「寒いギャグと掛け合いが観てて痛い」新解釈・三國志 かちかち映画速報さんの映画レビュー(感想・評価)
寒いギャグと掛け合いが観てて痛い
三国志好きか役者目当てならそこそこ楽しめる。自分は三国志が好きなので鑑賞。面白かった点と、残念だった点がある。
面白かったのは、事実の人物とのギャップが楽しめること。新解釈ということもあり、今作の登場人物は人間味が溢れている。劉備(大泉洋)は酒入らないと闘えない弱虫、諸葛亮(ムロツヨシ)の策は妻頼り、絶世の美女チョウセン役に渡辺直美などなど。私の知ってる三国志の人物とはかけ離れた人物像で驚いた。特に諸葛亮とチョウセンのキャラ設定が面白かった。
ニートの諸葛亮が劉備に売り込むシーンは笑った。典型的な妻のヒモニート男じゃん。しかも妻は天才だったっていうね。
諸葛亮の妻が天才って説は知らんかったなー。実際妻の策をあたかも自分の策のようにしてたのはアリそう。1人で天才的な策を生み出すのは無理があるし、協力者がいたとしても不思議ではない。
チョウセン役のチョイスに渡辺直美は笑った。スラッとした体型、整った顔立ち、現代人の思う美女イメージとはかけ離れてる...まじで時代考証的には美女だったんかね。そもそも国が違うから女の子のみとか分からんけど。渡辺直美のダンスは相変わらずキレキレで笑える。
残念だったのは、寒いギャグと掛け合いが観てて痛いこと。
最初はキャラ同士の掛け合いは面白かった。しかし、見慣れてくると飽きてくる。ひたすら顔芸、台詞台詞、それっぽい音楽の連続でクドい。滑ってるお笑い芸人のネタを延々と見せつけられてる感じ。90分くらいで丁度いい、2時間は苦痛だった。もうちょい笑いとシリアスの緩急が欲しかったな。せっかく良いキャラ居たり、掛け合い面白い所もあったのに惜しい。
語り役の西田敏行が言ってたように、三国志初見でも導入としても楽しめる。ただ史実とのギャップを楽しみたいなら、軽く三国志をおさらいしてから観るのをオススメ。