「手紙だから伝わる想い」ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 永遠と自動手記人形 tanikamaさんの映画レビュー(感想・評価)
手紙だから伝わる想い
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ストーリー自体はかなりありがちな義理姉妹のお互いを思う姉妹愛モノなのですが、それを他では見られない悲しくも美しい表現で描写していて、泣ける作品に仕上がっています。
作品の前半は、お嬢様学校で姉が貴族になるための教養を慣れないながら身に付ける様子を描いており、大変な毎日の中でも妹を想う気持ちを忘れず手紙に込めて妹に送る様子がまず泣けます。
作品の後半は、孤児院で育った妹が数年後姉とヴァイオレットからもらった手紙を頼りに、ヴァイオレットのもとを訪れるところから話しは始まります。
妹は憧れの配達員の仕事をしながら、ベネディクトに姉の居場所を探してくれるようにお願いします。ベネディクトの働きの甲斐あって、淑女として貴族の婦人となっていた姉に妹からの手紙を渡すことができ、涙のハッピーエンドです。
この作品の良さは、ストーリーの目新しさではなく手紙に込められた純粋な想いが観ている人に綺麗に伝わることにあります。
人と人とが合うわけではないのにも関わらず、こんなにもお互いを想う心が痛いほど描写されるのは、手紙だからこそなのかもしれません。
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