朝が来るのレビュー・感想・評価
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光
余韻がすごい、観てよかった
こういうタイプのは見始めるのに迷いますが
結果、本当に観てよかったです
ラストが絶賛されるのは分からなくないけど
途中いろいろ考えさせられるところのが良かった
中学生で?
と思うけど、
ふたりの純愛ラブシーンは綺麗すぎました◎
だからこそ、
彼氏が「ごめん」って泣いて謝るとこ、
「めちゃめちゃ好きな人」の子と朝の光を見るシーン、
普通に高校通学する彼を見かけるところ、
切ないしやるせない、、
もちろん自分たちの責任ではあるけど
全てを背負って生きていく女性側
一方で
「なかったことに」もできる男性側
この対比がつらい、、
「母親」がメインの映画なので
女性の方が心に響きそうだけど
是非男性陣にも見て頂きたい、作品。
母は母の気持ちが…
痛いほどわかるのだろう。子供が欲しくても、授からない夫婦、その苦しさ、育てることの楽しさ、伝わってきた。育てることができず、周囲の協力も得られず、手放さざるを得なかった我が子に、今更ながら、会いたい、いや、ずっと会いたいと思っていた苦しさ、伝わってきた。この後、どうなるかわからないけど、ラストの演出、救いある形で終わってよかった。ドキュメンタリーかと思うほど、リアリティに溢れ、美しい映像、永作博美、浅田美代子、蒔田彩珠の好演に引き込まれた。
丁寧にしっかりとした作品
原作は未読です。
「特別養子縁組」。それは受け入れた側の戸籍となり、出した(産んだ)側とは縁が切れる。
その双方の話を、時間軸を時に戻しながら進んでいく。
そうなるとわかりにくそうですが。
小説でいうと「第1章:受け入れ側」「第2章:産んだ側」等とメインをチェンジしていく。
なので大丈夫でした。
途中ドキュメンタリー風に進むところもあって。
話にリアリティさを増してました。
時々で受け入れ家庭に、無言電話がかかってきます。
その時の「爪の色」。誰だろう?出した側の女性じゃないよね。でももしや?。
と予測したのですが、そういうことかそれで、ってわかるところは。
出した側の女性の、出産時以降の人生の荒波ぶりを感じたな。
生命の営みとの結果として、命を授かり、生まれる。
その子供がみんなに歓迎される。ばかりじゃないんだよね。
生まれない命もたくさんある。
その難しさを感じました。
重めの内容ではあるけど、見終わった後は「うん」ってうなづける。
140分あっという間でした。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「色々あったね」
希望をもらった者と失った者と、
途中までまるでドキュメンタリーを見ているようなリアリティのある進み方で、それはそれで好きだった。
後半は完全に蒔田彩朱?にもってかれて、むしろこっちが主演じゃないかなー
そうしたいくらい。
万引き家族に並ぶくらいの日本の現状を描いている一本だと思う。
エンドロールの最後の最後まで見て一本となる作品です。
久しぶりに自然と涙があふれた
一人の人間の命を預かり、育てるという「ミッション」
一つ一つの映像が、どれも美しく、監督の美学が結晶化している。美しいけれど、とても血の通った作品です。この夫婦の人間性が高いので、救われます。そして中学生の二人も本当に純粋に好き合っての縁で。
ただ、つらい状況が続きます。人生には理不尽がいろいろあるね。
自然の情景が、人間の表情と、交互に重ねられていく。
重くエゴの泥沼化しそうな内容も、主人公に感情移入するとか、観客という批評家目線でもなく、不思議な立ち位置で観ました。まるでこの夫婦の友人のような気持ちになっていました。
血のつながりがあっても無くても、
誰かの幸せを願う。それが愛ですね。
でもなかなか足りない、世界には愛が。
愛を乞う人の方が多いから。
周りからはムリゲー扱いされても、中学生が一つの命を産んでくれたからこそ、これだけの「愛する側」になる人が生まれたとも言えます。新しい命は愛を運んで来ましたね。可哀想、とかじゃなく。
迷いのないメッセージ。
一つ大きな論点。
養子縁組の大事な条件が「親のどちらかが、育児に専念できる夫婦」。
一人の女性が質問しました。祖父母もいて、時短勤務もできるのですが、と。縁組仲介者(浅田美代子)が「皆さんにとって、仕事が大事なのはすごくよくわかります。でもそこは譲れない条件です、ご理解ください」とシンプルに、笑顔で、1ミリも揺らがず答えるところ。
世の中の流れ的には、産休育休保育園。女性も男性と互角に仕事人としての活躍が謳われる。一度正社員から外れると、正規雇用復帰は難しい現実。男性一人の稼ぎで一家が食べていくのは難しい時代。
でも本作での設定は専業主婦デフォルトのように捉えられなくもない。それもあえて台詞にして、入れている。ここは議論を呼ぶと承知の上でしょう。
河瀬監督が女性でよかった(男性監督だったら、単に、前時代的な偏見とこき下ろされたかも)。
いいのです、監督が世に問いたいことを描く。
その覚悟こそ映画を作る意味。
母という元型も問うています。
さまざまな母たちが出て来ます。
母になれば愛が自然とうまれる、というのは幻想(不都合な真実)。
いいのです、世の母たちは皆知っているのでは。
外ヅラつい整えたくなる自分たちを。葛藤です。一生かけながら、母も子も(父も)、不測の事態に試されながら、本音で関わり、魂を磨いていくのです、どんな時でも愛せるように。
その覚悟が出来ない親もいる。。。
河瀬監督、美しい映像で、ぐいぐい問うて来ましたね。
その思い切りが、心地よかった。
深い
特別養子縁組を題材に。
この、産みの親と育ての親をめぐる映画作品の中に、
八日目の蝉
夕陽のあと
そしてこの朝が来たが同テーマの三大名作になろうか。
それぞれ、展開と結末は違うがそれぞれに伝えたい何かがしっかりと描かれていて考えさせられる。
辻村深月作品は深い悲しみの中に最後は救いのある結末が多く、本作も河瀬直美監督がどう締めるのかに期待を寄せたが、こんなラストを見せられては誰も文句は言うまい。
素晴らしい!!
いつの時代にも子供を育てられないのにデキてしまうという「することしておいて、無責任な!!」という事が繰り返される。
事情も様々あるが表向きは結局そうだ。
いつも苦しむのは女性側であり、この映画でもワンシーンで象徴的に見せた相手の男の高校通学の姿。
この差がホントに辛い。
ついて離れない産んだ子の行く末。
これが気にならない産みの親はそうそういまい。
若干14歳で産んだこの子もそう描かれてストーリーは進む。
2時間19分の重く長い作品だが、各自の揺れ動きが余すとこなく出ている。
何より、単純な時系列で作品を繋がずに、産みの親、育ての親(夫婦)の展開の過去と今を素晴らしく編集して作品全体をまとめたところに私は感動しました。
これは見逃せない一本となりました。
久々の邦画。演技力に圧倒
透明感と衝撃
意外な展開でした。
サスペンス風で
謎ときな、雰囲気
子供同士のトラブルや
謎の電話
不妊 そして居酒屋の井浦新の会話
男が原因だと惨め感あるんやろな。
永作博美と井浦新の夫婦
蒔田彩珠、彼女は暗い感じがよく出てるね。
お姉さんは、駒井蓮はいとみち観ました。
TVシリーズでもあったね。安田成美やったね。
河瀬直美監督らしい作品だね。
親子の「嘘」が対となる映画
朝斗がソラを実際には押していないのに「ごめんなさい、押した(と言ったほうがいいの?)」と言った。
↓
親は朝斗がやったと思っている
〈ここでの親の対応〉
実際はソラが自分で飛び降りたことがわかった
↓
ここで親が真実を知る
〈ここでの親の対応〉
これを考える映画だと感じた。
それぞれ映画内では描かず、観客が考える余白がある。
演出として《実際には押していない》を分かりやすくするためなのか「押したと言ったほうがいい?」というセリフにしてしまったのはマイナス点だと思う。それじゃあ親はその時点で《子供が本当は押していないのに押したと嘘をついている》のが分かってしまうではないか!あそこのセリフは「押した」の方がそれぞれの対応を考える幅が広がると思う。
これに対となるのが映画の後半のヒカリの嘘とその対応。一つの答えとして。
ヒカリが井浦家を訪れ子供を返してほしいと伝える
↓
「あなたは本当の母親ではない」と永作
↓
子供が愛情深く育てられていることを知り、本当の母親なのに「私は母親ではない。ごめんなさい。」と嘘をつくヒカリ
↓
実際には本当の母親であったことが発覚
〈ここでの対応〉
永作が朝斗を連れて見つけたヒカリへ「わかってあげられなくて、ごめんなさい」
ここは描いて、一つの答えとしている。
私も親だったら本当は押していないと分かった時、子供を抱きしめて「わかってあげられなくて、ごめんなさい」と言う。そういう親でありたいと思った。
奈良学園?
実親と里親とは完全に接触を断つべきではないのか?と引き渡しのシーンで違和感を感じ、それが最後まで続いた。共働きはNGという規定にも疑問があったところ。育休取って良しといった制度にしたいところ。
しかし、養子縁組制度のあり方について論じているようではなさそう。むしろ、寄る方ない少女の救済論のように思える。蒔田彩珠の荒んだ表情と穏やかな表情の落差が良い。おじさんに切れた時の揮発性は思春期らしい演出。びんたで応酬した中島ひろ子も際立つ演技。同じく荒んだ少女役の森田想にも好感。
少し長いが、演出、演技は充実していると思う。しかし、制度的にはそのような着地は無理があるし、True Fatherの方は全く触れないというのも偏りがあるように思える。
何故実在の学校名を使うのか?理由がよく分からぬ。
映像化への感謝
原作ファンとして、また辻村深月のファンとして、最初映画化されることを知った時、正直複雑な気持ちでした。なぜこんなにも完成された文学作品を映像化する必要があるのかと。
「なかったことにしないで」
ひかりの手紙の中に隠されたこの言葉に佐都子が気づくこの重要なシーンは原作にはなかった場面である一方、この言葉を手紙に綴るシーンは映画には無く原作だけ描かれていた場面であることに気づかされ、原作と映像作品のそれぞれが繋がって演出されていることに驚かされました。
監督が原作を大切にしながら映像作品に残そうとされている心が伝わり、原作ファンとして強く感動されられました。
期待と不安の中で公開初日に映画館に行きましたが、観終わった後、映像作品としてここまで感動できるものを公開してくださったことに感謝です。
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