ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビューのレビュー・感想・評価
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進んだ価値観がごく自然に備わった高校生たちに宿った希望
『エイス・グレード』を観た時には、自分たちが生きてきた時代とは隔世の感がある青春映画の新しい形に目眩がしたものだが、こちらは古き良き青春映画のフォーマットをベースにしつつ、新しい世代の価値観が織り込まれていて、懐かしくも新鮮。主演がジョナ・ヒルの妹だからというだけなく、明らかに『スーパーバッド/童貞ウォーズ』の現代版だと思うし、青春映画につきものの「終わってしまう切なさ」みたいなものを突き崩す陽性なエネルギーも痛快だった。
ただ、これをアメリカの等身大の青春像と捉えていいのかはわからない。というのも、登場する高校生たちの、バカなようでいろいろわかっている感やバランスの取れたジェンダー意識みたいなものは、もしかすると一種の理想像ではないかとも思ってしまうから。
例えば主人公を含む本作の高校生たちは、エリート高に通い、選ばれし者だけが通れる狭き門を突破して名門大学や広い世界に飛び出していく。それだからこその知性と意識の高さなのか、時代が変わって今の常識はここまで進んでいるのか? 正直、前者にフィクションが混じっているおかげではないかと邪推してしまうのだが、こういう映画がバンバン作られて、老若男女の常識がアップデートされていくなら大歓迎である。
青春群像劇
2015年前後のアメリカが舞台になるのかな。
定番だけども、ティーンエイジャー達のプライド、恋、ドラッグ、性などなどの悩みを明るくユーモラスに描いている。
主役の2人も魅力的だが、脇役達のキャラも立ってるからこそ、その世界観が膨らんで面白い。
真面目人間と言う意味では、多くの日本人が主人公達に共感が出来るんじゃないかなぁ…。
学校で1番学んだ日の話
いや〜、面白かった、いい作品。
笑って、笑って、ちくっとしてほろり。
勉強だけじゃだめだし、人を見下してもだめ
劣等感の矛先は人に向けるものでもない
自分との向き合い方を分からないままだと
大人になってこじらせることもある
日本とは文化や価値観違うけど
感情移入できました
自分とは全然タイプの違う
人間たちばかり出てきますが
青い!苦い!爽やか!は
共通してあるんだなと思える
素晴らしい青春映画でした
学生の頃、自分に自信が持てなくて
苦手な人とつるまなかった私は
本当に勿体無いことしたと
大人になってから色んな人と出会って
思うようになりました
他人にどう思われようと
自分らしくいるほうが楽だし楽しい
ガチガチの日本生まれ日本育ちですが
こういう作品観るたび日本ってなんて安全で
息苦しい国なんだろうって思います
車あんな風に乗り回してみたい!!
パンケーーーーーキ!!
下品だけど、アメリカンなJK
高校生活を勉強一色で染まっていた彼女たちが、卒業式前夜に最後の高校生活を楽しもうということでかなりはっちゃける作品です
アメリカのJKはかなり性にオープンで、会話なともちょっと下品なのですが、そういう所もアメリカンコメディという感じがして面白かったです。全体を通してコメディとして描かれていくのですが、恋愛や友人関係となると、見入ってしまうような内容になっていました。失恋のシーンや友人との喧嘩のシーンでは、明るい音楽も消え、シーンとしたなんとも言えない感情が込み上げてきました。青春は全て楽しいことだけではないのかもしれません、失恋や喧嘩も後になっては笑い話になるし、いい経験です
この経験をしたからこそ、成長することができたし、より仲を深めることができたんだと思います。たった1日という短い時間でしたが、沢山のことを経験し「最高の青春」だったと思えるような1日になったと思います。ラストには感動が待っていたんですが、おい泣かせろよって思いました笑
友達は持つべきですね、青春しましょう
2人の友情がすごく素敵だった。 会話のやり取りも軽快で面白い。 遊...
2人の友情がすごく素敵だった。
会話のやり取りも軽快で面白い。
遊んでるだけのバカだと思っていたら実は違ったと気づくことから始まり、同級生たちの今まで見ようとしていなかった一面を知っていくところは本当にいいシーンで溢れてる。
モリーの卒業式でのスピーチも普通の映画なら長々と語りそうなものなのに短くてシンプルなのが逆に感動的だった。
この映画の中では差別や偏見が一切なくて人種や容姿でバカにされることはないしLGBTもオープンで、意地悪なチアリーダーも威張ったアメフト選手も出てこない。
多少の人気の差はあれど周りから浮いているように描かれてる2人でさえパーティに来ればウェルカムで嫌味のひとつも言われない。
すごく平和だしこの映画の魅力のひとつでもあると思うんだけど少し引っかかってしまった。
理想はそうなんだけどね……みたいな。
一夜の冒険と友情の物語
何人かの映画系ユーチューバーさんが2020年公開映画のランキング動画などで挙げていた作品。前々から観たいと思っていましたが、公開中は観にいけなかったのでレンタルが開始された今のタイミングでの鑑賞になりました。
「勉強一筋だった女の子が卒業前夜のパーティーに参加する」という程度のあらすじを知っている状態での鑑賞です。
結論、めっちゃ面白い!!!!!
女の子同士の友情。恋愛。コンプレックスを乗り越えて行く過程。今まで「遊んでばかりの奴ら」とどこか下に見ていた同級生たちとの交流を通じて人には色んな良さがあるということを学んでいく。私自身は主人公の彼女らとは年代も性別も違いますが、彼女らを見ていると、自分も身につまされる部分も多くてまるで自分のことのように感情が揺さぶられました。この映画、最初から最後まで最高です。ただ、随所に結構生々しい下ネタが挟まるので、苦手な方には注意してほしいですね。家族で観ると茶の間の空気が凍るかも。
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生徒会長を務めるモリー(ビーニー・フェルドスタイン)と親友のエイミー(ケイトリン・デバー)は高校生活で全く遊ぶことなく学業に専念し、一流大学に進学できることを誇りに思っていた。勉強もせず遊びまわっている同級生たちをどこか下に見ていたが、彼らも自分と同じように一流大学に進学することを知り、勉強だけしていた高校生活を強く後悔することになる。高校生活最後の卒業式前夜、今までの分を取り戻すようにモリーとエイミーの二人はパーティーへ繰り出すのであった。
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モリーが進学することになるイェール大学は、2019年の世界大学ランキング8位の大学です。日本の東京大学ですら42位ですので、そのレベルの高さがうかがえます。自分が青春を投げうってようやく入学した大学に、今まで見下していた同級生のギャルも入学する。モリーは今までの人生を否定されたかのような強いショックを受けることになります。自分も似たような経験があるから分かります。これはマジでショックです。
アメリカでは卒業式前夜にパーティーを開くっていうのが普通なんでしょうかね。調べてみると、アメリカは小学校から高校までの12年間が義務教育なんだそうです。高校卒業は12年続いた義務教育の修了を意味しているため、日本と比べるとかなり大規模で盛り上がる卒業式になるらしいですね。新たな知識を得ました。
今まで遊んでこなかった二人の女の子が初めて参加する卒業式前夜のパーティー。意中の相手が参加しているパーティーを探して、同級生主催の様々なパーティーをハシゴするという展開ですが、今まで真面目一辺倒で過ごしてきた彼女らはパーティーの楽しみ方が分からず、ハメを外し切れていない様子がなんとも微笑ましいです。
意中の相手を探してパーティーを渡り歩くというたった一夜の大冒険が、二人の少女の価値観を変えるような事態へと発展していきます。脚本が素晴らしく、風呂敷広げ方・畳み方が実に見事です。笑いながら観られて最後にはほっこりとした気分にさせてくれます。
親友に隠していた秘密や今まで見下して関りを避けていた同級生たちの意外な一面を見つけた彼女らに待ち受ける未来は、今までの勉強ばかりで視野の狭まった頃からは想像できないほどに開けていることでしょう。たった一夜の青春を描いた素晴らしい映画でした。オススメの映画です!!!
teenage
ズルい脚本というか、上手い脚本だった。
キャラ設定も技アリだ。
前半を観るに、ほぼほぼ内容がないようなエピソードが綴られる。どうでもいい話というか、そこら辺に転がってる話を若干大袈裟にって感じ。
半ばまで観てて、あーこりゃハズレかな、なんて事を思う。
ところがだ。
後半になり話が急速に目的地を目指し収束していく。
そうすると、どうだ。
たった1日にも満たない時間なのだが、しっかり彼女達は成長する。
ラストを観る頃には心地良い感動すら覚える。
無軌道のように見えた脚本は、そのまま十代の未完成かつ未熟な感性のようで、自由だし制約を蹴散らしながら進んでいくようだった。
様々な価値観が1夜にして変わる。
未完成だからこその柔軟性が羨ましい。
人との邂逅もそうだし、固定観念の破棄もそうだ。
未知の世界、この場合はパーティなのだけども…そこに踏み出す勇気とか「若さ」に溢れた作品だった。
SEXに対するアプローチも赤裸々で、変に真面目ぶる訳でもなく等身大だったような気がする。
ちょっと凄いなと思うのは、主役2人のスリムな方。
冒頭はパッとしないなぁなんて観てたのだが、彼女がその夜に破った殻は相当多く、相当分厚い。
卒業式で見た彼女は誰より魅力的だった。
最後のカットに至る空気感も好き。
ああいう事してたわ。
色々な事を「若さ」で薙ぎ倒し乗り越えていく時代。
脆いから強い。
硬いから崩れやすい。
そんなエネルギーに溢れた作品だった。
優等生
前半は映画もクラスの雰囲気も幼い感じがして、違和感というかすべってる感じがした。途中から慣れてきたのか、テンポがよくなったのかわからないけど、面白くなった。
一流の大学に行く学生が多い高校で、上流・中流の家庭で育った学生ばかりが登場する。幼なさやすべってる感はそのせいだったのかもしれない。
ただ、主人公も勉強ばかりしていたという割には、そういう感じがあまりにもなさすぎた。中国語をしゃべる場面だけは勉強の成果を感じたが、それ以外はごく普通の高校生で、勉強なんかしていない感じ。同級生も育ちはよさそうだが、一流大学に行くような風貌の学生は皆無で、そこにリアリティを感じられなかった。
その点に不満が残るが、高校生が卒業して未来に踏み出す時の不安と決意をポジティブに描いた気持ち良い映画だ。
パーティーしよう!
活躍著しい女優オリヴィア・ワイルドが、映画監督デビュー。
題材は、ハリウッド・コメディではよくある卒業前夜祭のドタバタ劇。
楽しさ、愛らしさもたっぷり。
優等生で親友同士のエイミーとモリー。勉強一筋、卒業したら名門大学へ。それが誇りだった。が…
遊んでばかりいた同級生もハイレベル大学に進学する事を知り、ショック!
あっちは遊びも勉強も充実、なのに私たちは勉強だけ…。私たちの高校生活って何だったの!?
そこでモリーが提案。パーティーに繰り出し、高校最後の夜、チョー遊ぶ!
ありふれた題材のように見えて、少々捻り。
大抵主人公はおバカが多いが、本作は優等生というのが発想の転換。
しかし優等生なので、遊び方を知らない。
遊んでるつもりが、ぎこちなかったり、ヘンテコだったり。
最も盛大なパーティーが開かれている同級生の家へ。でも、そこが分からない。
やっと辿り着いたと思ったら別の卒業パーティーで(2軒目のミステリー・パーティーがクセありそうだけどちょっと面白そう)、カージャックの真似事してみたり(←コラ!)、たまたま乗せてくれた車が校長先生でこっそりポルノ動画見ていたら…お約束の展開。
一夜の珍道中…いや、大冒険!
果たして彼女たちは、パーティーに辿り着けるのか…!?
エイミー&モリー、ケイトリン・デバー&ビーニー・フェルドスタインが最高!
2人共、“千年に一人の美少女”級ではないけれど(ビーニーはどちらかと言うとぽっちゃり系)、とってもキュート!
尚、ビーニーはジョナ・ヒルの妹で、さすがのコメディセンス。
脚本はブラックリスト(未映画化脚本)の一本。
だからこその面白味もさることながら、それを共感たっぷりの青春ムービーに作り上げたオリヴィアの手腕も見事。
何故オリヴィアが本作を監督デビュー作に選んだのか。
脚本に惹かれたのは勿論、ひょっとしたらオリヴィア自身もこんな経験があって、役柄に自身を重ねたんじゃないかなと思えてきた。
やっと辿り着いたパーティー。
そこで念願の一時を過ごしたかと思いきや…。
同性愛者のエイミー。
イケメン同級生に恋心を抱くモリー。
慎重派のエイミーと、行動派のモリー。パーティーへ向かう間も、パーティー後も、度々意見がぶつかる。
ノリノリのユーモアの中にも、思春期の少女たちの悩みや葛藤、繊細さ。
かけがえのない友情も込めて。
卒業前夜パーティーは不完全燃焼だったかもしれない。
でも、彼女たちには本当のパーティーがまだあった。
そう、卒業式当日。
さあ、パーティーしよう! エイミー&モリー!
大学では勉強も遊びも充実させてね♪
最高だった
・アメリカ文化をベースにしてるっぽいギャグがわからなかったけど、終始笑える展開でとても最高だった。モリーがエイミーに実はニックが好きかもしれないけど、違うと蓋をして自己否定的な言動をした時にエイミーがモリーの発言をモリーに私の大事な親友に何て事を言うの!と注意したシーンが印象深かった。自分の言葉として発しているものも自分への暴力というか、そういう気がした。
・冒頭の自己啓発から始まったのがモリーがどういう人かを物凄くわかりやすく描いていたり、全体的に一目見て関係性やキャラクターがわかる演出が凄く良かった。
・皆いい人で何だか楽しい気持ちになった。
・レズビアンのエイミーがその事で悩んでいるわけではなく、ゲイっぽい青年もいたり、それが普通っていう感じが良かった。
・コメディらしく、金持ちの青年や無茶苦茶なジジみたいなキャラクターが沢山出てきてとても楽しめた。
・あの短時間で登場人物の大半が印象深くて凄いなぁと思った。
・ラストの浸ってたところも泣けた。
素晴らしかった
ジェンダーがめちゃくちゃで、区分けがデリケートな分、トイレが男女共同になっていたようだ。学校がそもそもハイレベルなため、ひどいいじめがなく、ヤンキーもいない。チャラい同級生がみんな賢くてびっくりするところがいい。パーティに行ってもそれほど悲惨な目に合わない。その分、主人公のいじけっぷりがリアルに繊細で気持ちが伝わる。
うちにも女の子がいるから、あんなふうにいい友達に恵まれて欲しい。
ストーリーはもうちょっとひねりがあってもよかったのだけど現時点で、今年一番の女子映画。何より登場人物がみんな活き活きとしていて素晴らしい。カラオケの場面よかった。
スクールカーストなんか関係ねえ!青春最高。
最初はアメリカのコメディらしい下ネタやスラングの応酬にちょっとついていけない感じがしたけど…
ジェットコースターのような展開の中に10代の痛さや苦さ、女の友情、恋のドキドキが詰まっていた。
良かったのは、優等生が最終的に報われて、遊んでいた子たちが逆にひどい目にあってひれ伏す…みたいな勧善懲悪的な展開にならないところ。優等生も不良も、イケてるやつもダサいやつも、ジェンダーも人種も歳の差も何にも関係なく、みんなが最低で最高で愛おしい。
現実にはスクールカーストみたいなものは確かに存在するし、一度そういうヒエラルキーの中で下に見られると、上の階層の人間とは絶対にわかり合えない気がしてしまう。でも実はそんな壁は簡単に壊せる。壁なんて無視して今を楽しめ!と10代の若者の背中を押してくれる作品。
愛おしい感覚
ラジオで宮藤官九郎氏が良いと言っていたのを聞いて。
ポスター、イメージ写真だけを見ている時はよくある『冴えない女子が勇気を出して鬱屈としていた日常の明日をちょっと変える』みたいな感じだろうなーと思っていたのですが。
それは違ってはいなかったけれど主人公2人のキャラクターが濃すぎる。良い意味で。最高に良い意味で。
周りの登場人物達も濃い。濃いけど映画全体のバランスがとても良い。ミニシアター、単館系と呼ばれる映画でよくある小さな街の少人数で事が起きるスケール感も絶妙に良い。
色味、テンポ感、構図もポップでちょうどいいくらいのおしゃれ。
親と見るには気まずい下品さなんだけど可愛らしいコメディ具合と後味がとても気持ちが良い。体感的に、アーティストのライブでいうとみっちり2時間半のワンマンじゃなくてフェスで小一時間観るくらいのボリューム感。
昔はガリ勉と遊び人、みたいな棲み分けが分かりやすかったけど昨今は見た目がチャラかったりガチ趣味がありつつも高学歴だったりっていう人も多いと感じていて、映画の主人公のように成績の良さだけを心の拠り所にして生きてきた子も居れば厳格な家庭に息苦しさを感じつつ出来る限り抗っている子も居たり、個人の自由を認められつつある世の中だからこそ個性を強要されてしまう今っぽさがあるなぁと思いました。万人に薦めたい気持ちと、これが面白いと共有できる人は信用できるぞと言う気持ちになった映画でした。面白かった!
おりこうさん女子2人の冒険譚
自律心が強くて、努力に努力を重ねて有名校に入学を決めた女子高生
自分の信じる道をまっすぐと、前を見てガンガン進んできた
その傍らにも、自分と同じように、考え、努力して、自分がほんとに望む進路を掴んだ同級生がいることはまったく目に入らず
若者の特徴と言ってしまえばそうだけど
自分の周りの友人の心に気づけたことが最高の成果
最後の最後に間に合ってよかったね!
でも、ブックスマートならではのアンバランスさは苦笑
特にピザのデリバリーマンに無防備な行動を注意されて納得しちゃうところ
無事で何より
あと
これは女性監督だからということじゃないと思いますが
女子高生が当事者としての同性愛話で盛り上がったり、ポルノ(それも同性愛の)で興奮するって、「おおっ!」てなりました
ナイスバディドールになるところも面白かったけど個人的には不要だったかなって(失礼)
大人としては、自分の学生時代を郷愁をもって振り返るんだけど
ど真ん中の高校生が映画館にいなかったのが残念でした(これは別の問題)
カムアウト(夜遊び)する・・・
80年代のジョン・ヒューズ監督作みたいにパーティで盛り上がろうぜ!といった雰囲気なのだが、違うのはLGBTが当たり前になっていて差別なんてものがない現代高校生たち。何だか必死で勉強してたのが馬鹿らしくなるほど、遊んでばかりのパリピたちもハイレベルな大学へと進学を決めていることに愕然とするモリーとエイミー。
お下品、下ネタ、なんでもありのハチャメチャコメディかと思っていたら、後半には意外にも真面目路線へと舵を切っていった。結局、2人は勉強ばかりで頭でっかちとなり、周りの生徒たちのことが見えていなかったのね。生徒会長ならもっと見てなきゃと思うのですが・・・
そんなこんなで3つのパーティをハシゴした2人・・・いや3人。ジジだってただのパリピじゃなく、寂しいからあちこち顔を出していたんですね。2軒目の推理マニアの集まるパーティも何となく面白そうだったけど、卒業式前にやるようなものじゃない。
アメリカンコメディの代表的なウィル・フェレルも製作総指揮に名を連ねていますが、どちらかというとバチェラー・パーティの女性版みたいな雰囲気で、モリーにしてもフェレルっぽい性格を投影しているかのようでした。個人的にはライドシェアのリフトが一般的になってることの驚きが隠せません・・・
一生に一度だけの、二度とこない瞬間
前評判が良く、かなりワクワクして映画館へ。
自己啓発タイムからのガンガンな音楽、
ボロ車で迎えに来る友人と、謎の掛け合いから始まった時点でニヤニヤが止まりませんでした。。
最高に楽しい、自由、青春、子どもと大人のちょうど間。
ムカつくアイツが、変な彼女が、恋い焦がれていたあの子が、寂しげなアホ男が、ウマの合わないビッチが、校長だって先生だって、そして全て知っていると思っていた親友でさえ、
全く知らない一面があって、知ろうともしていなかった心に気付く。
その瞬間の言葉には言い表せないくらいの嬉しさと、あぁ何でもっと早く、というきっと一生忘れない小さな後悔。
学生時代、別に勉学一筋というわけではなかったし、何でも言い合える友人もいたし、恋愛だって人並みにしたけど、
結局2人のように、その時を主人公として生きてやろうと飛び出したことはなかったなぁと。少し悔しい。いや、かなりかも。
個性的で愛すべきキャラクターで溢れて、
笑いと馬鹿馬鹿しさと下ネタと思わず苦笑いが出てしまうような気まずさと、
そして要所要所で描かれるこの年代特有の切なさ。
これこそ青春映画。
終始流れる音楽も最高。サントラ欲しいな。
テンポは前半はちょっと停滞気味ですが、
目的のパーティに乗り込むあたりくらいから一気に引き込まれるし、感情の触れ幅が大きくてすごくよかった!
プールのシーンは特に大好き。
結構真面目なレビューですが、めちゃめちゃ楽しくてノリノリな映画なので是非気分上げたいなって人、観て欲しいです!
2人の、一生に一度だけの、二度とこない瞬間を一緒に経験できて嬉しかった。
というか人生二度とこない瞬間瞬間の連続だなぁとも思って、自分のこれからの瞬間を大切にして、楽しもうと思えた!!
※フレンズ大好き人間なので、まさかのリサ・クドローが出てきたのめっちゃ嬉しくて思わず前のめりになりました笑
それと、ジジ!!!大好きだ!!!
【”高校生活、真面目に勉強して来たのに、何で遊んでたアンタ達が良いトコに入れるのよ!”勉強ばかりしていた”イタイ”二人の女子高生がサマザマな”実践”を積んで成長する姿をオカシクも愛おしく描いた作品。】
ー今作の監督は”あの”オリヴィア・ワイルドと資料にあり、ビックリした。
だって、「ラッシュ/プライドと友情」のイケイケ美女や、最近では「リチャード・ジュエル」で、彼を執拗に犯人にしようとした記者を演じた人ですよ・・。(深い意味はない・・)
更に、今作品の弾け切った面白さ(特に後半)に、二度、ビックリした作品。
笑いのセンスが凄いなあ・・。-
■印象的だったシーン
・生徒会長のモリーがトイレで、同級生たちの彼女の悪口を聞いてしまうシーン。ドアを開け、”私はエール大学に行くのよ!”と鼻高々に言ったら、まさかの
男と遊んでいる女と思っていたアナベルから”私も、エール大学。学校で会っても声を掛けないでね・・” 男子二人も名門大学、有名企業に進むことが分かったシーンのモリーの驚愕の顔!
・で、弾けたモリーが親友エイミーとともに、高校最後のパーティに出陣!
ーエイミーのパンダ問題など、”男には想像でしか分からない”のだが、とてもオカシイ。校長先生も内職で大変だし・・。-
で、エイミーは好きな女の子に告白しようとするが、ナカナカお目当てのパーティに辿り着かない・・。ジジは瞬間移動の技を持っているのか、どこにでも出現するし・・。ー
・漸く辿り着いたお目当てのパーティで、エイミーはあっさり撃沈するが、何故かそりが合わなかったホープとトイレで・・”そこ、別の穴・・”
ーうわわわ・・。アメリカの女子高生って凄いなあ・・。オカシイ・・。-
・モリーもアナベルの真の姿を知り・・。
ーそうだよねえ、勉強してなければ、エール大学には入れないよなあ、多分・・。- そして、初めてエイミーの進む道を知り、大ゲンカ。
ーエイミーはモリーのいう事を何でも聞く只の友人ではなかった・・。キチンと夢を持っていたのだなあ・・。-
・そのエイミーが勇気を奮い、皆を助ける場面では、少し沁みる・・。
ーモリーの生徒会長挨拶のシーンも勿論、良い。-
<様々な”実践”を積んだモリーとエイミーは、ちょっと皆から敬遠されていた友人たちとの絆も深まり、夫々の道を歩んでいくのであった・・。
それにしても、コミカル&エロの絶妙な絡ませ方は、日本の高校生が主人公の映画では、観たことがない。お国柄かなあ・・。>
■蛇足
・エイミーのパンダ問題、家人に使い方を聞いてみようかなあ・・。張り倒されるかなあ・・。
新しい世代の高校卒業物語。
book smartとは、書物上の知識がある、学問はあるが常識がない、ってゆう意味みたいです。
対義語(多分)は、street smartで、世慣れた、世間ずれした、っていう意味なんだとか。
ブックスマートだったエイミーとモリーが、ストリートを歩み始める前夜のお話です。
エイミーとモリーの高校は、面白い面々がいます。
エイミーの思い人ライアン(女の子)がとてもいい。リスみたいな前歯に、カーリーブロンドでメガネっ子。
ベタなモテ要素がないけど、同級生にいるかもってゆうリアリティがあってよいです。
キャスティングがほんとにいいなと思いましたよ。
トリプルAってゆわれている女の子と、一緒にトイレでモリーの悪口ゆってた男子2名も、いい味だしていたし。
特にメキシコ系の子、憧れの先生を見て、みつあみほどくところ笑った。
なんでほどく?みつあみでもかわいいのに?おもろーい。
シェイクスピアの喜劇を悲劇として演じるとかゆってた、黒髪眼鏡のスーツ系おしゃれ男子と、相方(?)みたいなド派手アフリカン男子も見てて面白かった。
なぜかどこのパーティにもモリー達より先に来ているジジ(この人キャリーフィッシャーの娘だそうで)も最高。
なんで卒業式に月光の第三楽章を弾いているんだ?なジジ。パンチきいてた。
エイミーに突っかかるかわいこちゃんホープは、実はちょっとエイミーが好きで、パーティ会場でちょめちょめ…ぐふふ。
他にも校長先生の副業とか(校長先生の中の人はオリヴィアワイルドの夫さんだとか)、自分の写真入りTシャツ作ってる男子とか、小ネタのエッジが立ってて笑った。下ネタもいい感じ。
いるか?と思ったのは、ドラック漬けのイチゴ食わされて(ジジにW)、ラリった時に二人で見たバービー人形かなんかに変身するくだりが、意図がつかめず???でしたよ。
ふたりとも淡い恋に破れたものの、けんかもしたものの、相いれないと思っていた同級生の良き一面を見つけ、自分の欠点を親友に突き付けられ、今までの自分ではいられなくなった。
良き青春物語だったと思います。
モリーは、ミシェルオバマとルースベイダーギンズバーグの写真を部屋に飾っていて、最年少でルースと同じ職についてやるって決めてる仕切り屋さん。
エイミーは、たぶん内弁慶ってゆうか引っ込み思案で、自分から動くことが苦手。それを変えたくて、モリーに内緒で一年アフリカへ行こうとしていたのかなと思う。
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