「のんさんもよかったけど、ハローナイツの面々もとてもよかった」星屑の町 chikuhouさんの映画レビュー(感想・評価)
のんさんもよかったけど、ハローナイツの面々もとてもよかった
のんさんのこの間の活動から、スクリーンに帰ってくることで応援している方はとても多いでしょう 一般人にはわからないことだけれど、東京での無念さ、悔しさみたいなものがあるかのように私は思うので、東北という土地もあって彼女がよりいきいきしてみえることが、演技とかストーリーよりも嬉しく感じられました 「新宿の女」なんて60代以上の人しかなじみがないはずなのに、藤圭子さんを思い出させるような表情も感じました 太平サブローさんは今でもNHK大阪で帯を持っていて、ピンになってからも民放各局によく出られていますが、男前で歌のうまさには定評がありました 歳をとられてもいい声を聞かせていただいて、関西の人間としては嬉しかったです 一方赤信号のお二人は関西でのなじみが少ないものの、不器用だけど暖かみのある小宮さん、調子のいいラサールさんの描かれ方に納得です 私と世代も近いのですが、ムード歌謡が70年代全盛で、当時は大型キャバレーなどもあってこういった方々の活躍の場が多かったように思います サラリーマンでもそうでしょうが、惰性で毎日を送っていてある日突然路頭に迷う だけどプライドは一人前いや二人前持っている そんな惰性感がグサッときました バタバタした展開の中にも、兄弟・親子・故郷・仲間の絆があって、本来バラバラであるハローナイツが上手に生きていく 最後は思わぬ形ながら、誰も悪い人は出てこない、安心して観られる展開に、懐かしい歌が次々ながれ、戸田さんの歌声もよかったです 柄本明さんちゃんとチェックしておけばよかった
一斉休業を挟んで興行的には残念なのでしょうが、ソフト化されてからも愛される作品だと思います のんさんの歌をCDで残して欲しかったです
(5月28日 ユナイテッドシネマ岸和田 にて鑑賞)