「最後の言葉もずしりと」レ・ミゼラブル 白波さんの映画レビュー(感想・評価)
最後の言葉もずしりと
現在のパリ郊外のモンフェルメイユ(タイトルにある「レ・ミゼラブル」のジャンとコゼットが出会った街)が舞台のヒューマンドラマ。
フランスで社会問題になっている都市郊外のスラムをテーマとして、一人の少年の悪戯のような犯罪によって引き起こされる、取り返しのつかない狂気の畝りを映し出していました。
畳み掛けるような脚本が実に見事で、それを追いかけるように迫るカメラも良かったです。
多民族で構築されたコミューン、そして貧困と抑圧から始まる暴発。
それはあまりにも圧倒的な映像でした。
きっとどこの国でも起こりえる事なのだと、目の前に突きつけられたうよう。
「育てる者が悪いだけだ」最後の言葉もずしりと残りました。
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