マティアス&マキシムのレビュー・感想・評価
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とても良い映画
グザビエ・ドラン監督作品。
この監督の作品は、鑑賞後、今ひとつピンと来ない印象がある…。
ラスト・シーン…
オーストラリアへ向かうため、空港へ出発しようとするマキシムを、マティアスが彼の家の玄関へ迎えに来たところで映画は終わる…
このシーン、この2人のカットだけでも良さそうなものの、迎えに来た他の友人のシーンも挿入される(例えば、フランク君…金髪モジャモジャ頭)…何か新しい展開でもあるのかと、意味有り気に映しだされるが、何も起こらない…しかも、アップで…笑。でも何も起こらない…何のためにフランク君の顔を大写しにし、そのカットのために時間を割いたのか?意味があったのか?もうラスト・シーンなのに…なんでや?笑
観てる側は、正直落ち着かない(笑)…とにかく、感情移入しようにも、なんか裏切られて、半ば置いてきぼり…。
そんな場面…思い返せば、他にもあったかも知れない…笑
人の心の中で芽生えた"いけない純愛"がたとえ進行中でも、第三者には異なる日常があるわけだから、そうしたものも含め、対比しながらリアルさを表現しようとした?…わからん(笑)
テーマは、セクシャル・マイノリティについてなんだろうけど…。スクリーンに提示される"情報"が多過ぎて、頭がついて行かなかった…もう一回観ても良いけど、多分観ない(笑)
ドランらしい作品
最初のパーティーから始まる心情描写にはグッと引きつけられたのだがそこから同じような展開が最後まで続くため個人的には途中で飽きてしまった。
春先に上映されたドノヴァンの様にドランらしい作品といえる。
決して好きになる事が過ちではないのだが、その葛藤を時には相手に強く当たる事で自分自身の心を落ち着かせ、時には相手を傷つける事で相手を離そうとするなど恋愛映画にはよく見るシーンがある多いため個人的にはもう少し目新しさなんかも勝手ながら期待してしまった。
推薦状を意図的に渡さなかった事が分かり、最後は笑顔のマティアスがマキシムを待っているところで終わる。
最近は立て続けにこのような最後は匂わす形で終わる作品に個人的には当たることも多く、この辺りも若干消化不良であった。
タイミングが違えば自分とマッチしていたのかもしれない。決して悪い作品でないが今回鑑賞するにあたってはあまり自分と合わなかった作品ではあった。
これもBL
最近BL作品を観る機会が多くて、これもか、って感じ。
やたらタバコを吸うシーンが多く、また喫煙者も多いのが印象的。
オーストラリアへ行かせたくなかったから推薦状を渡さなかったみたい。
ダラダラとパーティで酒飲んでタバコ吸って・・・って感じの作品で合わなかった。
アザは、誰もが持った心の傷
マックスの顔の痣は、誰もが抱えた心の傷や劣等感などを表しているのではないでしょうか。友だちは誰も触れてこない部分。触れてほしくないけど、でももう一歩踏み込んできてほしい、という気持ちもマックスにはあったのでは。
そこに踏み込んできたのが幼なじみのマット。映画の撮影でキスシーンを演じたことがきっかけになって、はからずも強い感情が溢れ出す。
エリート弁護士で、婚約者もいるマットが、マックスに父の推薦状を渡さなかったのは、オーストラリアに行ってほしくないと思ったから。
途中で二人の衣裳の赤と青が入れ替わります。
これは格差を描いた作品でもありますね。
30歳になり仲間たちと楽しく過ごしたバーテンダーのマックスが家に帰ると、あんな母(アンヌ・ドルバル)がいて。
母子の関係が「Mommy/マミー」とはまるで逆なのが興味深い。
ケベックなまりのフランス語は、ドランの特に初期の作品をほうふつさせます。
オーストラリアに旅立つマックスに、「ジョン・F・ドノヴァンの死と生」で初英語監督作品に挑戦したドラン自身の姿を重ねて見ました。
追記
二回目見に行ったので、つけたします。
一回目より良かったです。話の流れが分かっているので、字幕はあまり見ないで映像と音に集中できました。
マットのオフィスにあった植木鉢が次にはなくなっているのは、今までそばにいた人がいなくなってしまう寂しさを表してるのね。
とか、
マックスは母とは別に住んでいる。出発前夜、母を訪れようとしたら弟が来てて、結局二人には会わない。出発の日、掃除しているマックスは、冷蔵庫に貼ってあった母と弟と三人で写っている写真をゴミ箱に捨てます。
恋の映画というよりも。
なんかドラン監督の個人的な決意を描いた作品かと。
もう母ものは撮らない、とか。
人が新しい世界に旅立つときに、心の支えってやっぱり必要ですよね。
彼は若くして注目されたので、もちろんそれだけの才能があるわけですが、プレッシャーも半端ないと思う。
こんな仲間たちに囲まれて過ごした日々を撮っておきたかったのかな。
コロナで映画製作がこれからどうなるか分かりませんが、私はずっとドラン監督を応援していきたいな、と思っています。
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