Winnyのレビュー・感想・評価
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今も尚、国家権力による検察警察へ圧力はあるのでは。
Winny が流行った当時、利用してた友人が音楽CDを買う私にもったいないって言われたが違法に取得して著作権もあったもんじゃないと思い、嫌悪感すら覚えていたことを思いだし、興味が湧いて見に行ったが、開発者を不当逮捕、違法な取り調べに調書と滅茶苦茶だし拘束されたら何でもどうにでもなる現実と争う被告と弁護士団との裁判での戦い。
開発者を強いたげることは良くない事だが、開発者も世に出す前に悪用される事への想像が出来てなかったことに問題あるとさえ思う、プログラミングすること以外の一般常識に疎いというのは、この件でなくても怖い事だし彼の周りにそういったリスクマネジメントする人が居なかった事が不幸だった。
愛媛県警の裏金問題の顛末、告発者のその後が描かれなかったのが残念。
裁判の描写、検察vs弁護団が大半を占めていてそのストーリーは楽しめる。
映画を観るまでwinnyと開発者、利用者には嫌悪感しか無かったが、開発者への見方は変わったものの悪用されることを想像出来ず、ある意味未完成のソフトウェアを世に出した落ち度は開発者にあるわけで、一審の判決は納得するものかな。
こういうものは何であれ便利性だけでなく反対にあるものも想像しなければ、ただの開発者の押し付けになってしまう。
人として利用する側も判断できる頭と心を待ち合わせなければと今更ながら思い知らされた。
ウィンナーじゃないほう
東出君が不倫で人民裁判に…ではなく、著作権法違反幇助で刑事裁判にかけられる話。国内の法廷ものとしては珍しく裁判のようすを時間を使ってしっかり見せている。阿曽山大噴火が傍聴席にいたのがリアル(笑)。権力を敵に回す姿勢も個人的には好ましく、警察の意向に沿ったマスコミ報道や組織内での空気読みなど、日本のクソな部分に対する吉岡秀隆の告発にはグッときた(その後どうなったのか気になったけど)。
一審有罪で終わり?と思いきや、続きはCMの後で…という締め方もよかった。警察の言うなりにホイホイ陳述を書いちゃう常識のなさとか、実際の金子勇を見て、この人はホントにただのギークだというのが伝わった。
ただし、2000年代前半の話なのに警察車両がY31型セドリックとかディテールの時代考証が雑でちょっと残念だった。予算がないのだろうけど。せっかく東出君や三浦貴大が増量までしてがんばっていたのに(三浦は素かも)。
似非科学では飛行機は作れない
Winny
著作権が脅かされている。好きな作家の権利が侵害される。普通の感覚で妨害する。しかし普通の感覚でいるので、そのことで恩恵を受けていることには終ぞ気づかないで終わる。
(自分も末端ながら医学に携わっていて思うが)無論監視機関は必要かもしれないが、科学を含む学問というものは元々一枚岩などではなく、専門家の議論の中で組み上がっている。それどころか一人の専門家の中にも議論がある。修正、改良は、似非学者がやるよりも専門家が集まって行った方が早い
Winny事件については恥ずかしながら無知であった。友人が使っていたのを白い目で見ていたのを覚えている。メディアの発信は有罪の第一報しか覚えていない、罰金で済んで許せないとすら感じていたかもしれない。確かに弁護側一点からの視点ではあったが、単なるドキュメンタリーを超えた描写力、そして展開は、、つまり事実は小説より奇なりか
振り返って、幇助の意味等を一々解説するところに、裁判官に対するデジタルの解説との入れ子構造のようなものを感じた、意図的であろうか?映画を含め、何かを伝えることは難しい。
眼鏡の件など、東出さんは役の懐に入っていくのが上手い人だと感じた。遺族の方々の反応もあり、作られる意義があったと心から感じる映画だ。
キャスティング良し!
自分はこの事件のリアルタイムの記憶がない。まずそのことがショックだった。愛媛県警の裏金事件も並行して描かれる。こちらの方は記憶にあるけど、巧みな並走エピソード。
モデル出身のカッコいいオーラを封印してオタクプログラマーに寄せた東出昌大、熱血弁護士・本当にこういう人いそうな三浦貴大、横山やすし似?のカミソリ弁護士・吹越満、、、その他役作りに好感!皆んなが使命感に燃えて撮影に臨んだのではと思わせる。
主人公・金子勇の部屋のセットのリアリズムが彼の短命をすでに予感させていて、終始哀しかった。
秋田弁護士の刑事事件弁護士としての勝利への極意も非常に参考になりました。
今日は奇しくも袴田さんの再審請求が確たるものになりましたが、組織を守るために一体全体どれくらいの人々の人生、どれくらいの質と量の国力の源が葬られたのだろう。
大人のすることへのアンチテーゼ
金子さんと言う人は本当に子供。
後先考えず、やりたい事をやる。
そこに山があったからは言い得て妙である。
立場は違うが、私も設計者である。
その私から見て、金子さんは羨ましい。
自分の考えであれこれできるのだから。
大体の技術者は、会社勤めだから
良いと思っても、結局、頭の堅い
上司と言う大人に言いくるめられる。
教授なんて変態だからできる商売
だからこそ新しい考え方、ものができるのだと思う。そこには純粋な気持ちしか無い。
今回の逮捕は、そんな子供と大人の
言い争いかな。
『そんな事いいから勉強しなさい』
大人は子供にあーだこうだ言うけど
言われてる本人は良かれと思い
純粋にやっている。
日本は放置国家だ。法治国家ではない。
放置してる癖に、いざ困ったことが起こると
子供を自分の尺度に従わせる。
警察の汚職事件も並行してなぞってるが
監督はそう言う事を述べたかったのか?
これは前述に記したことと重なる。
何れにせよこれは大人に対しての
教材だ。
今騒がれてる人達。議員のあの人。
こう言う純真な気持ちありますか?
そんな組織人間の大人達への
一考になるのではないのかな?
日本社会における憂い
ソフト「Winny」の軌跡を辿る物語。日本という閉鎖的な社会で起こる開発者の問題を描く。
新しいことへ挑戦する者への尊厳と意欲を後押しすることをこの映画から魂の叫びの如く感じる。
そしてこの映画から挑戦する意欲と地位を獲得することに尽力された方々への賛賞を禁じ得ない。
新しく作ることの大切さを理解し、先に進めることの大事さを人々の心に届くことを願わずにはいられない。
もっと面白くなりそうなのに
もっと闇ありそう
天才プログラマーのドキュメンタリータッチ作品
出る杭が打たれても負けない時代となるために
はたして彼は英雄か?
同時代にネットをやっていたけど、2chに始まる、チョイアングラ系の文化の軽いのりは、なんとなく合わなかった。
そんな中で、2chに端を発したWinnyが世の中で喧伝され、日本のインターネット空間をみるみる蔽っていった。ネットを普段使わない人達がどんどんWinnyを使うためにネットを始めているのをみていると、やはり違和感を感じざるを得なかった。
この映画では、47氏(金子勇氏)の一途な技術的な興味に駆られてWinnyを開発してしまった様子が描かれていた。技術屋の悲しい性とでも言うような描かれ方だった。映画としては面白かったし、雑に扱われている印象もなかった。その点では映画として面白かった。法廷論争の流れも興味深いものだった。
Winny事件のウィキペディアでも書かれているが当時の空気として、47氏(金子勇氏)の開発動機は面白半分的な意図があったと私は感じていた。だから、天才・英雄として祭り上げることは少し違和感がある。(映画では、決して煽っているように描かれていない)
ただ、彼が立派だったことは、最高裁まできちんと争い無罪を勝ち取ったこと。もしこれがなければ、将来の技術者に禍根を残す事になってしまっただろう。
久しぶりに、2000年頃のPC、WindowsXPかな?を見ることが出来た。随分と遠くまで来てしまった感が否めない。
この戦いが無ければもっと日本は落ちぶれていたかもしれない
真摯で誠実な作風
魔女裁判とパンドラの箱
消化不良⁉️
肝心の『1度有罪判決が出てからの数年後の無罪判決が出るまでの経緯』が描かれていなかっただけに物凄く消化不良でした!本当はそここそ観たかっただけに残念でなりません(>_<)
警察の悪いところ
2002年、データのやりとりが簡単にできるファイル共有ソフトWinnyを開発した金子勇は、インターネットの2ちゃんねるにソフトを公開した。公開後、シェアを伸ばし大量の映画やゲーム、音楽などが違法アップロードされ、社会問題となった。違法コピーした者たちが逮捕される中、開発者の金子も著作権法違反ほう助の容疑で2004年に逮捕された。金子の弁護を引き受けた弁護士・壇俊光は、金子と共に逮捕の不当性を裁判で主張したが、第一審では有罪判決を下されてしまった。そして、上告し、7年後最高裁で無罪を勝ち取った、という、事実に基づく話。
この例に限らず、日本の裁判は誰のためにやっているのか疑問に思う事が多い。国民の為じゃなく政府、官僚、公務員のためなのか、って感じる人も多いのではないだろうか。
最高裁で無罪になったのは良いことだけど、そのため彼のような天才クリエーターが能力を発揮する機会を奪ったことの保証は何もない。何とも虚しい感じを受けた。
東出昌大はこういうオタオタした役が上手い。
吹越満はさすがだった。良かった。
木竜麻生が紅一点で存在感有って良かった。
吉岡秀隆が演じた警察官について、実際の人に興味が湧いて調べたら、定年まで警察に勤め出世の芽を摘まれ、あの後も苦労されたのがわかった。
赤信号、みんなで渡れば怖くない、なのかなぁ、警察の悪いところが多少でも改善されるきっかけになれば良いと思う。
近過去から眺める、今
めちゃくちゃリアルタイムなはずだが、Winny騒動のことはあまり記憶にない。ちょうど組んだばかりのバンドで日本全国を毎晩のようにライブして回っていた頃のことだからだろう。インターネットとは対局のフィジカルな現場に、自分はいた。2004年。この映画の中心人物であるWinny開発者・金子勇氏が逮捕された年。
作品は実名で描かれるその金子氏と、彼を擁護する弁護士・壇俊光の友情ギリギリ手前の関係、そして冤罪に近い形で彼を有罪にしようとする警察との攻防を中心に描く。
シチュエーションは警察署、弁護士事務所、裁判所など、古びた屋内が多く、全体をどんよりと暗い閉塞感が支配している。見方によっては、この抜けの悪さが、隆盛を誇ったはずのソフト産業がデータ交換に取って代わられる時代の沈痛さを反映しているようにも思える。
そんななか、主人公・金子が見つめるのは自由で明るい未来。彼が腐心するのは開かれた社会へ向けてのソフト開発であり、犯罪的なことではなく未来へのまっすぐな眼差しから来るのだということが強調される。
オタク的な没入タイプの性格だが、より良い世界を見つめるやさしいソフト開発の天才という難しい役をバッチリ演じ切った東出昌大は見事と言うしかない。
三浦貴大演じる、熱い正義感を抱える弁護士。彼の現実と理想との狭間での葛藤もエモーショナルでよかった。
脇を固める、渡辺いっけい、吉岡秀隆、吹越満、渋川清彦ら名優陣がドラマの説得力を裏付けた。
気を衒わず、オーセンティックな作りの中に、じんわりとした緊張感がみなぎる演出が施されている点にも好感が持てた。
事件から二十年近くが経ち、金子氏が夢見た自由なファイルの交換によって著作物がやり取りされる時代に、我々はいる。劇中触れられる『1984年』のディストピアではなく、望む情報をだれもが手に入れられる社会だ。
映画や音楽のサブスプリクション・サービスの原点のひとつはこのWinnyにもあるのかもしれない。そう思うと、この近過去をもう一度見つめ直す重要性にも気づく。
良かった
金子勇に興味があったので観ました
冒頭の47氏の投稿シーンは
なんか鳥肌立ちました
歴史に立ち会えたような感覚なんですかね笑笑
私はPCは好きだけどプログラミングはさっぱりなので、尊敬しております
友人に彼のような少年時代を過ごしていたのがいるので、笑ってしまった
開店と同時に電器屋のマイコンにプログラムして動作確認をするのが全く同じ
この映画は事実を忠実に再現していると伺ってます
本当であるなら、警察の変なプライドのために
才能ある、一般常識に欠ける人を騙して
日本の技術開発を遅らせた方が罪だったのでは?
Winnyの脆弱性の改良くらいさせた方が良かったんじゃなかろうか?
革新者と権力は黎明期には対立するもんなんかなぁ
頭が硬いというか、なんというか
有罪になった後の無罪になるところまでが描かれてなかったのは主張が同じだから端折ったんですかね
そこも観たかったなぁ
エンドロールのインタビューでは
涙出ちゃいました
この後の残された時間を
知ってるからなんだろうけども
東出さんはこの役にハマってましたね
腹もぽってりしててなかなか良かった
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