ラスト・ムービースターのレビュー・感想・評価
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【バート・レイノルズのほろ苦くも、見事なラスト・ムービー】
俳優として、毀誉褒貶の人生を生き抜いたバート・レイノルズが、”この人、誰が観ても貴方でしょう”ヴィック・エドワーズを演じる。
酸いも甘いも経験した俳優ヴィック・エドワーズは豪邸に一人暮らし。可愛い女性のお尻を嬉しそうに眺めながら買い物もする。
そんな隠居生活を送る彼のもとに、故郷の近くの映画祭から招待状が届くところから物語は動き始める。
クリントもデ・ニーロも出席したと聞いて、重い腰を上げたのだが・・。
俳優ヴィック・エドワーズ=バート・レイノルズが、自らの人生を付き添いのタトゥ入りまくりのリル(アリエル・ウィンター)に自虐的に語るシーンや、若き自分と共演するシーン”「トランザム7000」の暴走シーン”や”「脱出」の小舟のシーン”で彼が自信満々の若くてヤンチャな自分に語る言葉の数々。
そして、5度結婚した彼が、最初の妻を訪れ過去の自らの所業を涙を浮かべ詫びるシーンや、映画祭のスタッフ・観客たちに話しかけるシーンは涙なしには観れない。
<後半の様々なシーンの言葉を遺したくて、この映画に出演したとしか思えない俳優ヴィック・エドワーズ=バート・レイノルズ、見事なラスト・ムービーである>
風呂入るときは鼻輪は外すのね・・・
自身を自虐的、懐古的に描いたバート・レイノルズ最後の主演作となった。大学時代のフットボールのネタや結婚を5回もして貧乏になったというネタなんてのは彼の人生そのままなのだろう。いきなり過去映画の『トランザム7000』が映し出されてびっくりするけど、フィルム合成によって当時の姿と老人になった姿を同時に映し、会話も成立させるのも見事。トランザムは映画館では見てないため、ちょっと興奮した!
カントリー・ミュージックが似合う街からの招待状。5回目となるナッシュビル映画祭には過去にもデ・ニーロ、イーストウッドたちが受賞しているという。愛犬も亡くしたことだし、参加を渋っていたのだが、この有名俳優たちの名を出されると、「しゃーない、行ってやるか」状態になるという、過去の栄光を引きずった老俳優。70年代のスターなので、知る人ぞ知るといったスターなのだが、テキサスの映画オタクたちは盛り上げようと頑張っているのが微笑ましい。
テキサスに降り立ったものの、映画祭のショボいところに憤まんし、オープニング上映が開始されると一人で飲み始めるヴィック。さらには翌日のスピーチもドタキャンしてしまい、アシスタントであるリルとノックスビルへと足を延ばすのだった。そこではスタジアムがメインだったため、彼の学生時代の話も続くが、『ロンゲストヤード』も使われるか?と思いきや、歓声のみに終わった。残念・・・。あと登場するのは知らない映画でした(汗)
リルを演ずる女優アリエル・ウィンターがまたキュートで、彼氏に浮気されて気になってしょうがないのだけど、そこんとこは人生の達人ヴィック老人が「ろくでもない奴やめとけ。付き合うならシェーンにしろ」などとアドバイスを出すところもいい。また、抗うつ剤に関して色々試してる経験が明かされ、まるで抗うつ剤オタクか?!と、劇場内一人で笑ってしまいました。そうそう、レクサプロは激太りするんだよね・・・まぁ、性欲減退よりはいいか。
そして老人ホームに住んでる、最初の奥さんとのエピソードが終盤のメイン。笑わせる内容が多いのに、ここだけ涙がポロポロ・・・おかげで乾燥しがちな目が良くなりました。
なんとなくいいとてもいい
ハリウッドスターの栄枯、人生、人の優しさや許容、夢など様々な要素が自然に詰め込まれていて何気ない出来事に感動してしまう映画でした。
予備知識として必要はありませんが買ったパンフレットで根底に実在した人物などが書いてあるので鑑賞後、映画を気に入れば購入をお勧めします。評価が☆5じゃないのはパンフレットに書いている事実に寄せてです。
出色の老人ロードムービー。
グワリと涙があふれた。
死の恐怖にさらされるかなり老いた俳優が、老いのつらさ、死の恐怖を踏みしめて、おのれの過去の過ちを真っ正面から抱き締めて、未来を向く。
老いた者のロードムービー。
悩みを抱えた若者との出会いと心の交流。
若者の悩みはいつの時代も老いた者にはなかなか理解ができない。弱い、負け犬の一言で片付けたくなる。それは若者も同じなのかもしれない。偏屈者で片付ける。
そこからの魂の交流。
ありふれた物語の形式なのかもしれない。
でも、何故だろう、力をもらった。
バード・レイノルズの演技が、苦しんだ老人の真に迫っていたのだろうか。
この作品が老いも若きも関係なく、悩める人間たちに寄り添おうとしていたことだけは確かだ。
ノックスビルランプーン ラスト バケーション
よぼよぼの犬を看取り哀しみに打ちひしがれる爺。
過去の栄光と逃れられない老い。
オタ兄とパンク妹の誘い、旧友の勧めで遥々出かけた先で思いがけない心の旅が。
アリエル嬢のやりすぎと思えるような演技をガイド役に老優の人生を共に旅するロードムービー。
必ずしも順風ではなかったスターのキャリアとプライベート。深い愛情と敬意で綴る鎮魂の一編。
泣ける!
良作!誰でも何かに後悔しながら生きてるが最後ちゃんと自分との向き合...
良作!誰でも何かに後悔しながら生きてるが最後ちゃんと自分との向き合えば全てが肯定される。そんなことを教えてくれた。何より俳優さんのお芝居がくそ泣ける。
ロンゲストヤードも入れて欲しかった
かつては映画界のスーパースターとして一世を風靡したが、今では人びとからほぼ忘れられている状態のヴィック・エドワーズに自身を置き換えているほぼ自叙伝。
2018年9月に82歳で亡くなったバート・レイノルズが、直前に自身の一生を振り返って映画としてこの作品で語りかかったのではないだろうか。ほっこりできる秀作でした。
ただ残念なのは、ロンゲストヤードも記憶の1シーンで使って欲しかったです。
心の中で何かがウズウズしてる女子へのメッセージ。 老いてゆく者と生...
心の中で何かがウズウズしてる女子へのメッセージ。
老いてゆく者と生きづらい女子、言いたい事を言い合い反発し合うが、実は図星。
そんな会話から発展する互いの本音に、不意に心が砕けてしまっていた。
素直な気持ちと自分を認める勇気、恥ずかしながらそういう気分に浸る。
歌が最高に良かったな。
こころにしみる…
バートレイノルズは忘れ去られたスターではないけれど彼のスター人生とリアルに重ねる演出がお見事。過去を振り替えるばかりの人生を軽く否定しながら想い出に救われるという人生になみだ。レイノルズは傲慢な落ちぶれ老俳優を絶妙なバランスで演じてました。
生きる伝説
昔スターだったが落ちぶれて、独り余生を過ごす映画俳優の元にナッシュビルのフィルムフェスティバルから招待状と功労賞受賞の知らせが届き訪れる話。
足にしても宿にしてもアテンドにしても想像していたものと違うし、いざ会場に着いたら映画祭とは名ばかりで、映画好き達がパブで開いた上映会だったというストーリーをバート・レイノルズの昔の作品を主人公の経歴に置き換えて展開して行くのが面白い。
バート・レイノルズに思い入れが無くても、過去作を知らなくても問題なく楽しめるつくりになっているのも良い感じ。
トランザムは痺れたけどw
明るく楽しくポップなづくりで、プライドと自覚の間で葛藤しつつ、自身のルーツを辿り向き合って行く姿に情けなさや哀しさや温かさを感じてグッとくるとても良い作品だった。
トランザム&脱出を久々にみたくなった。
バート・レイノルズの遺作
バート・レイノルズ最後の主演作!
落ちぶれたハリウッドスター役をユーモアたっぷりで演じてニヤニヤしてしまう。
劇中にレイノルズの過去作も多数引用され、ファンならニヤリ、レイノルズを知らない人なら彼の過去作品も気になるはず!
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