「テレビシリーズは未鑑賞ですが、応援も込めて。」ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 永遠と自動手記人形 ミラーズさんの映画レビュー(感想・評価)
テレビシリーズは未鑑賞ですが、応援も込めて。
京都アニメーションの作品は、「リズと青い鳥」が珠玉の作品としてお気に入りなので、7月18日に起きた事件の理不尽な暴力に対しての抵抗と京都アニメーションへの応援も込めて鑑賞。
19世紀末のヨーロッパ風世界に、こだわりの設定と背景美術。
レンブラントの絵画を連想させるライティングや映像美術にとにかく圧倒される。
ヒロインもお話も、地味で少し単調な印象を受けるが、とても抑制されたドラマ演出などで、好感が持て標準以上の出来栄え。
新海誠作品などの写実性の強い背景よりも、若干デフォルメがされているが、美しくてこだわりの映像世界に、通底する気持ち良さを見せてくれる。
劇中でとても好ましく思ったのは、「自動手記人形」の同僚が結婚しても仕事続けていく決心をした描写などは、寿退職が当たり前の時代設定にも今日的な意味があると感じた。
もちろん義手のヒロインの発想も、人間賛歌として素晴らしい。
服を着た女性のボディラインや小太りな少年の肉体のラウンド感などの線や動きのこだわりも、素敵。
テレビシリーズも是非観たいと思う出来栄えでした。
コメントする