「【”歴史は時を経ると解釈が変わる・・”西暦200年頃の中華大陸の話なので、真説ではないの?と思った箇所幾つか。クスクス笑える作品。歴代の「三国志演義」を書いた、吉川英治、司馬遼太郎はどう思ったかな?】」新解釈・三國志 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”歴史は時を経ると解釈が変わる・・”西暦200年頃の中華大陸の話なので、真説ではないの?と思った箇所幾つか。クスクス笑える作品。歴代の「三国志演義」を書いた、吉川英治、司馬遼太郎はどう思ったかな?】
ー 三国志演義を何度も読み込んだ上で、”有るかもな”と思ったシーン及びクスクスシーンの幾つか。ー
1.貂蝉(渡辺直美)”時代考証的超絶美女”問題
・これ、あるかも・・。
だって、日本でも平安時代の美人はお多福顔で、目が細い女性だったという説が、濃厚じゃない・・。
それにしても、貂蝉の濃厚ボディーダンスは、笑ったなあ・・。
更に、貂蝉の本当の正体を演じた広瀬すずさんが”何だこのブス!”と呂布(城田優:中途半端に外国人顔って・・)に言われ
”こんな私でも美人と呼ばれる時代に生まれたかった・・”
と言いながら、あっさり切り殺されてしまうシーン。
広瀬さん、良く、オファー受けたなあ・・。
2.孔明(ムロツヨシ)の知恵は実は怖い奥様黄夫人(橋本環奈)が考えていたのでは?
問題
・これも、大いにあるかも。
だって、西暦200年でしょ。
夫を出世させるために、妻が知恵を出し、”内助の功”で頑張る話は、世界各国で、多数あるしね。
但し、橋本環奈さんのように
”おまえは営業担当なんだよ!”
と言ったかどうかは、定かではない・・。
ナサケナイ孔明の姿を演じるムロツヨシさんが、絶妙にオカシイ。
3.劉備(大泉洋)が、普段はだらしがないが、酒を飲むと気が大きくなり、大言壮語を吐く問題。
・これも、可能性あり。
だって、実際の”三国志演義:複数バージョンあり”でも、”劉備玄徳って、何でそんなに慕われているの?”
と思った事が多いし、彼が単独で活躍した話は余りないよね。三顧の礼くらいじゃない?
この作品の三顧の礼じゃなくて、孔明の”一顧の礼、速攻受諾”のシーンもオカシイ。
ー 等と書いていると幾らでも書けるよ・・。ー
例えば、小喬(山本美月)が、”女好きの”曹操(小栗旬:絶妙なキャスティングである。”もう20代じゃないんだからさあ・・”、とか部下から言われている・・)に人質に取られるシーン。
妙に嬉しそうな小喬。
周瑜(賀来賢人)の妻でいるより、明らかに幸せになる可能性は大きいよね・・。
◆三国志演義を何度も読み込んだ上で、寛容な思想を持つ方と、福田監督のゆるーい笑いのみを期待した方とでは、評価が異なるだろうな・・、と思った作品。
<世界史は、時代ごとに解釈は結構変わるからね・・。
流石、福田監督、目の付け所が良い。
面白さも一定レベルはキープしているし、私の周囲の観客もかなり笑っていたなあ・・。
けれど、一人の小さな女の子は”つまんなかった!”と言っていたな・・。
三国志演義を、しっかり読んでいると、面白さは増すのかもしれないなあ・・。
今作、鑑賞時には、寛容な気持ちで、純粋に笑いを求めるも良いし、過去の小説との内容の違いを楽しむも良いかなあ・・と思った作品。>
■蛇足
福田監督、次作は「新解釈・関ケ原」 なんてところでどうでしょうか?
石田光成を、超善人として描き(と言うか、最近、この説は信憑性を増している)
徳川家康を狸どころか、毒蛇の様に腹黒い人として描くとか・・。
如何でしょう・・。