「潜在欲求と八方美人」フラグタイム kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
潜在欲求と八方美人
佐藤監督前作の『あさがおと加瀬さん。』と同じ雰囲気だったけど、違うのは3分間だけ時間を止められる能力を持っていたこと。もっとSFチックな展開を見せるのかと思っていたのに、全然違っていた。むしろ悩める乙女の願望の顕れ、他人との付き合い方を間違った手段で解決しようとしていたことがメイン。自分のことすら知らないでいたと気づく成長物語であったとも言えましょう。
でも、下手すればイジメの対象になったり、引きこもりになったり、そんな危うさをも秘めながら、未来に向けて自己解決できたところは称賛に値するくらい。ま、男だったらもっとエッチなこととか、金儲けだとか、そっちの方向に進みそうだけど、繊細な乙女チックな方向に持っていく発想はすごいことです。
よく考えてみると、自分の世界に浸りたいために時間を止めることは誰もが持ち得る能力なんじゃないかとも思う。もう、世界は二人のために♪である(古っ)。他人のことなんてどうでもいい。愛の世界に埋没してもいい。そんなゲキ熱な恋愛が人生の一部にあることの方が自然だよ。そして、高3になってからは『あさがおと加瀬さん。』をリフレインすればいい・・・観る順番が逆だったなぁ。
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