「起用する監督を間違えてる」ジェミニマン Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
起用する監督を間違えてる
ウィル・スミスとブラッカイマーがいるなら
見れるアクション映画になるだろうと思い観ました
自分の満足いかない腕に衰えを感じ引退を決意する
一流スナイパーのヘンリー
するとその途端自分を暗殺しに来たのは自分と瓜二つの男
その真相は・・
まぁ割とありがちなプロットなのでうすうす展開も
読みやすくアクションシーンも主観を取り入れたり
色々アイデアが詰まってて面白かったのですが
なんか移動の合間でプライベートジェットでくつろいでたり
バスローブ着てたり妙に緊張感がないのです
特にタイムリミットがあるわけでは無いのですが
アクション映画ではとりわけ真相に迫っていく合間の
緊張感を維持していくのは大事だと思います
いつ寝てるのか、食事は、傷の回復はといった疑問は
ないわけではありませんがいちいち取り上げなくても
そう問題ありません
でも今作はわりとそういうとこにケアが入ってしまい
緊張感が途切れてくるのでなんか興味が他の処へ
行ってしまいがちになっていた気がします
そこ気にしてる人、そんなにいるかなという
シーンが多いのです
若いウィル・スミスの合成ビジュアルは素晴らしいです
でも元々あんまり若い頃と印象が変わらない俳優なので
思ったほどインパクトが感じられなかったのが正直な
ところです
あといくら遺伝子が同じでも性格や趣向は環境から
くるものであって同じになるわけではない
と思うんですけどね(ウィル・スミスのアドリブかもしれませんが)
終盤も今スミスと真相を知った若スミスが共闘する
シーンが全然無いのは拍子抜けでした
お互いの背中を預けて両側に銃を向けると
いった大見得がひとつでもあればお客の納得度は
違ったと思います
終盤のボリュームは完全に不足していました
専用の組織まで用意してるんなら
壊滅しに武器積み込んで乗り込むくらいしなきゃ
ダメでしょ
全体的に今回起用されたアン・リー監督が取り扱うべき
テーマでは無かった気がします
これならジョン・ウーがやった方が・・
と思ってしまいました
決して完成度が悪いわけではないのですが見終わったときに
予告や宣伝と違った物足りなさを受けてしまう作品でした