまり良くないんだよな〜高揚感が削がれるので。『ボーン・トゥ・ラン』はフルコーラス行きました!めちゃくちゃ多幸感に満ちたシーンでした。
できれば本作、ミュージカル化してもらいたい!さすれば、ボスの人気が浸透していない我が国でも、新しいファン層を獲得できそうです。城田優あたりに主演してもらってね!
一方、映画としてはやや平凡です。前述したようにジャベドは父と子の問題以外をあまりにもスムーズにクリアしていくので、正直その辺はイマイチでした。壁があってもボスの音楽に励まされてジャベドはパッと超えていきますからね。
あと、ジャベドはものすごく恵まれている。自身の中に文学の才能という大きな資源を持ってますし、理解者はループスやイザベラだけでなく、論文の先生や妹、近所の退役軍人のおじいちゃんまでジャベドを理解し、応援してくれています。これにボスという守神がつけば、大体のことは乗り越えられますね。彼女も聡明な上に可愛いし。
なので、ボスが絡まない作品ならば、本作の評価は⭐️-0.5くらいになったと思います。ボスを知らない人が観れば、音楽がいい感じの普通の青春映画と感じるでしょうね。
腰に付けたウォークマン!
ペットショップボーイズや、大好きだったレベル42が、腰に付けたウォークマンと共に流れ始めた時には、もうそれだけでもテンション上がりまくり!
ペットショップボーイズ世代の私にはそれが前半のピークでした。
イギリスの田舎町。パキスタン移民の主人公は、人種差別やパキスタン人の父の厳しい教育の下、彼女も出来ず、イケてない高校生活を送っていた。街の外に出て自由になることを夢みていた時、インド系移民の同級生に、ブルース・スプリングスティーンのカセットテープを渡され、そこから全てが大きく変わっていく…
この作品が素晴らしいのは、単純にそこで終わってないこと。高校を卒業するまでの間に、本当の意味で大きく成長することになる。
新しい自分に変わり、海外への留学や、自分の夢にも手が届くようになる。夢を手にした時、最も身近で大切なことに初めて気付く。
これが実話を元にしているというからすごい。自分を振り返ると、それに気づいたのは大人になってからだったと思うので。
色んな意味で、ウォークマン世代に強く響く作品になっていると思います。
ただ、ただ一つだけ残念だったのは、
私がブルース・スプリングスティーンの世代ではなく、作品の中でミュージカルのように盛り上がっていたシーンにイマイチ気分が乗れなかったことです(^^;)
大事なBorn to runのMV風シーンがダサ過ぎて残念
1987年のイギリスの田舎町で16歳のパキスタン移民青年がブルース・スプリングスティーンの音楽に多大なる影響を受けるお話し。ブルースが世に出たのは1975年の「Born to run(明日なき暴走)」で、当時高校1年生(主人公ジャベドとほぼ同年代)の私も初めてラジオから流れてきたこの「唸り声(この表現が精一杯)」にかなりの衝撃を受けたのをその当時の景色を含めてはっきりと覚えている。時代と場所・境遇は違ってもブルースの歌(理解できるのは「走るために生まれた」という詞のみなのだが・・)に衝撃を受けたことが紛れもない私の真実なので、この映画の主人公に無条件に感情移入できる確信があった。そしてほぼ想像していた通りの内容であったのだが・・一番盛り上がるべき校内放送をジャックして「Born to run」が流れるMV風シーンの情けなさ・・あまりに陳腐で残念としか言いようがない。それにしても当時の英の「パキ差別」のすざまじいことよ。「イスラム国」後の現在はもっと酷いのであろうか?
ブルース・スプリングスティーンを知らないと、、
とても良い話だと思うのに、印象に残り辛い…
主人公がブルース・スプリングスティーンの曲と出会った事で、
考え方を変え、行動を変え、とどんどん前向きになっていく。
しかし、唐突に始まる曲と歌詞の羅列で現実に引き戻されてしまい、
個人的にはあまり好みでは無い演出方法でした。
ブルース・スプリングスティーンの曲を知っていれば、
また違った感想になったのかも。。
途中の主人公が女の子に告白するシーンは、キュンとしてとても良かったです。
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