「良心的兵役拒否」名もなき生涯 bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
良心的兵役拒否
がテーマだったんですね。良心的兵役拒否は刑事事件取り調べに対する黙秘権より、更に更に更に細い個人主義。「良心的兵役拒否権を宣言します!」なんて言っても、屁の突っ張りにもなりませんし、実際ならなかった。
名もなきレジスタンス達のおかげで世界は、それほど悪くなっていないかも知れない。い?ですか?
なんかなぁ。
やっぱり、屁の突っ張りにもなってへんのじゃないかと。少なくとも徴兵制のある国々においては。最後の、メッセージは、もっと力強いもんが欲しかったです。
画、音楽、台詞無しの演出は好き。で、なんと言ってもアルプスの山間の風景が最高でした。
と。
あの時代にナチス相手に相当な譲歩を引き出した弁護士さんがいたとしたら。凄いとしか言いようがありません。これが最大の驚きでした。
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暇に任せて追記(4/9)
映画"ハクソーリッジ"の主人公である、デズモンド・ドスも良心的兵役拒否者とされています。彼はセブンスデー・アドベンチスト教会の敬虔な信者であり、宗教上の信条に基づき、銃を手に取る事を拒否し、衛生兵として陸軍に志願。太平洋戦争の最中、沖縄戦に参加しています。
イスラエルは女性にも徴兵制が適用される国です。自国のパレスチナ占領政策への反発から、男女ともに兵役を拒否する者が後を絶ちません。罰則として懲役が科されますが、10日間の禁固刑等、その罰則は軽微なものです。イスラエルの場合は政策への反発であり、宗教上の信条と言うよりも政治的な思想、イデオロギー色が強い様です。
この映画の中で、兵役拒否の理由を問われたフランツは、最終的に「直感だ」と答えます。直感で、ナチスが行っていることは正しくない事だ。正しくない事には参加できない。
第二次世界大戦で、オーストリアはナチス側に付きました。それが連合国側であったとしても、フランツは拒否していただろうか?
もしも身近に、レジスタンスが居たとしたら、フランツは参加したのだろうか?
病院勤務は人の命を助ける場所だが、ナチス側だから拒否したのだろうか?
フランツは死後、殉教者としてカトリック教会から列福されましたが、彼はそれを望んだであろうか?
何か、直感だけど、全部 "NO"(拒否した)だと思うんですよね。Hidden Life とは、政治的なイデオロギーからでも無く、宗教上の信条からでも無く、直感的に自己の正義に反すると感じた軍隊と戦争に対するレジスタンスを貫き通した男の、命の掛け方の物語。
俺は武闘レジスタンス派ですけどね。命を懸けるなら、ナチス将校狙いのテロリストじゃね。いや、テロリストをかくまう宿屋のオヤジってとこか、逃走を手伝う山岳ガイドとか、偽造パスポート屋、手りゅう弾を作る武器工房のオヤジでも良いし、って。何で、ここで妄想はじまんの、俺?
bloodさん、おはようございます!
もう劇場に行かれてるのでしょうか。
兵役拒否するパターンだったら、脚を切るとか腕を切るとか、何かの病気にかかるとか、そうするのかな~と考えてましたけど、やっぱり日本人の感覚と違って、宗教的な信念だけでしたよね。
コロナ気を付けてください♪
bloodさん、劇場鑑賞お疲れ様です!
金沢と比較すると、まだまだ観客が多いようですね。というか、金沢及び近郊の対人口スクリーン数が多すぎるのかもしれません。
この映画も賛否両論のようですけど、家族のことを考えたら俺もサインしちゃうかもです。