「パーティーしよう!」ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
パーティーしよう!
活躍著しい女優オリヴィア・ワイルドが、映画監督デビュー。
題材は、ハリウッド・コメディではよくある卒業前夜祭のドタバタ劇。
楽しさ、愛らしさもたっぷり。
優等生で親友同士のエイミーとモリー。勉強一筋、卒業したら名門大学へ。それが誇りだった。が…
遊んでばかりいた同級生もハイレベル大学に進学する事を知り、ショック!
あっちは遊びも勉強も充実、なのに私たちは勉強だけ…。私たちの高校生活って何だったの!?
そこでモリーが提案。パーティーに繰り出し、高校最後の夜、チョー遊ぶ!
ありふれた題材のように見えて、少々捻り。
大抵主人公はおバカが多いが、本作は優等生というのが発想の転換。
しかし優等生なので、遊び方を知らない。
遊んでるつもりが、ぎこちなかったり、ヘンテコだったり。
最も盛大なパーティーが開かれている同級生の家へ。でも、そこが分からない。
やっと辿り着いたと思ったら別の卒業パーティーで(2軒目のミステリー・パーティーがクセありそうだけどちょっと面白そう)、カージャックの真似事してみたり(←コラ!)、たまたま乗せてくれた車が校長先生でこっそりポルノ動画見ていたら…お約束の展開。
一夜の珍道中…いや、大冒険!
果たして彼女たちは、パーティーに辿り着けるのか…!?
エイミー&モリー、ケイトリン・デバー&ビーニー・フェルドスタインが最高!
2人共、“千年に一人の美少女”級ではないけれど(ビーニーはどちらかと言うとぽっちゃり系)、とってもキュート!
尚、ビーニーはジョナ・ヒルの妹で、さすがのコメディセンス。
脚本はブラックリスト(未映画化脚本)の一本。
だからこその面白味もさることながら、それを共感たっぷりの青春ムービーに作り上げたオリヴィアの手腕も見事。
何故オリヴィアが本作を監督デビュー作に選んだのか。
脚本に惹かれたのは勿論、ひょっとしたらオリヴィア自身もこんな経験があって、役柄に自身を重ねたんじゃないかなと思えてきた。
やっと辿り着いたパーティー。
そこで念願の一時を過ごしたかと思いきや…。
同性愛者のエイミー。
イケメン同級生に恋心を抱くモリー。
慎重派のエイミーと、行動派のモリー。パーティーへ向かう間も、パーティー後も、度々意見がぶつかる。
ノリノリのユーモアの中にも、思春期の少女たちの悩みや葛藤、繊細さ。
かけがえのない友情も込めて。
卒業前夜パーティーは不完全燃焼だったかもしれない。
でも、彼女たちには本当のパーティーがまだあった。
そう、卒業式当日。
さあ、パーティーしよう! エイミー&モリー!
大学では勉強も遊びも充実させてね♪