「カイジにディストピアはよく似合う」カイジ ファイナルゲーム 柴左近さんの映画レビュー(感想・評価)
カイジにディストピアはよく似合う
終末SFモノのような世界観で繰り広げられるシリーズ第3弾。約10年振りの続編で期待していた人は多かったのではないだろうか。かくいう自分もそんな1人だった。
蓋を開けてみれば傑作でもなく駄作でもなく、凡作だった。いや、ちょい駄作寄りの凡作だった。
藤原竜也を叫ばせておけばカイジっぽいだろうという製作側の安易な考えを感じ取ってしまった。そんな藤原竜也を期待している自分もいるのは確かだが。
カイジは映画版しか知らないが、自分的にカイジは、「人間をよく描けているギャンブル映画(漫画)」だと思っている。あくまで軸はギャンブル、賭けごとであり、窮地に立たされた状況での人間の裏切りや葛藤、勇気がドラマを生み出し感動を呼ぶのはわかるがメインはギャンブルでのハラハラドキドキの展開である。
しかし今作は人間ドラマを押し出し過ぎたあまり、肝心のギャンブルのシーンが少ないし、全然ハラハラしないのである(しかもドラマパートもありきたりという…)。
もう一度1作目が観たくなるような映画だった。ここまで酷評みたいになってしまったが、藤原竜也が二次元でしか許されない台詞回しを軽々言ってのけるのが爽快だったり、なんだかんだ劇場で観れてよかった…かな
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