「天才は人を振り回すのも天才な作品」パリに見出されたピアニスト マツマルさんの映画レビュー(感想・評価)
天才は人を振り回すのも天才な作品
全くノーチェックの作品でしたが、近くの映画館で上映時間があったので観賞しましたw
で、感想はと言うと、結構おもろいw
ピアノに興味のある不良少年がピアニストとして大成していく話で成り上がりのサクセスストーリーでベタではありますが、よくまとまってるし、結構面白いです。
「最強のふたり」を思い出す様な貧富の差を越えた交流を見せるフランス映画で良い作品であります。
なんですが、ツッコミどころは結構ありますw
登場人物の殆どがいろんな心境の変化が早過ぎ!
もう、これでもかとコロコロ変わります。
それも殆ど全員w
主人公のマチューはピアノで成り上がりたいと思っていても他人から強制されるのは大嫌い。
強制されるのであればチャンスだって、サクッと手放してしまう。もう駄々っ子ようw
かと思えば、やっぱりチャンスを逃すのは勿体無いとばかりにサクッと出戻る。
盗みで忍び込んだ家に立派なピアノがあると当初の目的を忘れてピアノを弾いて、取っ捕まるw
ピエールに屋根裏部屋を借りても彼女を連れ込んでばかりだしw
根が子供と言えばそれまでですが、とにかく節操が無いんですよね。
マチュー役のジュール・ベンシェトリはイケメンですが、終始マット・デイモンに見えてました。
最後だけ、マイケル・J・フォックスに見えたかなw
このマチューの移り気な性格は才能を持つ反面としての行動の現れと思えば理解も出来なくはないんですが、なかなか凡人には理解しづらいw
マチューの才能を見込んだ音楽学校のディレクターのピエールも何故ここまでマチューに入れ込むのが不思議のばかりに入れ込む。
マチューの才能を鑑みてではあるけど、劇中で他の生徒を押し退けてまで贔屓するマチューの才能がどうにも分かりづらいと言うか、伝わってこないんですよね。
ピエールに頼まれて、マチューにピアノを教える女伯爵のエリザベスも何処でマチューの才能を信じようとしたのかも不確かな感じだし
マチューの恋人も喧嘩したと思ったら、次に会った時にはもう無かった事の様に振る舞ってるし
マチューの母親もピアノをするのに反対していても、やっぱり応援してたとか
マチューの不良仲間も“けっ!良い子ぶりやがってよ。もう仲間じゃねえ”的にマチューを疎外してたのに、マチューのピンチには駆けつけてくれるし、応援してくれる、実は良い奴らw
総じてブレないのはピエールの嫁さんがマチューに対して快く思ってないぐらい。
いろんな細かい部分での描写が少なくて、もう皆なんかブレブレに映るんですよね。
純粋と言えば、そうなんだけど、割りとこの辺りの描写が大事に思えて、ツッコマざるえない。
そんなとってもとっても優柔不断な人達で一番割り食ったのはマチューの代役になった青年。
マチューの代役でいつでもスタンバイ出来る様にしておいて、マチューが来なくて、舞台にも上がったのに、マチューが登場して、笑顔で交代する。
もう人が良過ぎます。
細かい描写に良い部分も多いかと思えば、“えっ!そこは描かない?”と思う所も多数。
マチューの天才の片鱗はもう少し見せても良かったかなとは思いますし、マチューとピエールがケバブを食べるシーンなんて、結構好きなんですよね。
そんな移り気な性格の登場人物達に振り回される作品ではありますが、良い作品かと言えば、良い作品かと思います。
ミニシアター系ではありますが、観賞後に“あ~良かった”と思える満足感アリ。
そんなツッコミが個人的には多分に感じた作品ではありますが、結構お薦めなので、気にならない人にはかなりの良作。もし気になるとちょっとブレブレに感じる困った作品ではありますが、あくまでも重箱の隅をつついた様な小意地の悪い一意見ぐらいで軽く流して頂けると幸いですw
nemoちゃんさん
コメントありがとうございます。
ジュール・ベンシェトリはマット・デイモンに似てるなぁと思って見てたんですがら、髪を上げて、シュッとしたら、マイケルに見えてビックリw
マット・デイモンとマイケル・J・フォックスは似てないんですけどねw
また、お時間がありましたら、覗きに来て下さいね♪