「効果音と音楽がジャマだけど」リトル・ジョー 三毛猫泣太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
効果音と音楽がジャマだけど
雰囲気はとても好き。限りなく現代な近未来(なのか?)、清潔だけど不穏な空気、ドント・ウォーリー・ダーリンとかビバリウムとか大ヒットしてないけど不気味なポップディストピアのイメージ。でもこれ、アリスに肩入れし過ぎて見ると超不完全燃焼な何も解決しない系ほっぽり出し映画になってしまうのかも。評価が異常に低いのはそのせいなのかなと。影響受けてるのは(と思われてるのは)もともと精神不安定な中年女性と母親から放置されがちなティーンネイジャー、ってことはほっといても変な行動取るよね?それを疑心暗鬼な目で見たら身近なものに責任押し付けたくなるよね、とハスに構えてみると、「最初から事件なんて何も無いのだよ」と思わせといて、匂わせのラストまで嫌いじゃないです。もうあとは読解力と言うか、自分の好みで回答出せばいいもんね。製作陣が何も考えてないでボヤかす映画はムカつくけど、これはちゃんと誘導路が複数あったうえで、さあどっち?と問うてくれるから、出来の良いいい映画だと思いましたよ。ただ音楽とそれに輪をかけて効果音がジャマでしたね、全然場面にそぐってない。途中外の音なのかと思って映画を止めて家の中見回りしちゃったほど。不穏な空気を出したいのかも知れないけど、無音だって不穏を作れるよ。
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