スペシャルアクターズのレビュー・感想・評価
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「カメラを止めるな!」のヒットはまぐれではなかった
「カメ止め」が予想を超えすぎるヒットをしたために、今後の作品のハードルが一気にあがってしまった上田作品。もし、「カメ止め」の期待感をもってこの作品をみた方は、厳しい意見もあるようだ。しかし、有名俳優を一切使わず、純粋に映画の面白さにエネルギーを使い、「カメ止め」ほどじゃないにしても、かなりの低予算で1本つくる姿勢にとても好感がもてる。期待しないで鑑賞すれば、なかなか面白い作品。 ジャニーズ出すだけとか、人気漫画を実写化とか、でみる気にもならない商業映画は嫌気がさすが・・・・。 上田監督は、令和の伊丹十三、または、北野武になれる逸材だと思う。 今後、大作を依頼されたときに、上田監督の真価が問われると思われるが、個人的にはこのスタイルがいいような気もする。 無名の俳優の中に、ものすごく個性的な方がいるのも面白い。 教祖様が、霜降り粗品と武井壮を足して2で割ったような風貌で笑えた。
オチはよかった
途中まではわりと「やっぱりな」とか思わせる展開であったけど、オチは「あぁそういうことか」となったので、終わりよければ全てよしって感じでした。 ただ『レスキューマン』くらいは、もう少しクオリティ高く作ってればなぁとは思ったけど、そこに多くの制作費注ぐのは確かにキツいっちゃぁキツいかもしれんから、許したほうがいいのか。 売れてる役者だと、カッコつけすぎの「芝居の芝居」をやりがちなので、これくらい無名なほうが監督も注文つけやすくていいのかも。
霊感商法
「裏経典」というのが重要なアイテムとなっていて、これを主人公の和人が見つけたためにパソコンから引き出すのがメインの作戦。もうオバケを使って旅館から手を引かせるなんて子供だましすぎてつまらない。 現在、あるカルト宗教団体の問題がとりざたされているせいで、ついついのめり込んで見てしまったが、そのおかげで「カメ止め」の監督だということを忘れてどんでん返しにはまんまと騙されてしまった。 ただし、作品の質は偉大なる「カメ止め」にはまったく届かず、バカバカしい新興宗教を嘲笑するに留まっていた気がする。さすがに大がかりな団体を描くためには巨額の投資が必要だし、穴だらけの幹部の行動に惹かれる者はいないだろう。しかも教祖様に魅力がない・・・ 20代の若者、40代の主婦というのが言いえて妙だったなぁ。
ああアレね。
ああアレね。 無理に新ネタを追わず拝借するのは既出の何か?で正面突破の潔さ。 上田慎一郎の愛すべきチープ感は前作以上。 星野源に演らせない、という芸術的英断。 僕らの夢を乗せて楽しく撮り続けてくれ。 客一人って皆んな見捨てるの早過ぎ。 次は単館で。
切実できどってない
複層にすることに、枷のようなものを感じる。 カメ止めは、観衆に見えていること、映画内で役者がやっていること、かれらが実は映画中映画をやっていること──三叉の複層構造があった。 だからおそらく、監督はそれをスタイルにしようとしている──のだと思うが、複層にしていることに、枷か縛りのようなものを感じる。わけである。 その複層構造が、けっきょくカメ止めの泥鰌をねらっている雰囲気──になってしまっている。 そうではなくて、おもしろい映画をつくればいい。と思うのだ。 また、もっときれいに撮れるはずだと思う。B級感を、あえて隠さないのだろうけれど、絵が安すぎる。役者も、舞台風のオーバーアクションではなく、もっと日常的でいいんじゃないだろうか。 カメ止めは、それで良かったけれど、使い分けてもいい気がした。 アクションの重なるシークエンスで、ちゃきちゃきした軽快な楽曲を流すのだが、それがカメ止めのような躍動を生まない。もっさりしている。 このとき、ハッと思った。やっぱ真魚は、あの躍動の立役者だった。と気づいたからだ。低予算にも、無名役者を使うことにも、異議はない。だけど、カメ止めの面白さってのは、構造だけではなくて、真魚はじめ、濱津隆之、どんぐり、しゅはまはるみらが担っていたところが大きかった──ことが、この二作目を見ることによって、分かった。 だけど。 嘘くさいし、つたないけれど、おもしろいものつくってやろう──っていう切実さがある。鬼才をきどっているれんちゅうの「日本映画」より、ずっといい。
心地良く裏切られる快感!
「カメラを止めるな」以降、上田慎一郎監督の作品が次から次へと公開され、面白いものもあれば酷いものもあって玉石混淆だと思っていたのですが、この作品が、なぜか「第二作」と銘を打って出てきたので、そりゃどういうことなんだと驚きました。 それも観てのお楽しみ……ってわけでもありませんが。 非常に良く練られたシナリオで、たしかにこんな怪しい宗教団体もあろうかと思える迫真のイカサマ団体がテーマとなっており、そこに何重にも手の込んだ仕掛けが施され、一つ一つの仕掛けに違和感がなく、観客側は心地良く裏切られる映画でした。 この、心地良く裏切られるという「心地良く」という点がとりわけ重要なのですが、一切合切を描ききった上田監督の手腕と、主人公の大澤数人の驚愕の演技力によって、大満足して映画館をあとにすることができて、嬉しかったです。 これまで1年間のあいだに公開されてきた長編もどきとか、出来損ない映画は、なんらかの都合(大人の事情)によって公開されただけの作品であり、上田慎一郎監督としてはこれがあくまで「長編第二作」のつもりだったということなんでしょうね。 観に行った時には観客数はわずかでしたが、前作同様、口コミでジワジワと大ヒットにつながることを期待しています。
元気になれる!笑顔になれる!
映画館を出て、「あ〜面白かったな!」と素直に言える。 私は邦画でしか出せない感性の、こういう作品を待っていた!!! ハートウォーミングな、勇気ももらえる、みんなで観たい映画だね(*^^*)
逸材の宝庫
やっぱり善人しか出てこない作品。 この監督はそれを貫いていけるのか見届けたいものですが、 カメ止めのプレッシャーは観客にも痛いほど伝わる。 伝わるが、あちゃーな展開は否めない。 何故なら、私たちは「以上」を求めるのはどうしようもないことだから。 突っ込みは脚本。 編集でカットしたのか、もとから脚本にその部分がなかったのかは不明だけれど、 弟の素姓を調べるところに捻りがないから、 ???となる。 それは後半の付箋だとしても、あれはないなと思ってしまう。 主役の男の子のインパクトはすごく強いけれど、 だんだんワンパターンなリアクションに飽きてくる。 黒澤明がこのワンパターンリアクションを押し通して作品を作る名手だけれど、 ちょっと履き違えた気がする。 いっそ、イライラするほど大袈裟でも良かったんではないか。 しかし良くも悪くもキャラの濃い有名ではない俳優のストックはまだまだありそうで、 今後も楽しみだなあと思う。 ここから、バッサバッサと羽ばたいていく役者がたくさん出るといいな…。
全てが覆るラスト5分。痛快なトラブル解決コメディ!!
【賛否両論チェック】 賛:演技でトラブルを解決していくアクター達の活躍が楽しく、主人公の成長も微笑ましい。ラストのどんでん返しも圧巻。 否:変に間が空くシーンが結構あるので、違和感を覚えてしまうところも。 演技を使って様々なトラブルを解決してしまうアクター達に加わった、緊張すると倒れてしまう気弱な主人公。そんな彼らが立ち向かうカルト教団との、どこか奇妙な戦いは、コミカル要素も多々盛り込まれていて、クスッと笑ってしまいます。 展開はもちろんご都合主義ですが、クライマックスはまさに痛快そのもの。軟弱だった和人がどう成長を遂げるのか、その辺りにも要注目です。 そして何といっても圧巻は、全てが覆る衝撃のラストです。あまり言うとネタバレになってしまうので、詳しくは実際にご覧になって下さいませ(笑)。 どことなくこじんまりとしている感は否めませんが、それもまたご愛嬌。気になった方は是非。
話もテンポも良くてあっという間でした
始めから大きく配給がついていたので入りはいまいちな印象でしたが、個人的にはおもしろかったです。 たどたどしくて見慣れない俳優さんばかりですがよく役にあっていて。話もテンポもキレが良くてトントンと進んであっという間でした。伏線もちゃんと全部回収してよい脚本でした。
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