「渇望」糸 みみずさんの映画レビュー(感想・評価)
渇望
クリックして本文を読む
ようやくまともな映画を映画館で観られた。
コロナ禍でそれが叶わなかったことへの渇望から、
評価はやや甘めかも。
もっと観客の年齢層は若いのかと思っていたが、
中島みゆきへの思い入れのせいなのか中高年が中心。
彼らに中学生の純粋で瑞々しい感性が理解できるのか?
(おまえもな!)
序盤のつかみはまあまあ。
上記の瑞々しさに心惹かれ、今後の展開に期待が高まった。
特に女の子は儚げで清楚、適役だった。
だが、大人になってからのエピソードはやや冗長、
だらだらと時間が過ぎちょっと退屈だった。
停滞して染みない、そんな感じ。
名曲の世界には遠く及ばないと思った。
そんな中、菅田将暉の演技はさすが!
若い頃はこんなに貧相だった?と感じたが、
時を経るに従ってどんどん凛々しく逞しくなった。
必ずしも時系列通りに撮影したわけではあるまいに、
驚愕の演技だった。
榮倉奈々もそれに見合うバイプレーヤーとして見事だった。
小松菜奈は終始辿々しく、エピソードにも違和感があった。
高評価を決定づけたのはこども食堂でのシーン、
泣いている小松を菅田の娘が抱きしめた瞬間、心が震えた。
そこがすべて、その後の再会なんてお約束。
お母さん榮倉の想いも含めて心に染みた。
この子役、前にも何かに出ていたはず。
動物はともかく、子供には敵わない。
全部持ってった。
コメントする