「90分弱のお気軽ホラー、辻褄などは気にせず楽しもう」恐怖人形 たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
90分弱のお気軽ホラー、辻褄などは気にせず楽しもう
正直そんなに期待してなかったけどそれなりに面白かった。『成れの果て』の宮岡太郎監督が原案から関わっていることもあり、人間味も少し入ってて見応えがあった。
いわゆるB級ホラーなんだけど、その域を脱そうとするための工夫がかなり随所に施されている。相変わらず辻褄が合わないところとか無くもないが、それでも結構許せてしまう。というかそれを許してナンボな気はする。日本人形の呪いとそれを巡る過去、集められた彼女たちの悲劇が始まる。
なんといっても、90分足らずで観られる気軽さと、ガラッと印象が変わるクライマックスが見どころ。薄っぺらい人間性しか漂ってこないのに、妙に百合とか入れてみたり(また石川瑠華さん脱ぐんか…汗)、人形が肥大化していったり。なんやかんや画的な充足感が感じられて、一辺倒で終わらないようにとする気概が感じられる。
主演は日向坂46の小坂菜緒さん。ありがちなアイドルヒロイン×ホラーだけど、意外と真面目な作風のおかけで下手には感じなかった。萩原利久さんも程良いリードで雰囲気を作っていった感じもある。そして何より、萩原聖人さんと黒沢あすかさん。ベテラン2人に土台をきっちり支えてもらったおかげで、突拍子もないこの作品をグッと見応えあるモノにしていたと感じた。
そこまでわざとらしさもなく、程々に引き付けながら荒らしていく感じは嫌いじゃない。意外と満足。
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