「【吉岡里帆さん 昨年からのメインキャスト作を観て想う事、幾つか】」見えない目撃者 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【吉岡里帆さん 昨年からのメインキャスト作を観て想う事、幾つか】
走らず静かに盲目のなつめ(吉岡里帆)に近づいてくるサイコ・キラーから地下鉄の構内を様々なツールを駆使して、走って逃げる場面やクライマックスのシーンは、動悸が高まる。
深い悲しみを抱えながら、なつめが自らの危険を顧みずサイコ・キラーに敢然と対峙する姿には”危ない!頑張れ!”と心の中で叫んでしまうし、彼女がそこまで身を呈して闘う理由もしっかりと描かれており、それを吉岡さんの熱演が支えている。
そして、重要な役を演じる高杉さんも素晴らしく、この方の存在がこの映画の見応えを後押ししているのは間違いない。素敵な若き男優さんである。
が、警察の杜撰過ぎる捜索(本当だったら怖いよ)や、簡単に殺られてしまう刑事さんたち。そして都合良すぎるストーリー展開に多少、興味が削がれる感は否めない。
<本格スリラーと謳うなら、脚本もう少し、何とかならないかな・・。役者さんたち、熱演なのに・・。>
吉岡さんは、昨年から映画のメイン・キャストを演じられる機会が増えてきた。喜ばしい。
が、作品に恵まれていない感が拭えない。
・「音量を上げろタコ!何歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!」
阿部サダヲ主演ということで大いに期待したのだが、迷走する三木監督ワールドに飲み込まれてしまった・・。
・「パラレルワールド・ラブストーリー」
主演の方に飲み込まれてしまった・・。染谷将太もフォローできず。
と、やや残念な状況が続いていたので、今作こそは と思ったのだがなあ。 (上記2作品に比べれば、この作品は格段に面白いですよ。)
とても魅力ある女優さんであるし、是非この作品を上回る作品での今後のご活躍を祈念したい。
何だか、結婚式での親類のおじさんのようなコメントになってしまった。お許し願いたい。
吉岡さんへのエールと思っていただきたい。