架空OL日記のレビュー・感想・評価
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彼女たちとまったり過ごす時間は至福だ
深夜のテレビドラマで熱狂?した『架空OL日記』。まさか映画になるなんて。まあ、好きなんで迷わず観てしまう。
序盤の私(バカリズム)とマキちゃん(夏帆)との絶妙な掛け合いからつかみはOK。やっぱ楽しくて仕方ない。
おなじみの更衣室でのやり取りがたまらん。銀行員のOLたちのぼやきを実にまったりと摘み取る。同僚役の臼田あさ美、佐藤玲、山田真歩、三浦透子はテレビドラマ版からの続投。
すでに他人とは思えない。彼女たちのOL生活が永遠に続けばいいのにと。
ちなみに「新聞記者」のシム・ウンギョンが海外枠?で採用され、課長役で坂井真紀、地元の友人役で志田未来と石橋菜津美が新たに参戦。きっちり爪痕を残した。
嗚呼、愛しき。
嗚呼、愛しき我が日常。
嗚呼、愛しき其方の日常。
日常を愛させてくれる映画が好きだ。
劇場を出るといつもの街並みやいつもの私がいつもと違って見える、そうさせてくれる映画が好きだ。
「架空OL日記」は間違いなくそのような映画だった。
100分間、私はたしかに「みさと銀行」で働くOLで、今この時、私はたしかに某紳士服店で新人として働く自分なのだ。
ひたすらに繰り広げられるOLたちの会話と「私」のボヤきと少しずつ進んでいく時間に乗り、全てを自分に投影するような、作品に入り込むような、そんな視点で観ていた。客観視なんてできようもない。
バカリズム扮する「私」が職場に通い、働いたり同僚とくだらない話を延々と繰り広げたりし、たまに休み、特に何かするでもない日を送る。
それだけ。本当にそれだけ。ゆるやかな展開はもちろんあるけれど。
大袈裟なドラマなんて必要もないのだ。
微妙なバランス、絶妙な具合を保って進んでゆく日々。
「あるある」だけど「あるある」には納まらない。それは一種の理想郷なのかもしれない。
もしかしたら、いやもしかしなくても、表には出さないほんの少しのチクチクがあって、でもなあなあにしてしまえる空気感も感じたりして。
みんなでいるのが心地良いのって、何よりじゃない?
冒頭の起床シーンが好き。
何カットもやり直す報告シーンが好き。
酷いあだ名の上司の悪口言いまくるのが好き。
友達の友達にちょっと嫉妬しちゃうの好き。
お小峰様コール好き。
よくご飯食べてるの好き。
もう全員全員大好き。細かいフレーズもシーンも全部全部大好き。どうしようもなくヘラヘラしちゃう。好き。
私のだらしなさが私を救う。
今必要なのは真実じゃない、矛先。
ちょっと空気の読めないけど素直な子。
わかるわかるわかるわかる〜!!!!!
この映画が秀逸でワザありなのが、ラストに用意されたサプライズだと思う。
正直打ちのめされた。
ぽやぽやに緩まった頭を金属バットでフルスイング殴打された気分になった。
でも、それで良かった。
それが無かったら私はきっと「みさと銀行」の中に永遠に閉じ込められていたと思う。
桃源郷には長居しすぎないほうが良い。
いや全然、私の過ごす日常はとっても幸せだし仕事大好きになれたし職場の人たちも大好きだし一人暮らしも楽しいし、全然、逃げたいことなんて無いんだけれども。
それでも、あの中にずっといたいと思わせる物凄い吸引力が作品にあったと思う。
終始ニヤニヤ笑いが止まらず、終盤は謎に号泣してしまい、表情筋をミシミシと痛める羽目になった。
ちょっと驚くくらい嵌まってしまった。
ドラマを全く観ていなかったので、Huluで観ようと思う。
嗚呼、愛しきみさと銀行。
また会えるなんて嬉しいな。
なんなん
あれから2年
ティーバーで
映像の色調にも気を配った丁寧な作り。
バカリズムという方の漫才もドラマも全く未見の観客によるレビューです。
ほぼ全編が彩度とコントラストが弱めの映像で、独特の雰囲気を醸し出しています。
この画面の調子も作品の重要な構成要素となっていることが、結末のある展開で明らかになります。その展開はそれほど斬新ではないし、意外性もありませんが、映像表現も仕掛けとして活用する入念さが印象に残りました。
バカリズム自身がOLに扮している姿は、当初は奇異に感じましたが、変に女性的な言動をせず自然に振る舞っているため、いつしか全く気にならなくなりました。この変に受けを取りに行かない姿勢は
一つひとつの演出、挿話は面白いのですが、日付の変化以外に物語の主筋を窺わせる要素がないため、どこに話が転がっていくのかが気になり、体感的に上映時間がやや長く感じました。結末の仕掛けを窺わせるような伏線を作中にいくつかちりばめるなどしていれば、展開に一定の緊張感が出たのではと思いました。
いくつか笑いどころが分からないところがあり、個人的な評価としては少し低調になりましたが、ファンの人には十分楽しめるんだろうな、と感じました。
さすが!!!
邦画のコメディ映画(ギャグ映画?)って、くどいくらい笑わせにきたり、俳優さんの演技に疲れちゃったりして大体、後半飽きてしまうというか疲れてしまうというか…なのが多いのですが…
さすがはバカリズム。飽きるどころか、あっという間でした。
ギャグではなく、本当にささいな“あるある”に
“わたしのだらしなさがだらしなさを救った” “真実ではなく矛先”などの天才的な言葉のセンス。
そして何より出演者の人たちの超〜自然な演技!!これに尽きる。
映画だからと変に気合の入った演出もなくドラマのままのゆるさで。
でも面白さは増してて。(強盗訓練のマキちゃんとトイレでの便座セーフはもう…👏)
バカリズムは本当に天才だなあ、と心底思いました。
惰性でも一生懸命
女子こわい
青いリボンに染み込んだ〜♫
完成披露試写会に当選して一足先に観ました。上映前にバカリズムが「みなさんの期待通りだと思います」と言ってたが期待以上に面白かった!
マキちゃんは最強のOL更新中だし小峰様にコミネコールしたくなるしサエちゃんは少し先輩ぽくなってるし酒木さんはタイミング悪すぎる笑
お馴染みのメンバーと主題歌が変わらないのが嬉しい!
追加メンバーの坂井真紀や志田未来が少ししか出番がないのがもったいない!
また続編やってほしい
日常
僕は、女性が制服に着替える会社で働いたことがない。
女性の総合職とか一般職などの区別はない会社で、新卒で初めて配属された部署のヘッドは女性だった。
先輩も女性が多く、男性の先輩の方が仕事の出来は…申し訳ないが良くなかった。
まあ、一基とかJとか言われそうな感じだった。
それで、ロッカールームでどんな話が展開されるのだろうかとか、話題便乗で映画を覗きに行ってみた。
まあ、笑っちゃうし、でも、くだらないし、どこにでもありそうな平和な日常がそこにはあった。
ただ、何故、何かひとつ文句を見つけないとダメなのだろう。
これは、女性に限らず、結構、日本人には多い気もする。
冒頭の旅行の話だってそうだ。
訪れたことがない場所がきっと良いところだと言うと、行ったことも無いくせにと言い、訪れた結果、良いところだと言うと、自慢してると言い、自分たちだって、新しいレストランなんかをネットで見て、「あー、ここ行きたかったのー」とか頻繁に言ってるじゃないか。
同じじゃないか。
でも、こんなことを女性に特有の話だと口にしようものなら、睨まれるのがオチだ。
ロッカールームで、きっと悪口を言われる。
あと、なぜ女性は友人の結婚式でビービー泣くのだろうか。
自分の部下の女性の結婚式で主賓スピーチを頼まれて、家族とのエピソードとか交えて話してる時に、ビービー泣き出す女性の友人がいて、スピーチしながら、もらい泣きしそうになって大変だったことも思い出した。
本当に理解不能だ。
それに、職場のことや同僚の悩みや。批判や、文句をあれこれ言うから、良く聞いて、あれこれアドバイスをすると、女性にアドバイスは余計だ、黙って聞いとけ言う。
僕にしたら、これもいつもある文句のひとつだ。
これは、用意周到な女性のトラップに違いないと思う。
誰かに、とにかく文句を言いたいに違いないのだ。
そして、こんな分析をすると、あなたは女性のことを全然分かってないと更に文句を言う。
きっと、これもシナリオのうちのひとつに違いないのだ。
現代社会で、こんなことを言うのは実は憚られるが、やっぱり女性と男性の脳の構造は異なると思う。
ところで、映画を観てる最中に思い出した。
メガバンクが合併して、デカそうな名称になるずっと前、つまり、都市銀行と呼ばれてた時代に、僕は、とある都銀の某都内支店の女性行員と付き合ってたことがあった。
ロッカールームの話を間接的に聞いていたことを思い出したのだ。
僕の記憶を辿ると、あんな穏やかではなくて、派閥があって、団結なんかしてなくて、もっと下ネタやゴシップが満載だった気がする。
だから、映画のようなロッカールームだったら、平和な日常で良いなとは思う。
でも、この映画の何気ない日常のストーリーを観て、そして、夏帆さんとか臼田あさみさんがやってるOLを観て、男性諸氏は安易に、世の女性はかわいいなあなどと信じてはいけない気もするのだ。
必ず、トラップが待っているはずだ。
普段口に出して言えないことを、レビューにして書くことが出来たので、プラス1.0だな。
【”事実より、矛先” 上司、同僚の噂話は蜜の味。無駄話はとても大切ですね。男としてはちょっと怖いが、面白き映画。】
隣の部を統べる男が私の席に珍しくやってきた。彼は私の映画好きを知っている・・。
■彼 ”お前、”架空OL日記”って、知っているか?”
▲私 ”今週末から掛かる映画だろ?”
■彼 ”半分当たりだが、半分説明が足りない・・”
▲私 ”何なんだよ!”
■彼 ”お前、観るのか?”
▲私 ”観ないよ”
私はそう答えた時の、彼の表情が微妙に変化するのを見逃さなかった。
▲私 ”で、何だよ”
■彼 ”いや、お前は観ておいた方がいいんじゃないかなと思ってさ・・”
と彼は言い、ニヤリと笑って立ち去った。
気になる・・。
が、観たい映画は他に沢山あるし、彼の言葉はスルーしようと思ったが、”あの笑い”が気になって仕方がなかった。
で、帰宅後、家人に聞くと、色々教えてくれた・・。
そして彼女は言った。
”貴方、観ておいた方が良いんじゃない?”
という訳で、(当たり前だが、通常は自分の嗜好に合う映画を観るのだが、家人の意見には弱い・・)仕事を早めに終わらせ、車を1時間走らせ劇場へ。
<結論>
働く女性の方々の”素直で面白くて、ちょっとおっかない言葉”が多数聞けて非常に面白く観賞しました。
・月曜の朝問題。で、週休6日制導入、とか
・女子更衣室 充電機問題、とか
・”義理チョコ”受け取る時の男性の返事の仕方の分析、とか
・お茶場問題、とか ”きちんと絞れ!”
・冬のトイレ便座問題、とか・・
”酒井真紀さん演じる優秀で怒ると怖い、課長の絶妙な登場の場面”
に笑う。
もう、どーでも良い話のオンパレードなのだが、これがどれも実に面白い。
・”私”の休日の過ごし方、とか(あの銀色の道具の使い方を久しぶりに観たぞ。)
・警官が定期的に行う銀行強盗対応訓練後の、銀行強盗役の警官への優しくも、辛辣な感想、とか
・新しく来られた、食堂のおばさんの作る食事(今回は鯵フライであった。)への厳しいチェック、”このレベルをキープして欲しい・・、家庭の味を”とか
途中で、韓国からの研修生として、シム・ウンギョンさんが登場するという、嬉しいサプライズもあり・・・。
ー 一緒に働く女性の皆様、お昼時の時間はこういう事を話しているのかなあ・・。それにしても今作に登場する女性陣、観察眼が鋭すぎるなあ。ぼんやりした男より余程、対人折衝能力が秀でているなあ。 ー
<出演している女優さん達の ”素” ではないか?と思われる演技や、バカリズムさんの”お肌”に魅入られた作品。
私は、職場の同僚の女性達に”ジェイ”と言われているのか、”一基”(これはないな多分・・、でも心配・・。)と言われているのか非常に気になってしまった作品でもある。(でも、怖くて聞けません・・)
今まで見たことがないタイプの、実に面白き映画でありました。>
ワロタねw
しょーもない日常会話の妙味
ドラマ版からのファン。
またあの人たちに会える!って気持ちで観に行ったから、最初っから嬉しくて嬉しくてワクワクしてた。点数は若干上乗せされてしまったかもしれない。
でも、映画版から観た人でも面白いと感じるはず。淡々と進むOLの日常が描かれる物語なのにこんなに面白いなんて!誰もがするかもしれない日常会話の中にこれだけの面白さが潜んでいるってことかもしれない。バカリズムの脚本すごい!さらにはスタッフと演者全員が現場を楽しんでいたからなんじゃないかと思った。トイレで歯を磨きながらお尻の汚さについて話し合うシーンなんてその象徴のような気がする(あれがアドリブならだけど)。
なんて仲が良くて、なんて楽しそうで、なんて魅力的な人たちなんだ。いや、こんなOLやこんな職場ないだろうとも思う。でもフィクションなんだし、いいじゃない夢見たって。
もちろん深夜ドラマっぽい作りであることは確かだし、映画の作りとしてはどうなんだ?とも思う。劇場で上映する意味もあるのか疑問ではある。1年に1回2時間ドラマで続けてもらう方がいいのかもとも思う。ただ、今日劇場で観ることができてよかった。素直にそう思える映画だ。
ほんと、OL 日記。
OLのリアルだけではない。
良くも悪くもドラマの延長
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