パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価
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久々に面白い映画を見た!!
ある貧乏家族が金持ちの家にどんどん侵食していく映画。そしてクライマックスはとんでもない結末が…痛々しいシーンもあり星を1つ減らしましたが、全体を通して、ストーリーもよく、演技もよく、ハラハラドキドキさせられて面白かったです
オスカーおめでとうございます
格差社会などという社会問題にあまり興味がなかったので最初は観る気がなかったがオスカーを取ったというので見に行った。パルムドールも取っていたとは知らなかった。
設定が公になっていたので、それがセットされるまでは退屈。だまされる家族の間抜け具合には閉口した。ついでを言うと家の主が留守なのをいいことに羽目を外すと急に帰ってきたり、というのはありきたり。まあ、話を作るのにはしかたがないのだけれど。もう一つ言うなら前の家政婦を家に入れることなどあり得ない。
ウンザリしていたところだが、ドタバタが起き始めて格差の描き方に興味を持った。知力、とくに悪知恵は上流階級より優れている。美術のスキルも。人間力としてはなんの遜色もない半地下家族だが、かたやソファの上で情事をしているなか、テーブルの下にもぐりこんで身動き一つとれない。そして「臭(にお)い違う」と。これがなにか努力の及ばない格差の絶望を象徴するかのようだった。寄生生活に満足げだった父親もそれがきっかけで、とうとう「リスペクト」を刺してしまう。映画で伝わらない「臭(にお)い」を使うとはとてもおもしろい着眼点だと思った。
もっとも共感したのは頭を石で殴られたあと、気がついたら「警察とは思えない警察官と医者とは思えない医者が目の前にいた」と述べるところ。警察官は時として命をかける仕事。医者は患者の命にかかわる仕事。そういう緊迫感の持ち合わせていない警官や医者は、なるほど日本でも見受けられる。かつてこれらの職業から感じられた威厳が感じられない、ただの勤め人に見える。警官や医者という定職に就けるのは、水害で家を失い避難者が出るなか、贅沢な子供の誕生祝いができる緊迫感のない家庭の子女だからだと言いたいのかもしれない。そしてそのような社会に対しても危機感が稀薄であるということだろう。
出血、刺殺などの凄惨なシーン無感情を無感情に表現しているのはスペイン映画を思い起こさせた。あと、ヨーロッパ映画によく見られる青いフィルターがかかったようなモノトーンの画面。とても美しかった。だが、韓国映画のなかで一番だったかというと、そうは思えない。イル・マーレの衝撃を超したとは思えなかった。「格差」という問題は韓国では切実で、監督はそれを描きたかったのだろうけれど、世界的なこの案件で「賞とり」を意識していなかったとは思えない。「賞とり」が悪いわけではないが、やはり純粋にいい映画を観たいと思っている観客からすればそれが見え隠れすると興ざめする。エンドロールにハングルがまったくなかったのはその現れかとちょっと寂しかった。「外国語映画『初』のオスカー」の栄誉も、世が世ならニュー・シネマ・パラダイスでも不思議はなかったと信じている。
この作品の受賞にケチをつけるわけではないが、外国語映画が作品賞をとることになった大きな要因はハリウッド映画の凋落だと思う。今回のノミネート作品を見たわけではないが、私が子供の頃のような圧倒的な作品は見受けられなくなった。ネタ切れの状態でかなり前からリメイクが幅をきかせるようになっているし、あとはディズニーのCGおとぎ話ばかりだ。オスカーの権威を維持するためにも他の言語の映画に目を向けざるをえなかったということだろう。
特に日本映画にオスカーをとって欲しいわけではないし、芸術に国籍をつけるのはナンセンスだと思うが、映画作りでは韓国に水をあけられた感が否めない。その要因に、日本での漫画、アニメの成功があると私は考えている。私が映画を見始めた頃は日本映画が低迷していた時期だった。映画と言えばハリウッド映画。その規模の大きさは言うまでもなく、日本映画はデレビで十分。映画館まで行って観る必要性を感じなかった。白人に比べて見劣りする日本人。ヒーローや色男としては勝てない。スポーツも東京オリンピック以降、柔道と体操以外では外国に勝てる競技はわずかだった。そのコンプレックスを無視できる世界が漫画やアニメであった。「絵の中なら世界一になれる」その絵の世界に埋没したため、「実写」が育たなかったと感じてしまう。
途中、今村昌平、北野作品などが注目された時期もあったが、それよりも世界から注目されたのはアニメだった。「日本はアニメの国」と外国からレッテルを貼られた嫌いがあり、それで世界からの評価は良し、としたところが無きにしも非ず、という印象を持つ。
映画はドキュメンタリーもないわけではないが、本来夢物語。でも、あんまり現実離れし過ぎると共感できなくなる。かつてありえない話を「漫画じゃあるまし」と卑下したように。かつてのハリウッド映画は圧倒的な物量で夢物語を「リアルに」作り上げていた。戦争を描くのであれば本当の家を焼いたり、本当のヘリコプターを飛ばしたり。ところがCGを手に入れてから、ハリウッドは「実写」で漫画を作り始めてしまった。この映画がはじまる前のトレーラーで動物がまるで人間のような表情をする映像が映し出されていた。どう見ても「つくりもの」である。一気に興ざめである。そんな犬がハリソン・フォードと共演するのだからやるせない。かつて「名犬ラッシー」など、CGなど使わない動物映画もたくさんの感動を呼んだのに。日本と同じ罠にはまっている。
韓国のアニメがどうなのかはよくわからないが、これだけ韓流ドラマや映画が日本に入ってきてるのに対してついぞ聞いたことがないことを考えると、それほどではないと推測できる。そのぶん?かどうかわからないが、「実写」に力を入れているのだと思う。韓流ドラマを見れば「家族」を台本に描くことはほとんどmustのようだ。これらを観てから同じテーマの是枝作品を観ても霞んでしまう。この作品そのものの感想はともかく、監督と関係者に受賞おめでとうと素直に言いたい気持ちになった。
最後に、あの事件で執行猶予がつくなら韓国の司法は病んでいる。
あと、パンフレットでしきりに監督が「ネタバレ」しないように読者に懇願していたが、そんなに大したネタだったとは思えない。ちゃんとネタバレ警告つけますけど。
今も地下にいる。
【あらすじ】
現代の韓国で、半地下に住む4人家族のキム一家、成功を収めたこれまた4人家族のパク一家の物語。
キム一家はみなが失業中であるが、息子が友人のツテで富裕層での家庭教師の仕事を見つける。パク一家は人を疑うということを知らない性分か、キム一家の策略を疑うこともせず、知らず識らずキム一家の家族を、家庭教師、お抱え運転手、家政婦とみなを雇うこととなった。
パク一家にはもともと家政婦が働いていた。キム一家の母がその職を奪うことになるのであるが、パク家族が外泊で家を空けていたある晩、元家政婦が家に忘れ物をしたと言って家を訪ねてくる。そのあとを追って、キム一家が見たものは、幽閉された家政婦の旦那であった。パク一家の大きな屋敷の下には地下牢があり、長い間そこには人がいたのである。その事実と同時に、その家政婦に、キム一家の秘密も握られてしまった。パク一家の急な帰宅のため、とっさに、キム一家は家政婦と旦那の二人を、地下室に閉じ込めてしまう。家政婦は、頭を強打したようである。
その翌朝、パク一家の息子の誕生日パーティが開催された。キム一家(もちろん別々な人間として)もそのパーティに召集された。しかしみな、地下室の中が気がかりである。キム一家の息子は、一連の出来事を自らが蒔いた種として責任をとろうと考えている。大きな石を持って地下室に向かった。地下室にあったものは、家政婦の遺体。それから、狂人と化したその旦那であった。息子は逃げ切れず、持ってきた石の一撃をくらい倒れた。旦那は止まらず、包丁を持ってパーティが開催されている庭に向かう。そこでキム一家をあやめようと、娘に包丁を突き立てた。キム一家の母はたまらず応戦し、狂人も倒れる。そこに駆けつけたのはパク一家の父であるが、死人を前にした男の侮蔑的な様子に、キム一家の父は我を忘れ、パク一家の父を刺し、その場を逃げ出した。凄惨な殺人事件だった。
その後、キム一家の母と息子は裁きを受けるが、間もなく監視下のもとで釈放された。ある時、今はもう家主の変わったパク一家の旧宅の様子を見てみると、そこに父のメッセージを読み解くのである。父が、地下室にいることを知る。
【感想】
映画として、喜怒哀楽すべてがあるって感じです。それでいて、ごちゃごちゃしてない分かりやすいストーリー。だけれども、映画を見た後に残る大きな悲しみというか、虚しさというか、大きな感情を抱かずにはいられないはずです。
あらすじでは言及しませんでしたが、例の家政婦はキム一家の手によって庭に埋葬されました。キム一家の父は、未だに地下室に暮らしています。映画が終わっても、そんな現実が今もなお続いているような恐ろしさを感じるのです。その恐ろしさは、この映画のテーマでもあるはずの、格差、という問題そのものを、現実とリンクさせているような効果があるような気がしています。それが、この映画を見た後のモヤモヤとした虚しさを生むのでしょうか。
全体としては重いテーマですが、笑わせてくる箇所も多いのはさすがだと思いました。セリフまわしの面白さだけでなく、映像によるコミカルな表現も効いています。
面白さだけでなくて、家政婦の旦那がぶつぶつ言いながら歩いていくシーンは狂気そのもの。あー怖かった。映像として印象的なシーンが幾つもありました。ところで、包丁で人を刺すシーン。肩甲骨のあたりを刺すって、あまり見慣れない場所ですよね。韓国だとよくある急所なのでしょうか。
書いていて思ったのは、このシーンはなんだったのだろう?と不審に思うものがこの映画にはあまりないようです。映画の前評判として、字幕が少ない、というものを聞いていましたが、そんなに字幕が少ないという印象ではありませんでした。ただ、映像でもって言葉による説明的な部分を不要としたというのはまさにその通りだと思います。だから、こんなにも見やすい映画なのでしょう。見た人それぞれの解釈に大きなばらつきも出なそうですね。なんというか、すべてが良いバランス、で構成されているのだと思います。
一度も違和を感じなかった。
どんな映画もカメラワークに"おやっ?"と思えるところはあるし、どんなに良くても"ここはちょっと…"と感じることはあるはずだった。
『パラサイト 半地下の家族』がとにかくおっかないのが、そんな違和を感じる隙間がコンマ一秒無しなこと。恐ろしいほどテーマと手腕が一致していることだった。
ポン・ジュノという人は、以前二本の作品を観て、何となく"モヤ"を好んでいる人って印象だった。『グエムル 漢江の怪物』は皆めでだしエンドを拒否。現実はこうもありうることを示してモヤモヤに。『オクジャ』はもはやジャンル定義が見つけられないまま完走。映画自体を一種のモヤに変えてしまって驚いた。ただ不思議とまた観たい、観て言葉にしたいという欲求を抱かせてくれて、そこでも何故だとモヤモヤにw
今回はモヤは薄め、むしろ明解なんだけど、複雑さも加速するっていう芸当に驚いた。半地下と富裕層のファミリー劇にこれでもか、これでもかって容赦も無しに予定調和を壊して翻弄、とんでもないスペクタクルを感じた場面でただ茫然…が、メチャクチャスゴい映画を観れたことへの歓喜がスゴい!本当に、これほど心が動くだなんて嬉しかった!
キャストも全員スゴかった!
ソン・ガンホは当然として、家政婦役のイ・ジョンウンという役者がヤバすぎる!映画を大きく加速させてく役回りをナチュラルに、でもって爆発させて観ていてただただやられました!
チェ・ウシクという人もラストシーンが素晴らしすぎて、ダへ役のチョン・ジソも可愛い上に面白い(本作の清涼剤)。てかもう…もっと言うなら全員良いよ!良すぎるよ!!
ネタバレは残念ながら出来ません。
てか出来ない!
これは何にも知らずに観て、自分の言葉で見つけて欲しい!とんでもなく滑稽で、哀しくて、感動的で、本当にこの時代で出会えて良かった大傑作を!
オスカーを獲った事実ももはやどうでも良い!
必見!!!
すごい
韓国映画はあまり見たことないが、これは凄いと思った。前半はとてもテンポ良くコメディタッチで、あっという間に時間が過ぎていく。つまらない無駄な描写がない。でも、この家族それぞれ馬鹿でもなく、生きていく能力は十分あるのに、今まで報われないのが不思議だ。
逆に金持ち家族の、娘の異性交遊ばかり考えてるアホさ、妻の騙されやすい馬鹿さ、が際立つ。なぜこのように能力も努力もない人々が恵まれた境遇にいる事ができるのか。これが努力では覆すことができない格差の深刻さなのだろう。
貧乏家の父が、無計画が計画だ、計画することイコール失敗の可能性がある、と言ったことが心に残る。
多分、いくら考えて計画しても、それまでの人生はその通りにいかなかった。それは彼のせいだろうか。諦めの境地に見える。彼は穏やかだ。怒りはないように見える。
何かのきっかけで人生が、狂ってしまう、
それは多分貧乏な人達には、沢山そのきっかけが転がっている。父は、諦めて見て見ぬ振りをしているようだった。
だが、恵まれた立場の人間達が、自分以外の階層への、興味や共感がひとかけらもなく、完璧に自分達の世界とは断絶されている事を直接目の当たりにした事で、抑圧されてきた怒りが衝動的に湧く。これも、彼が計画も予想もしていなかった人生が狂うきっかけだ。
彼らの話は、今、世界のどこででも起きているかもしれない。いつ自分に起こるのかもしれないと不安にもなる。それらを思うと気分が沈む映画だ。
コメディも多く、リアルで汚い描写などもふんだんにあるが、画面全体に、下品さがなく、静かな品さえ漂う。乾いた色調、音楽が良いなと思った。
これを作って世に送り出した監督、この映画を商業的に成り立たせることができる国、
韓国って、映画先進国なのだな、と思った。
ジョーカーと
舞台となる国は違うけれどテーマとなっているのは「格差社会』。どちらも階段が象徴的に使われているのが面白い。途中までは笑ってみてたけどだんだん怖くなって戦慄のラストへ。この状況を打破するにはお金を稼ぐしかないという息子のセリフが悲しい。
色々な家族の形、みんな違ってみんな良い
平日の真昼間の上映で満員御礼。入場まで行列を組んでのしばしの待ち時間にみんなの期待が嫌が応もなく膨らんでいくこの感じ、カメラを止めるなの時に似てるわ〜
それはともかく、ラスト近くの数十分間、血みどろの殺伐としたシーンでうわあ・・ってなるにはなるんですが、それにもかかわらずこの映画の登場人物の皆が皆、嫌味がなくて、なんか憎めないのが、この映画の最大にして不思議な魅力というのがまとめの感想です。上流階級の一家はバカがつくほどピュアでイノセント。この人達なりに子供のことで悩んだりしつつ、パパは昼間はしっかりお仕事してるし、なかなか人並みに努力して生きてる感がある。そもそもここの家族が懐疑的な人達だったらこの映画が成り立たないので功労賞ものですわ。地下室の2人は超異常な環境にありながらも溢れる夫婦愛に脱帽、ただの敵役ではない。半地下の家族、この4人も結束力だけでなく愛に溢れている。あんな底辺の生活にありながら親子愛、兄妹愛が色々なシーンで伺える。特にあれですよ、儒教の国なのかな(韓国のことよく知らないけれど)、息子のギウがあのダメおやじにずっと敬語使ってますよね。どんなに悲惨な状況でも、また、家族ぐるみで卑怯な振る舞いをすることになったとしても、この家族が憎めずしかもとことん明るく健気に見えてしまうのは、こういう基本設定が根底に流れているからだと思うのです。お国柄と言ってしまえばそれまでですが、だとしたら今の日本でこの設定でこの脚本は作れないだろうな。
ラストはギウの妄想ではあったけれど、前向きな姿に安心するとともに、あの修羅場をかいくぐって3人も生き残ったのだから、本当にまた一緒に暮らせるようになれれば良いな。もちろん、上流階級の残った3人も頑張って生きて欲しい。やっぱりどの家族も愛おしい、不思議な映画だったなあ
消毒薬の煙、大雨、インディアン、桃
その少年の誕生日はなぜか呪われている。
今年は、家を離れてキャンプ場へ。
ムングァンは、後任の家政婦に蹴落とされ、階段の下に転げ落ちた。二人の幸せは忌むべき桃によって消えたのだった。
(運転手をクビにし、家庭教師と美術の先生だというあいつらは、なんかあやしい)と思っていたかのかどうか。
主な登場人物は十数人だが、ひとりひとりのキャラが立っている。誰が主人公でもいいような。
とんでもない作品を見たという印象。
今まで、ポン・ジュノ作品を見ていなかったのであるが、韓国映画は何本か見たことはあった。ファン・ジョンミンとか、猟奇的な彼女とか。
よく練り込まれた脚本、台詞、日本とはひと味違う役者陣、アメリカの影響を我が国よりもより強く受けた印象のある文化、隣国北朝鮮の存在、など、日本の60年代70年代チックな、どことなくサイケデリックな雰囲気をそこかしこに感じる。
Amazonで、早速、「グニエル 漢江の怪物」を観たが、想像を超えるなかなかの作品だった。
時々ふと、中国映画や韓国映画、台湾映画も見なくてはならないとは思いつつ、あまり見れていなかった自分に反省。
天才ポン・ジュノ作品は、映画好きならなおさら見続けなければならないと今更ながら思いました。
今回は、作りこまれた二つの大きなセットが、セットとは思えないリアリティをもって迫ってくる。美術、脚本、演出、出演陣、撮影、音楽どれも素晴らしい。
濃い2時間を楽しめる
アカデミー賞受賞作品ということもあり
期待を裏切らず大変面白かったので
レビューを書くのがすごく難しいのですが
韓国の経済環境や文化的背景が
日本人の私からすれば初めて知る別世界であり
到底想像つかない展開に心動かされます
様々な対比が出てきますがやはり貧富の対比の描写は考えさせられて
余りにかけ離れた雇い主の家庭や生活に疲弊し哀れんでいく父親の姿が凄く印象的ですし皮肉にも永遠に住み続けることになるのでしょうか。。
何回も観たい!
ハリウッドよ、これが映画だ。
「母なる証明」は本当にすごい映画だった。
古今東西、数多の物語がある中で、まだ観たことのないものってあるんだなと驚いた。
それから10年。
ポン・ジュノがまたやった。
痛快なりすましコメディとして楽しく幕を開け、
そこからサスペンス、ドリフ的脱出劇、タイムリミットジャージャー麺作りと、怒涛の展開のつるべ打ち!
エロも暴力も全部乗せで突っ走る132分は、時間の観念をもぶっ飛ばして、観客をスクリーンから離さない。
韓国の階級社会を背景に、
深いことも語りながらとにかく楽しませてくれる。
「ハリウッドよ、これが映画だ」
まるでポン・ジュノがそう言っているかのような、
娯楽映画の金字塔。
カンヌ映画祭パルムドール受賞作でこんなに面白い映画は他にない。(「パルプ・フィクション」を除く)
流石アカデミー賞
重すぎず、軽すぎず、ネタすぎず、明るすぎず、
流石アカデミー賞だなという作品でした。
重たい、見たくない、というシーンもありつつコメディも少々交えられています。
予想外な展開が沢山あり、先が見えない感じ。スリルとワクワクが頭の中で交差するような。最高の映画でした。
最後の終わり方も、その先を見る側に想像させるように仕向けてて、良い終わり方!
個人的にパク・ソダムさんがトイレの上にしゃがんで煙草を吸うシーンが最高にエっも!って思いましたね。
パラサイトは3回くらい連続で見ても飽きなさそう。
混んでたけど劇場で見られてよかったです。
1番大切なこと
この映画は何を伝えたかったのだろうか。
映画を見たあとすぐには分からなかったが、しばらくして落ち着いてくると徐々にわかってくる。
雇う側と雇われる側、そこには超えられない壁があり、雇われる側はその一線を超えてはいけない。
ホームレスがダソンの誕生日パーティーに突如現れ、全てが壊れる。
失神した息子を病院に連れて行くために、車の鍵を早く渡すように叫ぶパク社長。
この時刺された自分の娘の傷口を押さえながら、ギテクは何を思っただろうか。
雇われる側は雇う側にどんな時も従うことが要求される。
それが自分の娘が死にかけている時でも。
そんなことがあっていいのか。
そこでギテクは温厚な運転手の仮面を捨て、パク社長を刺してしまうのである。
誰を責めることもできないが、
やっぱり人を騙してはダメだと思う。どんなひどい暮らしでも、貧しくても、人を騙したり、裏切ったりしてはダメだ。嘘をつくと必ずつけが回ってくる。
この家族は人を騙して、裏切ってしまった。
この映画が伝えたかったのは結局はそういうことなのではないのだろうか。
大切なことは単純(sinple)だ。
はやかった、、
初の韓国映画デビューです。
こんなに激しい格差社会の国なんですか、韓国は..
という恥ずかしながらの無知な私は軽くカルチャーショックでした。
見る前からワクワク、ドキドキ。
始まるとドキドキ。
中盤でハラハラ、ドキドキ。
終始ドキドキで心臓には悪い、が映画としてはこんなに心臓が振り回され最高じゃないか..!
半地下から脱出したものの父は更に深い地下生活へ
その父を救う為お金を稼いであの家を買うという終わりとその映像があったのも個人的には良かった
鑑賞後、食事をしつつこのレビューを書いていますが
お隣さんもパラサイトの鑑賞後のお食事だったようで映画についてお話されてました
「娘かわいかったよねー、でもそんな展開あるわけないじゃーんw やっぱ娘はかわいかったわー」
と微妙な感想を2,3分言い合いつつ別の話してた。いや、誰かと来たのならもっと濃厚な感想言い合おうよ!とおもったのである
ハラハラ ドキドキの連続
ハラハラ ドキドキの波が続き つい見入ってしまう。
その抑揚が心地良く最後まで楽しめた。
夫婦がソファで寝ることになったときの半地下家族の一晩は地獄だっただろう。
地下臭(?)だと思われていたことがパク社長を後に殺めるきっかけだったのか。
と、いろいろ考えるとまたハラハラしてしまう。
とにかく、見終わった後はジャージャー麺が食べたくなりました。
コメディ映画にしてほしかった
解りやすすぎる社会性はいらない、部屋を逃げ隠れするシーンはジャッキーチェンの方がおもしろい。最後のやけくそはフォットファズの方がめちゃ爽快、最初の家政婦の人かわいそう。助けてあげたかった。
後半が最悪。
前半まではまぁまぁだったので★3.5位と思って観ていた。しかし、ジョーカーにも共通するのだが、残虐的で全く感情移入出来ないどころか読解力もなく、共感してしまう人間にはこの行為を肯定するかのような演出が不快極まりなく、前半からのテンポの良さも台無し。自分が苦しければ相手に何をしても良いという暴力的な面は軍を有する国に共通するのだろうか。アナ雪で後半王子に対してアナがしたことは良いこととは言えないが、これらは次元が違いすぎてただただ不快。この作品についていえば、後半の作りを変えればもっと良作になったのではと思う。
今回のアカデミー賞は白人系ではない作品にという印象で、本当の意味での作品評価では無かった様で残念でならない。どこの国もしくはどの人種の作品であれ、本当の意味で作品自体を評価して選ばれる賞になって欲しい。これからアカデミー賞がアメリカ作品(人種は問わずアメリカ制作)で選ばれ、国際長編を別にするのか、全く制作国を関係なく選んでいくのかわからないが、アカデミー賞として恥じない良質な映画が以前からの逆の偏りで選ばれず、この作品が選ばれた事にどの程度の人が納得出来るのだろうか。
まずまずかな
アカデミー賞受賞とのことで、翌朝イチで鑑賞。ストーリーはとてもよく練られていて、起承転結もハッキリしているので、鑑賞後に変なモヤモヤが残ったりはしない。
個人的には、最後に人が死んでしまうところが、短絡的な感じがしてしまった。
死ぬかなーと思わせて、死なせないようなヒトひねりが欲しかった。
あと、死んだ人と死ななかった人、その差ってなに?なぜ、そういうストーリーになったのか?
でも、全体的には良くできた映画だと思う。
雨の訪問者
はじめは暗い救われない話なんだろうなーと思って観るのを躊躇っていたのだけれど、某ラジオで『途中ドリフみたい』と聞いて俄然気になって観に行くことに。
結果、とても観やすい。この話題になりっぷりは、昨今の伏線回収ブームに合致したんだろうなーと思いました。
話題だから観に行こうと思う人たちにも薦められるなーと思いました。
個人的には、高低差と明暗の対比が良くできてるなー(上から目線ではなくてすごいなーっていう)というのと、水の使い方が印象的だった。
雨、放尿とそれに対するバケツ水、2階のお風呂、冷蔵庫のミネラルウォーター、洪水、隠れ地下室のトイレ(の流れる水を見るシーンが特に)、雪。全部が巡って繋がっているけど場所・形が違うと全く違うもので、それは人もそうで…と感じました。
腑に落ちる感覚が無いところは、父キム・ギテクが社長に妻を愛していることを確認する(言わせる?)シーン。二度。
地位も名声も美しい妻も子供も持っている同じ男、父親という生き物として何か勝てるものが欲しかったのか。何かひとつでも抱えている嘘が欲しかったのか。
と、
あんなにスマホ・インターネットが普及してる描きかたをしてるのに、妹はじめ素性を調べるシーンが出てこないのはあの富裕家族の「シンプル」さを出すためなのかもしれないけど「普通調べるよね」って思ってしまったなー。
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