「また韓国から名作映画が」スウィング・キッズ Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
また韓国から名作映画が
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捕虜収容所の面々が、タップダンスを通じて、イデオロギーを乗り越えて解り合うって話なのね。
タップダンスのチームを組むまでは、笑いでもってくんだけど、ここのセンスがチャウ・シンチーみたいで超面白いの。韓国映画は色んな笑いを描けるんだと思った。
収容所側のアメリカ人もやっつけるし、笑って、楽しくタップダンスを観てればいいのかと思うんだけど、そこはそうはいかないの。朝鮮戦争やってるからね。
主人公はコミュニズム側だから、タップダンスなんかやってると、反動分子と見られちゃうのね。でも、音楽が聞こえると心が躍る。クリスマスにステージ公演が準備されてるけど、さあ、どうすんだと。
その間も戦争の悲惨さは描かれんの。生き別れた嫁さんが、買春やってて、それでも「生きてて良かった」って捕虜が涙を流すシーンとかもう「アメリカふざけんな!」って気分になるしね。
色々あって、主人公は所長への刺客としてステージに立つことになって、ステージ自体は大成功なの。ステージシーンは楽しい。
でも、主人公は退路をたって、所長を殺さなきゃ……ってところで、うまいこと殺さずにすんで「良かった。大団円だ」と思ったところからが凄かった。
韓国映画は権力を信じないよね。権力を握ったら、必ず悪いことをやるっていうのが、透徹してる。
観てて思ったのは、朝鮮戦争って、本当に代理戦争だね。アメリカもソ連も、朝鮮の人たちのことを考えたわけじゃなくて、自分たちの利益のために利用してる。ほんと酷いよ。Fuckin' Ideologyだよ。
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