「同じ年にドラン作品を2作も観られるのは嬉しい限り。 期待値あげ...」マティアス&マキシム ワイルドとみまるさんの映画レビュー(感想・評価)
同じ年にドラン作品を2作も観られるのは嬉しい限り。 期待値あげ...
同じ年にドラン作品を2作も観られるのは嬉しい限り。
期待値あげるクセがついているので、本作はかなり落ち着いた気持ちで鑑賞。
人物に寄せて表情をみせるカメラアングルや美しい情景をさしこむ映像はドラン監督の相変わらずの感性の素晴らしさ。
マカフィ=ケヴィンのシーンなんて、スローな映像と選曲にしびれたし
看板の画図らを見上げるところは、マックス色々拗れてるんだなぁとちょっと心が辛くなった。そして、リヴェットやフランシーヌの優しい目線。
感情や表情を作品の中にとけこませる感覚はやはりドランて凄いなぁと感じる
一方で、ドラン監督ならではの激しい会話の応酬の演出と沢山のエピソード。
これらが自分には供給過多に感じてしまった。激しさと静けさのシーンの対比が魅力の一つなんだろうけど、なかなかその魅力を感じる感覚をつかむ気持ちになれなかった。
大好きな「アンヌ・ドルヴァル」が久々にドラン作品に戻ってきて嬉しかった反面、彼女の役柄の姿が自分には悲しく写ってしまったのもあるかも(母親の内面像はいつものドランだったので気になりませんでしたが)なので、あまり感情移入することなく時間だけが過ぎてゆくわりと辛い時間、、
だったのですが、、、
ラスト15分の感情の爆発
Mの農場!!
あぁ、作品の題名はそういうこと!?
あぁ、爪噛むマティアスいたよね?!
なんといおしい!
120分中105分が全てはこの時のためにあったとは、、
15分でこれほどまでに感情を沸き上がらせてくれるとは正直、全く想像してなかった。
マティアス父のオフィスとの電話なんて、
マックスの気持ちがめっちゃくちゃ伝わるから涙無しには見られない
そして、あのラスト
もうズルいよ、マティアス!
でも、本当によかった!
あとは二人で勝手にやってね by フランク
全てを知った上でもう一度観たい