「【運命の糸は時に解れ、切れる。しかし、毎日を必死に生きていればいつか再び繋がり、未来は開く。平成の世に起きた数々の出来事を編み込んだ、素晴らしき恋物語。】」糸 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【運命の糸は時に解れ、切れる。しかし、毎日を必死に生きていればいつか再び繋がり、未来は開く。平成の世に起きた数々の出来事を編み込んだ、素晴らしき恋物語。】
ー 正式公開前なので、感想のみを記す。 -
■今作品は、
・平成の世を懸命に生きた人々の姿を、
・1組の男女のお互いへの長き想いを軸に、
・平成の世に起きてしまった幾つかの哀しき出来事を絶妙に編み込んだ
スケール感のある、素晴らしき作品である。
ー鑑賞中は数々のシーンが心に響き、鑑賞後は、感慨深き余韻に浸れる作品であると思います。ー
<以下、2020年8月16日 追記>
■心に響いたシーン
1.葵が少女時代、母親の紐と思われる男から虐待を受ける中、生きる希望となった蓮との淡い恋、そして哀しき別れのシーン。
蓮のサッカーの試合を応援しに行き、彼のために作ったお弁当。(美味しそう・・)
そのお弁当作りのアドバイスをしてくれたおばさん(倍賞美津子)が営む食堂で、屡、食事を食べさせて貰っていた事が、ラストに見事に繋がっている部分。
おばさんの弾けるような”笑顔”と葵のために作ってくれた食事。
ー ラストで葵が口にする”この味が一番美味しい・・”という言葉が心に響く・・。ー
2.漣が、少年時に葵を救うことが出来なかった屈託を抱えながら、葵から貰ったミサンガをずっと付けている姿。
そして、夢を持てなかった蓮が、チーズ作りにのめり込んでいく姿と彼を応援する香を始めとする、チーズ工場の先輩達。
蓮は、葵への想いを抱えつつも、自分を応援してくれる香と結婚し、娘を授かるが香は癌が進行してしまい、亡くなってしまう。
ー 香が娘に遺した素晴らしき言葉。
”泣いている人がいたら、抱きしめてあげられる人になって・・”ー
ー 久しぶりに会った葵に”恋人”がいる姿を見て、自らの道を歩こうと決意する漣の姿。
蓮が失敗作の数種類のチーズをフードプロセッサーにかけミックスし、自分が味見し、娘にも・・”娘の”美味しい!”という感想。その作品が、三ツ星シェフに認められる過程。
そして、香が娘に残した素晴らしき言葉が、ラストに効いてくる作品構成の妙。
娘の名は”結”である・・。-
3.葵がシンガポールでネイルサロンを開業し、成功するが同僚の背信(と言って良いだろう・・)により、店をたたみ、日本に帰る前にかつ丼を涙を流しながら”不味・・”と言いながら、口を大きく開けて食べる姿の凄み・・。
ー ”負けて堪るか!”という決意と、信じていた同僚の背信への悔しさが綯交ぜになった、葵を演じた小松菜奈さんの”あの目”には、凄みさえ感じた。
凄い女優さんである。
又、この一言が、上記のラストのシーンに効いて来るのである・・。作品構成の妙に唸る。-
- 劇場内の"あの啜り泣きを含めた雰囲気"を体感すれば、この作品の素晴らしさは言わずもがなであろう。
只、鑑賞する方の年齢、経験によって、感想が変わるような気がする作品でもある。-
<平成の世を"辛くとも"懸命に生きて来た人には、特に心に響くと思われる作品である。>
〈2020年8月12日 劇場にて鑑賞〉
映画館は、検温チェック、マスク着用、会話も基本的には無しの空間で、換気にも力を注いでいるので、個人的には不安感は少ないかも知れません。
これから、特に邦画が次々と上映されるようなので、観たい作品を映画館に足を運んで観たいと思っています (^^)
コメント有難うごさいます。
NOBUさんが書いていらっしゃる「鑑賞者の年齢や経験によって、感想が変わるような気がする」、そうかも知れませんね 🤔 そんな、共感出来るポイントが散りばめてある作品だと思います。
こんばんは!コメントありがとうございます。恐縮です(*´ω`*)
まったくおっしゃる通り。
観る人の年齢や経験値、更に平成をどの様に頑張って生きてきたか?
いや頑張ってなくても、あれだけ世界的に非常事態な事件や事故が沢山あったのだから、きっと何かしら思う所があるはず。令和時代も出鼻くじかれてますが、考え方改める良い機会と考え、私は明日も仕事頑張りますよ〜(*•̀ᴗ•́*)و ̑̑