「通勤シャツのヒーロー」フリー・ガイ Uさんさんの映画レビュー(感想・評価)
通勤シャツのヒーロー
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ゲーム内の一風景にも等しいモブ自体が目覚めて進化を始める設定は、かなり斬新だと思いました。こんな時は「実は彼はモブじゃなかった」と言う種明かしがあるのに、ガイは正真正銘のモブキャラ。
モブは自意識や上昇志向とは無縁であり、普通覚醒するのはゲーマー、もしくはそのアバターが基本かなと。
ガイが火を吹く銃身をしみじみ眺めるシーンでは、もうすっかり、この変身ストーリーに取り込まれていました。
モブであっても勇者であっても、ガイはひた向きにジミに活躍を続ける。これはつまり、やり慣れたやり方で進もうぜ! と言う、作品からのメッセージなのでしょうね。
ガイは通勤シャツをずっと着ていたし。
制作者が身近にいる女性に向けた恋心を、キャラに込めてしまうところは、妙に現実味を感じました。
橋の遥か向こうに見えた風景がシュールで美しかったです。ヴァーチャルゲームにしろ、ボードゲームにしろ、ゲームの終わりは常に味わっているけれど、涯は見たことがない。ゲーム世界の外にゲーマーとして、一歩足を踏み出したら、どうなるんだろうと言う、不思議な感覚に包まれました。
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