「あれこれ考えながら観る方向け」天国にちがいない バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)
あれこれ考えながら観る方向け
ふんだんな風刺と皮肉にクスッとしつつ、緩やかに変わっていく世界に苦笑い。
世界は世の中はどーなっていっちゃうんだろ?を一傍観者の目線で淡々と描かれていきます。
なんの主張もありません。
この作品見る人によって印象がかわるんでしょうね。
僕は作品の意味を考えるのが好きなので、これは何を言いたいんだろ?って考えながら楽しんで観れました。
「ノックしたけど誰も出てこないから果実いただきます。」
とか、侵略めいた表現はパレスチナの過去の比喩?
なんてかんがえちゃいます。
パレスチナのこれまでの歴史に明るくないので、知ってたらもっと楽しめたのかな?って思います。
パレスチナ→パリ→ニューヨーク→パレスチナの旅の風景なんだけど、「今の世の中や社会を例えたら、こんなことでしょ?」な描写。
一流モデルなんてマネキンでしょ?(この描写うまかったなー)
軍事の雰囲気が日常に。
当たり前のように武器が。
などなど。監督の思っているであろうことを、一傍観者(旅行者)の目線で切り取る感じが、その間も絶妙で面白いです。
で、キナくさい描写は混沌としたある国をイメージさせます。世界は(と言っても二つの都市)あんなになってしまうんじゃないか?って危惧含んでるのかな?
で、結局天国かも?って想いをはせるのはパレスチナに対してなのかな?冒頭の呑気な感じやラストの監督の視線はパレスチナの若者への期待含め今は平穏だなーー、よかったねーって目が語ってる気がします。
うーん、ひねくれた作品だから、当たり前すぎるかな?
万人受けはしない作品でしょーねー。
僕は好きです。ホッコリとクスクスできました。
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