劇場公開日 2019年9月6日

  • 予告編を見る

「わりと普通でした」左様なら 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5わりと普通でした

2021年3月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

寝られる

原作未読

インディーズ

ヒロインの芋生は『ハンド全力』に出演していたので見覚えがあるが祷キララや平井亜門はほぼ初見
キャストはほとんど知らない人ばかり

大変失礼かもしれないが祷キララってAV女優みたいな名前だな
彼女が生まれた頃にはキラキラネームという言葉は無かったが所謂それの代表格といえる
AV女優の方が寄せてきたのか祷キララ側が寄せてきたのか知らないけど
土浦のきらら通りに思い出があるから名付けたのかよくわからない
祷って珍しい苗字なんだから名前は美幸とか光とかわりと平凡な名前にすれば良かったのに
大きなお世話だけど

祷は芸名で本名は旧字体の『禱 』らしい
世の中にそんな苗字があるとは知らなかった

祷キララは小松菜奈っぽい
モトーラを綺麗にした感じ
ちょこっとしか出演していないのに1番印象に残った

平凡な高校生の皆さんの日常を描いた作品
クラスメイトの女子がトラックに轢かれて亡くなる
残されたクラスメイトのやりとり

自然主義な印象
「繊細なタッチ」が肌に合わなかった
内容がないようなどと駄洒落を言いたくなるほど中身がない

いわゆるスクールカーストを描いてあるわけだがそれなら『桐島、部活やめるってよ』って方が断然面白い
『問題のない私たち』も面白かった
そこには娯楽性があり映画的でその反面リアルに欠けていた
そのアンチテーゼとしてリアルを追求して生まれたのがこの作品ではないだろうか
ただそれをやるとつまらない映画が完成する危険性が高くなる
笑える要素もほとんどなく退屈な時間が過ぎていく
86分と短い映画だが長く感じた
駄作ではないが傑作にはほど遠い
「揺蕩う」という古めかしい言葉の響きと同様にこの作品は美しいとは感じるが
努力賞で図書カード500円分貰える程度の作品

あとスクールカーストって言葉は嫌い
例えだろうけど本場のカーストほど酷くないし
オタクがよく使う『聖地巡礼』に共通する強い違和感を感じる

海が見える環境の高校は憧れるが震災による津波があれば大変だな
いっぱいのゾンビに囲まれた学校よりは良いけど

女性が監督
女性の映画監督がずいぶん増えた気がする
もはや女性監督は特別ではない
将来性に賭けて彼女に投資したと思えば支払った映画代もまっいっかと思えるんじゃないか
僕はとても安価なレンタルだけど

夏のポカリスエットのCMみたいな若さゆえの瑞々しさはあるがあれとは違って全体的にボルテージは低い

野川新栄