「もっと寄り添って…」朝が来る レモンブルーさんの映画レビュー(感想・評価)
もっと寄り添って…
「あん」以外の河瀬監督作品は ことごとく私には…合わない。と、また思ってしまった。
里親側と 産みの母側の事情や過程を丁寧に描いていて、冗長と思うシーンがあるかと思えば、え?何で どうして?こうなる?みたいな 説明不足な シーンも有って…
上手く映画に惹き込まれなかった。
でも、主役とも言うべき 蒔田彩珠さんの存在感に惹かれた。彼女を初めて観たのは「ゴーイングマイホーム」という阿部寛さんのドラマだった。まだ10歳?くらいだったと思うけど、また 上手い子役が出て来たな☺️と、楽しみだった。その後は「猫は抱くもの」で、中学生くらいになってて、ちょっと生意気な可愛い女の子を演じていた。久々に観た彼女は、中学生の幼さと 20歳?前後の女性を繊細に演じていて、益々楽しみな役者になりそうだ!
各人物が実力派俳優達によって 心情や背景が描かれていたものの、肝心な ひかりが何故 あの時に「子供を返して欲しい」と里親に会いに行ったのかの 動機が よく解らなかった。子供にはずっと会いたかったのだろうけど…。友達だと思ってた人に裏切られたショックで…?
それはともかく…一番 情けなく思ったのは、井浦新、永作博美演じる夫婦が ひかりをまじまじと見つめながら、1ミリも…あの時の14歳のひかりと気づかなかった事!
女性である。14歳の時のままである筈はない…化粧だって髪だって染める。中学生という多感な歳に 図らずも…好きな人の子を産んで、自分でなく 親の意思で 子から引き離された女の子が その後 どう生きたか…の想像力が あまりに無さすぎると 呆れた。
見た目が違うから…ひかりではないという…少しは、自分達の思い込みを疑えよ!と、イライラした!
夫妻は、「偽者」が現れた時点で、何処かで生きてる「ひかり」の事を考えただろうか?
警察が訪ねて来て 初めて気付くって…それで、何故か 警察より早く永作が ひかりを見つける?一晩中探し歩いたのかと思ってたら、何故かアサトも一緒?!連れて探してたの?…えェッ?!
アサトが 夢の中?で ひかりの薄ぼんやりとした顔を見たようなシーンが有った。あれは、生まれたばかりのアサトが無意識に宿した母の面影だと思った。
だから、
ラストシーンではひかりの顔をじっと見つめて…その後 何かを感じて表情が緩む…のかな…と期待したけど…。
何を言いたいドラマだったのか
「朝が来る」というタイトルから ひかりの人生の朝…という意味だと思うが…
ドラマとしては、この先の方がずっと気になるんだけど…。
」
コメント頂き有難うございます!確かになぜひかりとわからなかったのか?ということなんですが、一度しか会っておらず、その時も互いの精神状況も普通ではなかったと思う点、その後のひかりの人生が、かつての彼女の面影を奪ってしまうほど過酷なものだったと勝手に解釈しました。
母親が姉をひいきしているなと、私も思いました。佐都子の方は、まず第一に守りたいのはあさとなので、ひかりが色々あってすさんでしまった(見た目はそうですから)のを分かった上で、敢えて厳しい態度を取ったのかと思ったんですけどねえ。そこは違いました↷
なかなか簡単に感動させてくれる映画じゃなかったですね。若い二人が真剣に愛し合っていれば、ひかりの母親をひどいと思えたんですが。
聡子が、「あなたはあの子の母親じゃない」と言った時、てっきり、「あなたのような人に母親と名乗って欲しくない」という意味だと思ったのに、ホントに気が付かなかったのォ~とちょっとがっかりしました。だからレモンブルーさんのレビューに同感です。
映画好きな女友達がいないので、この場で感想を言い合えるのがうれしいです。丁寧なコメントをありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
私だったら許しがたい、と思うのは、将来(狭い意味の将来。普通に大学に行って就職するみたいな)を台無しにした、からではなくて、つまらない相手と覚悟も無く妊娠をしたからなんです。真剣な恋愛には見えませんでした。現に相手は無責任だし、ひかりもこの人の子供を産みたいと思っていたようにも見えませんでした。生まれる子供がかわいそう。だから、母親もあんな対応になるのかな、と。
レモンブルーさんみたいに考えられればいいんですけど、肝が据わってないと難しいです💦
ひかりの母親の娘への接し方が(娘から見たら)ひどいな、と思える感じ、私はリアルだなあと思いました。親戚に話すかどうかはわかりませんが、私だったら怒りを抑えることが難しくて、でも起こったことは仕方がない、落ち着いて未来に向けて良い解決策を考えねば、って必死になるだろうから、とても娘を優しく見守る気持ちにはなれないです。ちなみに他の方のレビューによると、ドラマ版ではもう少し娘に寄り添ってくれるようです。
レモンブルー様コメントありがとうございます😸
私は河瀬監督は朝が光を連れて来て、希望が生まれるということを言いたかったんじゃないか、と解釈しました。奈良も瀬戸内海も光が溢れています。豊洲は最近行ったのですが光が溢れていました。
確かに不自然な部分も有るんですが、私は楽しみました。
ゴーイング マイ ホームは見ていました。不思議なドラマ。
コメントありがとうございます!
おひさしぶりです、レモンブルーさん。一ヶ月ほど前からコメントを頂いたレビュアーさんの方でコメントを残すようにしたサプライズです笑
すごく気持ちわかります。私もラストと全体の評価の良さには納得がいきません。今作の主人公はあくまでも里親のはずなのに、ヒカリばかり描き里親のことが子供を引き取るまでしか描かれておらず、物足りなさと疑問が残ってしまいました。それもあって、ヒカリと里親の会話には「うーん、そうじゃないんだよな~」と思ってしまいましたよね。
予告を見てサスペンス的な映画かなと思っていたのもあってか、突然のドキュメンタリー風にはかなり驚き正直ショックでした。